1979年大阪府生まれ。ダイレクト出版取締役。経営者として、年商55億円超、従業員数90人超の同社グループのマネジメントを担うナンバー2。マーケターとして、年商10億の事業をはじめ多くのプロジェクトを立ち上げ成長させた実績を持つ。元大手企業のシステムエンジニア。著書に「ダン・ケネディから学ぶ稼ぐ社長の作り方(集英社)」「ウェブセールスライティング習得ハンドブック(ダイレクト出版)」がある。

マイストーリー
僕のことを昔から知っている人は、僕のことをセールスライターだと記憶してくれているかもしれません。あるいはダン・ケネディの伝道師だというイメージかもしれません。どちらも僕が経験をしてきたキャリアなのですが、今、僕がやっている仕事のうちそれらの割合はかなり少なくて…実際のメインはマネジメント、つまり経営の仕事をしています。

経営の仕事ってなんぞや?って話なんですが、一言で言うと、「人を通じて成果を出す」ということ。「自分が動いて直接的に成果を出すんじゃなくて、組織の力で成果が出るようにする」ということです。僕はこれに少しポジティブなニュアンスを加えて「人を活躍させて成果を出す」という風に考えています。詳しい話は後でするとして、マイ・ストーリーをシェアしましょう。

2006年まで、僕は東京の大手IT企業に勤めるサラリーマンでした。大阪の大学(関西大学)に通っていて、新卒の配属先が東京でした。エンジニアの仕事は楽しかったのですが、もっと違う世界を見てみたいと思い、5年後に起業。その事業はうまくいきませんでしたが(その理由は今ではよくわかります^^)、それをきっかけに小川忠洋(ダイレクト出版代表)に出会いました。まだダイレクト出版創業後1年経ってすぐの時期です。

元々、ダイレクトレスポンスとセールスライティングの技術はインターネットでビジネスするには必須だと思っていました。それに、一度書いたセールスレターが、自分が働いてないときでも売上をあげてくれて、何度も繰り返し、自分にお金をもたらしてくれる。なんて素晴らしい技術なんだ…。そう思っていました。なので、それを極めようと、当時から情報をウォッチし、ダイレクト出版にかなりお金を使って勉強していた僕は、小川に弟子入りしました(給料はいらないので弟子にしてください!と暑苦しくアプローチ)。

適性にも合っていたのか、短期間で成果が出ました。担当した事業は月商1億円を安定してオーバーする事業に成長。ライティングの技術も上達し、これさえやってれば、一生食うに困ることはないな。欲しいときにいつでも、ペンと紙さえあれば。パソコン一台あれば、いつでもお金稼げるな。という安心感を手に入れました。

その技術を教えるセミナーも何度も開催しました。参加費20万円と高額にもかかわらず、毎回50〜70名ほどの人が参加してくれました。そのセミナーは10回以上開催し、中小企業の経営者、マーケター、個人で独立しているプロフェッショナルの方々に参加いただき、好評でした。

ダイレクトマーケティングで成功する「個人」になるためには、起業家精神とセールスライティングの技術が必要だということがわかり、起業家精神を身につけるための本として「ダン・ケネディに学ぶ『稼ぐ社長』の作り方」を集英社から出版。ライティング技術を身につけるための本として「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」を自社で出版。監訳本も2冊ほど出しました。

そんなこんなで、ふと気がついたら、何年か前に立てた目標を大幅に超えて達成していました。ダイレクトマーケティングってなんてすごいんだろう。と思ったものです。出来過ぎでした。まわりから「成功していますよね」と言われるようにもなりました。見る人から見るとちっぽけで恥ずかしいレベルなんでしょうが、自分では怖いくらいの上出来でした。

で、、、

正直、自分を見失いました。

「成功って何やろう?」。

エンジニア時代、成功=お金という、とても安直な考えを持っていた僕は、実際に、それなりのお金と、それをいつでも生み出せるスキルを手にしたことによって、自分を見失ってしまっていたのです。逆に、それを追い求めているときのほうがハングリーでした。

「自分は何のために、朝、起きるんやろう…」

何ヶ月も、もしかしたら何年も、そんなモヤモヤした状態だったかもしれません。ですがあるときふと、自分がセールスレターを書いて成果を出すよりも、自分が影響した人が成果を出すほうが嬉しいし、どうやらそうさせるのが得意だという、自分の「強み」に気がつきました。

たとえば、僕がマネジメントをしていた事業に、月商6,000万円、年間にすると7億円の売上のある事業がありました。とはいえ僕がこのチームに関わるのは週に1回、2時間の会議だけ。しかも従業員は、この4月で入社2年目になったばかりの23歳の男性社員が最年長者で、あとは入社1年目の新入社員と3名の学生アルバイト。そして派遣社員と在宅社員が1名ずつの合計7名。つまり、一人あたりの年間の売上は1億円を超えている計算です。

もちろん利益もしっかりと残るので、彼らにはずいぶんゴージャスな給料を支払うことができています。それに、日々発生する問題は彼らが自分たちで解決するため、僕が口を出すことはほとんどありません。お互いがお互いをサポートし合い、教え合っているため、勝手に彼らは成長していきます。

何より彼らはモチベーション高く、楽しそうに働いています。 自発的に動いて、「こんなことが出来るようになった!」「売上が伸びた!」と、メンバーたちがイキイキとしている。その姿を見ているのは、自分が動いて成果を出すよりも、めちゃくちゃ嬉しいのです。

僕はセールスライティングはとても面白い技術だと思っています。パワーもありますから、これからもこの技術を高め続け、そしてそれを伝え続けて行きたいとも思っています。ですが、面白いと感じる理由を掘り下げて考えてみると、僕は「人」に興味があるということがわかりました。モノが売れるというのもそうですが、その背後にある人間の心理、人間と関わること、が面白いと。

一般的には、セールスライターというのは内向的な人が多く、学者タイプ、一人で黙々と仕事をするのが好きなタイプが多いそうです。でも僕の場合は(内向的な面も大いにありますが)どちらかというと、チームで仕事をしたり、組織で何かを成し遂げたり、あるいはセミナーなどでお客さんに会ってディスカッションしたりするのが好き、だということに気がついたのです。

そしてもっと気がついたのは、、、そのように、間接的に成果を出せるようになったほうが、社会的インパクトや貢献度が大きい、ということです。

もし、たった一人でやっていたら、月商数千万円。年商でがんばっても3億くらいで、寝る間もなく働くという感じになるでしょう。そしてプロモーションが成功しても喜び合える人もおらず、とても寂しいと。。。

それに、社会に与える影響も一人でやってたら大したことありません。たとえば一人で頑張って年商3億だったとして、顧客一人あたりの年間売上が仮に1.5万円だったとします。そうすると年間2万人の顧客に対する影響力ということになります。ですがこれ、日本の人口が1.27億人だとして計算すると、たったの0.016%に対してしか影響を与えていない、ということです。1万人に1人か2人。世界人口だと0.00029%…

いくらいい商品を売ってる!いいサービスをしている!という自負があったとしても、その規模が小さかったらただの自己満足に過ぎないなぁ。と。自分一人が稼いだところで「だから何だ」と。

でも、組織でやると大きなことができます。

僕が直接的に何かをして成果を出すのではなく、誰かを通じて間接的に成果を出すことができたら…自立した個人を育て、自立した彼らを組織化して相乗効果を高めたら…アウトプットは何倍にもなります。

実際、世の中は組織があるからこそ成り立っています。電車は組織がないと動かないし、飛行機は組織がないと飛びません。車だってiPhoneだってビルだって、組織がないと作れません。着るものも食べるものも住むところも、組織がないと手に入らないのです。

社会に与える影響を考えたとき、、、ビジネスマンとしての幸せを追求したとき、、、自分を客観的に見たときに何をすれば最も貢献度合いが大きいか?を考えたとき、、、組織を大きくして、社会に貢献する。その手助けをすることが自分のやるべきことだ!と思ったわけです。

そんなわけで、このブログ(Direct Connect)で僕は、経営の話からマーケティングやライティングの話までを話していければと思っています。

僕は天才ではないので、階段を飛ばさず一段ずつ登りながら地道に経験を積んできています。ダイレクト出版からもらった環境、小川さんからのアドバイス。優秀な部下たち、道の途中で出会った恩人、友人、先生方。そして運と偶然にも恵まれ、叱られ励まされ助けられながら、ここまでやってこれました。

大企業で働くITエンジニアから、セールスライティングの道に進み、そこで個人として稼ぐ力を身に付けて、事業を立ち上げ成長させるすべを学び、組織を作る経営者へと進んできました。

なので、生まれ持った天才的センスや類まれなる才能をお持ちの起業家、経営者の方には僕のコンテンツはつまらないかもしれません。でも、、、勉強家で、一歩一歩、成長していきたい方は、一緒に学んでいければ幸いです。

僕がこのブログを書く目的:
・自分が経営する会社の社員を成功者にすること
・強い組織を作って、社会に対する貢献力を高めること
・優秀な経営者を日本に増やすことで、その組織の従業員や顧客がハッピーになり、日本がより良い国になる手伝いをすること

成功とは、
価値のある目標を設定し、それを決められた期限までに達成し、他者や社会に貢献すること。

僕や僕らのチームのアウトプットが、あなたの役に立つことを願っています。

寺本 隆裕

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