「え、壊れてないのに直すの!?」

   


From:寺本隆裕

大阪のオフィスより、、、

「修理代、3万5000円になります。」

「え!まじっすかー…」

先日、愛用のモンブランのペンが壊れてしまいました。
キャップの内側のネジ部分が摩耗して、締まらなくなったのです。

結構気に入っていたやつだったので
修理して使おうと思いモンブランに持って行ったところ、
修理代が3万5000円とのこと。

1万円ちょっとだと思ってたのに。。。

確かに、同じものをもう一本買うよりは安いけど、
なんだか微妙な感じです。

それに、修理することはできず、
部品の「交換」になるそうで。

しかもキャップ部分だけでなく、
本体部分も交換になるとのこと。

え?それって、中のインクの芯以外ほぼ全部やん!
っと心のなかで突っ込んでいました。

さて、これを修理するか、それとも新しく買い換えるか…

・・・結局・・・


一流の職人は、道具に投資する。

一流のライターは、ペンに投資する。

とまぁ何とかかんとか勝手に自分で理由をつけ、
前から気になっていた新しいモデルに買い替えることに。

しかもなぜか、まったく壊れていないペンケースまで新調し、
結局その修理代金の3倍以上の支払いをしました…

アイデンティティって、恐ろしいですね。。。

さて、

「壊れたら修理する」

というのは一般的な考え方ではありますが、
ことマーケティングにおいては全く逆の発想が必要です。

大富豪の起業術の著者、
マイケル・マスターソンは、

「商品の品質に対する私のアプローチは非常にシンプルだ。

壊れていないなら……直せ!」

と言っています。マスターソンはこう続けます。

====

「壊れている」は、よく売れていないことを意味する。

つまり顧客が買っていないということだ。

顧客が買っていないのなら、
直すべきではない。

この助言はたいていの事業のエキスパートが言うこととは逆だ。

しかし私は長年にわたって何度も、
悪い(売れない)商品を少しずつ改良することで
良い(よく売れる)商品にするのは、
ほぼ不可能であることを見てきた。

撤退し、振り出しに戻り、
まったく違うものを考え出すほうが、はるかに賢明だ。

要点を強調するために繰り返させて欲しい。
商品があまり売れていないのなら捨てることだ。

売れているのなら改良しよう。

商品の改良方法に関する実証済みの法則はない。

私がクライアントに勧めることはすべて、
本能と勘に基づいている
(この2つはもちろん経験に基づいている)。

いちばんよく売れている商品を、
できるだけ大きくできるだけ頻繁に改良し、
顧客に商品がつねに良くなっているのだと知らせるのが、
私のやり方だ。

まずまず売れている商品も改良するべきだが、
それには売上トップのものに対応したあとにとりかかるべきだ。

大富豪の起業術より
====

さて、あなたの会社で一番売れている商品は何でしょうか?
それを思い浮かべてみてください。

それが今、あなたが一番、改良すべき商品です。


寺本隆裕

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