腕のいいセールスライターでなくとも売上を伸ばす方法


From ダン・ケネディ

インフォ・サミットに参加した際に、あなたの収入を数倍に増やすことのできる、ある強力なテクニックについて思い出しました。

このテクニックは、あなたの経験度合い、腕の良し悪し、そして自分の業界を熟知しているかどうかに関わらず使うことができるものです。実際あなたが自分のことをアマチュアセールスライターだと思っていても、この方法を使えばこの道を極めたプロを凌ぐ収入をも得ることができるのです。

これは、全く知られていないレアな秘密で、ある若い野球選手の物語の中で生まれました・・・

1907年のことです。

フランク・ベトガーは、ペンシルバニア州ジョンストンにあるトリプル・ステート野球チームから解雇されました。

ショックを受けた彼はマネージャーのところに行き、その理由を尋ねました。

するとマネージャーは、ベトガーが怠け者で試合中もフィールドでダラダラと動いているからだと答えたのです。自分は志が高く、トップに上り詰めたいと思っていた彼はそんなことを言われるとは夢にも思っていませんでした。

そして、ベトガーがチームを去る時に、そのマネージャーはこう言いました。「目を覚ませ、そして自分のやることに人生と熱意を注ぐんだ」

ベトガーはペンシルバニア州チェスターにある新しいチームに出向き、今まで毎月175ドル(1万7500円)だった給与がたった25ドル(2500円)になることにも同意しました。

ベトガーはこう言いました。「その程度の報酬に熱意を感じることはできなかったけど、熱意があるように振る舞うことにしたのだ」

彼の新たな試みは、コネチカット州ニューヘイブンにおける新しいチームへ移った際にチャンスをもたらしました。その時彼は、「誰も見たことのないような熱意溢れる野球選手になる」と決意していたのです。

そして、その決意は報われました。たったの10日間で彼の給料は月額25ドル(2500円)から185ドル(1万8500円)と、700%も増加したのです。

それから2年もしないうちに彼はセントルイス・カーディナルズで三塁手になり、年収は30倍に増えていました。ベトガーはこう言いました。「このような驚くべき給料アップを手にできたのは、僕が今までよりもボールをうまく投げられたり、キャッチできたり、打てたり、あるいはほかの野球選手より才能があったからでもない。『熱意』こそがそれを勝ち取ったんだよ」

その後、ベトラーは怪我によって野球のキャリアを諦めざる得なかったので、故郷に戻り保険を売ることにしました。

保険のセールスマンとしては最悪の10ヶ月間を送り、自分はセールスには向いていない、これからも決して成功することはないと思い込んでいました。

しかし、球団のマネージャーから学んだことを思いだし、彼は保険のセールスに熱意を注ぐことに決めたのです。すぐに彼は、十分な熱意さえあればセールス経験やスキル、そしてノウハウの不足はカバーできる、しかし、経験やスキル、ノウハウだけで熱意を補うことはできない、ということを知りました。

その結果、彼は熱意を持って自分の人生と収入を上向きにさせ、アメリカでも有数のセールスマンとなったのです。フランク・ベトガーは自身の本、『How I Raised Myself From Failure To Success in Selling』(邦題:『私はどうして販売外交に成功したか』)の中でも「熱意こそが違いを生む」と明かし、こう書いていますよ。

「熱意とは一番貴重で、それでいて周りに伝わりやすいものの一つであり、今のところ、この世の中では最高の収入をもたらしてくれるのだ」

熱意を伝えることは対面販売と同じくらい、印刷物においても重要です。「アマチュア」セールスライターでもセールスレターや広告に誠実、かつ深い情熱を注げば、経験を積んだプロを負かすことができる手段の1つになるのです。

だからこそ、あなたはただ帳簿をつけるように椅子に座り、言われた通りに広告やセールスレター、パンフレットを書いていてはいけないのです。まずはやっていること、そして自分の持っている提案に対して熱意を呼び覚まさなければいけません。

ある店に出向いた時にあなたの目をしっかりと見て接客し、手助けをしたいのだという熱意ある店員に対するあなたのリアクションを想像してみてください。対して、あたかもあなたが邪魔者のような態度を取り、商品を買おうが買うまいがどうでもいいと思っているような店員だったらどうでしょう?紙面のコピーにも同じような効果があるんですよ。

よくあることなのですが、朝一番から何かを書き始めなければならない場合、私は寝ている間にその特定プロジェクトについて無意識に考えるようにします。そうすると「素晴らしいアイディア」とともに目覚めるのです。または、起きた時にアイディアと一緒にやる気まで出ていたりします。

あなたにやる気がない時は、ダイレクト・レスポンスコピーを無理やり「作り出す」必要はないと思いますよ。そんな時に出来上がるものは、機械的に集められただけの面白みに欠けるものになりますからね。中身にはちゃんと見出し、小見出し、要点、オファー、追伸まで含まれているでしょうが、そこには魂が入っていないのです。

しかし、自分自身を無理矢理奮い立たせることは、実際効果があるのです。ベトガーは、「やる気があるように演じていると、やがて本当に自分にやる気が出てきた」と言っていますからね。

自分が売っているものに対して熱意を持っている人は、それが確実に強みになります。もし、自分のやる気を上げてみようと思っているならば、あなたが知る一番の熱血セールスマンの宣伝文句をよく観察し、自分のセールスレターに応用してみてください。

決してやる気が持つパワーと、それがもたらす優位性を甘く見てはいけません。私の長年の経験から言うと、最高の仕事をし、最も大きな成功を手にしたクライアントは皆自分たちの売っているものに対して情熱と熱意を持っていましたよ。


-ダン・ケネディ


<お知らせ>


働く時間を減らしながら収入を上げたい人はいませんか?

インターネット・マーケティングの世界で一番売れた「インターネット・マニュフェスト」を書いたリッチ・シェフレンの理想のビジネス構築ウェブセミナー

詳しくはこちら

関連記事