戦略 2018/01/13

顔を上げれば、すぐ45度上にある答え


From:藤岡将貴
@大阪、四ツ橋のスタバより

それは、先月末にスタッフとしてセミナーに参加するために、大阪から品川に新幹線で一人で移動したときのこと。そのセミナーの会場は、これまでに何度か使ったことのある、渋谷や秋葉原の会場ではなく、品川駅のすぐ近くの会場でした。でも、僕がその会場に行くのは今回が初めて。会場のホームページには、品川駅の高輪口から徒歩1分、と書かれていました。でも、僕は、集合時間の30分前に品川駅の高輪口に降り立ちました。

え?駅から徒歩1分でしょ?なのに集合時間の30分前って、早すぎない??あなたは、そう思ったかもしれませんね。あ、早めに会場入りして準備があるのか?講師のためにペットボトルの水を買って行くのか?いやいや、そうじゃありません。準備の時間も込みの集合時間です。講師の水はすでに手配済みで会場に届けられています。


じゃあ、なぜ、そんな早く駅に来たのか?それは、、、


僕は自他共に認める重度の方向オンチだからです(どーん!)。僕にはよくあることですが、ついさっき目の前の道を歩いてきて入ったお店でも、しばらくしてお店を出ると、どっちの方向からやってきたのかわからなくなる、、、それくらい、方向感覚というものが激しく欠如しているんです。

そんな僕にとっては、道に迷うのは日常茶飯事。出発時間は、迷って彷徨う時間を込みでちょうどいい具合。だから、30分前に来た、というわけです(あと、汗っかきなので、焦って急いで汗をかきたくない、というのもあります)。でも、そんな重度の方向オンチの僕でも、もはや、あたふた取り乱すなんてことはありません。なぜなら、、、そうです。


僕にはスマホとグーグルマップがあるからです!


品川駅で新幹線を降りて高輪口に着いた。僕はおもむろにスマホを取り出す。セミナー会場のホームページにアクセスして、メニューの「アクセス」から、会場の住所をコピーする。続いて、グーグルマップを開いて、検索窓に貼りつけてタップ!すぐさま、目的地の赤いピンが地図上に落とされた。やはり、会場は現在地からすぐ近くのようだ。

でも、ここですぐに歩き出すのはシロウトだ。なぜなら、スマホのグーグルマップを開いた直後は、時に、まったく違う現在地を指す場合があるのを、僕は知っている。これまでに何度コイツに騙されてきたことか。だから、僕は慌てない。まずは、今の現在地は正しいのだろうか?自分が向いている方向は正しいのだろうか?それを確認する必要がある。その方法とは、こうだ。

まずは、今の場所からどっちでもいいから、ちょっと歩いてみる。すると、そのうち、現在地が補正される。もうちょっと歩いてみる。現在地は変わらない。どうやら、ココが今の現在地で正しいようだ。次に、体を360度ゆっくり回転してみる。それに合わせて、グーグルマップの自分が向いている方向を指す△のマークの向きが変わるのを確認する。どうやら、補正は完了したようだ。

やはり、現在地は目的地のすぐ近く。でも、目的地を示す赤いピンは、ビルが集合した辺りのど真ん中を指している。この辺りはたくさんビルがある。ホームページを見ると、ビルの名前は「京急第10ビル」、会場の名前は「TKP品川カンファレンスセンター」と書いてある。はて、どのビルが「京急第10ビル」だろうか…


と思った僕が、ふと顔をあげると、そこにはなんと、、、


看板に「TKP品川カンファレンスセンター」と書かれたビルが目の前にあるじゃないですか!発見までの時間、およそ1秒足らず。品川駅の高輪口を出て、右を向くと、一番手前に見えるビル。その距離、およそ10m。でも、顔を上げれば一瞬で見つけられたそのビルを探すために、僕は手元のスマホを見ながら、おそらく2、3分はひとりでその場でクルクル回っていたのです。

バカじゃん。あなたはそう思ったかもしれません。でも、こんなことって、、、ありません?(笑)あなたも、なにか探そうとしたら、すぐにスマホを開いて検索しようとしていませんか?

居酒屋を探していて、食べログで高い評価のお店を見つけたら、すぐにスマホで場所を探す。案内に従って近くまで来たはずなのに見つからない。あれ?この場所で合ってるのかな?と思って、スマホの現在地の△の向きが目的地に向くように、体の向きを右に左に変えたり…スマホを縦にしたり、横にしたりして、今自分の前に通っている道と、グーグルマップに表示されている道路の向きを合わせようとしたり…

でも、そんなことしなくても、手に持ったスマホに視線を落とした顔を上げて、辺りを見渡せば…ちょっと辺りを歩いて、1つ2つ角を曲がってみれば…意外とすぐに見つかったりするものです。そして、、、


これと同じようなことを、マーケティングでもしてしまっていませんか?


新しいセールスレターを書いてみようとする…これまでやったことがなかったけど、休眠客にハガキを送ってみようとする…見込み客集めのために無料レポートを作ってみようとする…

そんな時に、実際にやってみるよりも前に、あらゆる情報を探そうとする。成功するために何が必要なのか調べようとする。どの方法がうまくいく確率が高いか、いろんな方法のメリット・デメリットを比較しようとする。どんなふうにやるのが間違いがないか、確実にできるか、やり方を細かく調べようとする。

ゲームとは違ってビジネスでは、お金を失うリスクがあります。やり直しが利かない場合もあります。なので、あらゆる状況に応じて、用意周到に準備するのは、安全な方法だと思います。もし、あなたがそんなタイプだとしたら、堅実で慎重派のタイプの方だと思います。逆に、見境なく、いいと思った方法をすぐに試してしまう人は、短絡的とも言えるかもしれません。実際、失敗することも多いかもしれません。でも、、、


成功する起業家の1つの行動基準


時には、あれこれ調べたり、比較したり、検討したりする前に、やり出しちゃった方が、早いこともあるかもしれません。セールスライター養成機関「AWAI」の創設者で、「大富豪の起業術」の著者でもあるマイケルマスターソンは、この本の中で「Ready,Fire,Aim」という言葉を使っています。和訳すると「構え、撃て、狙え」。構えたら、狙う前に、まず撃つこと、行動すること。商品開発で言えば、大ヒットを狙って時間をかけているよりも、さっさと売ってしまって、それから改善を繰り返す方が正しい。さらに言えば、まだ商品はないけれど、先に広告だけ作って売ってしまう。売れたらその商品を作る(この方法は「ドライテスト」と呼ばれています)。それが成功への近道だということです。

実際、僕らも普段マーケティングをやっていて、ちょっとやってみて、試してみて、ダメなら止める。その方が、あれこれ考えて、検討して、もろもろ準備して、とやるよりも、早く結論が出ることもあります。そうすれば、すぐに次のアイデアに移ることができます。結果的に時間とお金のムダを最小限にすることができます。

もし今後、あなたがそんな状況に直面して、やるべきか?やらないべきか?やるなら、どれが一番いい方法か?迷って「これだ!」と思える答えが簡単に出なそうだったら、、、1つ方法を決めて、「とりあえず、コレでやってみますか?」と、まずは行動してみてはどうでしょうか?そうすれば、意外とすぐに答えが見つかることもあるかもしれません。僕が顔を上げたら一瞬で見つかったセミナー会場のように。。。

-藤岡将貴


PS.
まず行動を起こす場合には、これを意識するのがいいんじゃないか、と僕が思う3つのポイントがあります。それは、「目的を決める」「やめ時を決めておく」「計測する」です。これをやらないと、ヘタすると、いつまでも血を流し続けてしまって、気づいた時には大量出血になってしまうかもしれませんので…

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