目標達成 2018/08/18

イノベーションを起こす3つの条件


From:藤岡将貴

「イノベーション」

この言葉を聞いて、あなたはどんなイメージ持ちますか?アップルとかマイクロソフトとかソフトバンクとか。IT系のイメージがありませんか?

なんで急にこんなことを思ったのかと言いますと、最近、女性タレントとの熱愛が話題の「ゾゾタウン」の前澤友作氏を、よくYahoo!ニュースやテレビでお見かけするからです。「ゾゾタウン」の年間購入者数は約722万人。売上は2629億円。日本最大級の衣料通販サイトに成長し、時価総額は7月13日時点で1兆4000億円を超える、と言います。

とまぁ、「ゾゾタウン」の業績と、熱愛や彼の資産額の方ばかりがメディアで取り上げられがちなんですが、、、


実は、前澤氏があるイノベーションを起こした、と言うのです。それが、、、


「ゾゾスーツ」というものです。

「ゾゾスーツ」とは、採寸用のボディースーツのことで、このスーツを着て全身の体型データを測定することで、お客さん個人個人にあったベストなサイズの「フルオーダーのスーツ」を提供することができる。そんな今までにない新技術による高付加価値の商品、というもののようです。たしかにこれは、「オーダーメイドのスーツ」という市場に登場したイノベーション、と言えるのではないでしょうか。

僕もかつて、システムエンジニアをやっていた頃には、当時、爆発的にヒットしていた「ツイッター」に憧れて、会社を辞めて起業して独自のソーシャルメディアを開発しようとしていた頃がありました。「コイツで地域の広告市場を塗り替えてやる!」なんて、声を大にして言うことはありませんでしたが、密かに憧れていたものです(笑)。

でも、そもそも、イノベーションは、ITの最新技術に詳しい人。IT系の会社でしか生み出せないものなんでしょうか?

そんなことを思っていたら、、、日経ビジネスの2018年7月23日号に「イノベーションを起こす3つの本質」という記事がありました。この3つの要素があれば、新しいITサービスなんかじゃなくて、昔からある業界でも、イノベーションを起こすことができる、というんです。


明治の初めから続くあの業界で起きたイノベーション


例えば、記事の中で紹介されていたのは、日本には明治の初めにアメリカ経由で持ち込まれた「黒板」。その黒板メーカーは、来年創業100周年を迎える老舗の会社。「黒板だけでなく、とにかく新しいことを始めなければ…」という副社長の危機感から始まり、黒板関連の新しいアプリや商品を開発して、150年近くはるか昔からある黒板業界にイノベーションを起こしたと言います。この会社は、実に売上の6割を新規事業が占めている、というからすごいです。

というのも、最初にも少しお話ししましたが、僕がシステムエンジニアだった会社は、当時、新技術への移行がなかなかできずにいました。既存の商品は、古い技術だけど、バグも潰してブラッシュアップされた完成形でした。なので、安定して動作するこの既存商品から、ずっと脱却できずにいたんです。でも、もし、競合に先駆けて、新技術をいち早く取り入れることができていたら、、、イノベーションと言うにはおこがましいかもしれませんが、小さな革命は起こせていたのかもしれません。

たしかに、当時、僕がいた会社も、この記事の中で紹介されている3つの要素がなかったから新技術に移行できなかった、と言われたら、納得がいく気がします。たぶん、「ゾゾタウン」の前澤氏も、アップルのスティーブ・ジョブズも、マイクロソフトのビルゲイツも、ソフトバンクの孫正義氏も、この3つの条件を持っていたんじゃないかと思います。


では、その3つの条件とは一体なにか?


記事によると、「Want(欲する)」「Believe(確信する)」「Do(とにかくやる)」この3つだと言います。

「Want(欲する)」とは、市場が欲する、のではなく、それを生み出す人、自らが欲する、ということです。これは、書籍「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」で紹介されている、ジョブズのこのフレーズが、まさにそれを言い表していると思います。

「僕らは、まず、自分が欲しいものは何なのかを把握する。そして、同じものを多くの人も欲しがるかどうか、きちんと考えることがアップルは得意なのだと僕は思う。僕らはそのプロなんだ。だから、次にブレークするのは何だと思う?って社外の人に尋ねたりしない。ヘンリー・フォードも同じことを言ったらしいよ。「何が欲しいかと顧客に尋ねていたら、『足が速い馬』と言われたはずだ」ってね。」

「Believe(確信する)」とは、絶対に売れる、という確信。「Do(とにかくやる)」とは、あきらめずに信じたことをやり続けること。最初に紹介した「ゾゾタウン」のボディスーツは、実は2代目だと言います。失敗に終わった初代で諦めることなく、外部のアイデアを3億円で買い取って、2代目のボディースーツを開発したそうです。その執念と、絶対に売れるという確信があったからこそ、実用化が実現したのでしょう。


すべての中小企業にもイノベーションは起こせる


「イノベーション」というと、その言葉からして、世界を席巻するようなIT系の新技術のようなイメージを持たれるかもしれません。ですが、これは、事業が停滞していると感じているすべての中小企業が、そこから脱却するための条件にも当てはまるのではないでしょうか?先ほどご紹介した黒板メーカーも、「黒板だけでなく、とにかく新しいことを始めなければ…」という副社長の危機感から、そのイノベーションは生み出されました。

もし、あなたの今のビジネスが、かつて僕が勤めていた会社のように、古い体質、古い技術からなかなか脱却できずにいるのなら、、、このままでは市場全体が落ちて行く一方だとわかっていながら、何も新しいことができずに、日銭を稼ぐことで精一杯だとしたら、、、でも、「何か変えなきゃ…」とフラストレーションを溜めているのなら、、、あなたはこの3つの条件を満たすことができているのかどうか…お盆休暇の最後に、今一度、見つめ直してみてはいかがでしょうか?


-藤岡将貴


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