勝手にレビュー:電車の広告編


From:山田光彦

これは、僕が子供と出かけているときに見つけた電車の窓に貼り付けられた広告。

この広告を見た第一印象は「ちゃんとリサーチして書いているな~」ということ。なので、今日はこの広告を勝手にレビューをしたいと思いますw

ちなみに、この広告を出しているのはメガネの愛眼。僕が小さい頃にはCMで「めがねの~~アイガン♪」というのをよくやっていたので、今でもこの音が頭に残っています。あなたも30~60代なら、きっとこの音が頭に浮かぶはずw

その愛眼が補聴器を売るようになったんだな、とかも思ったりしたのですが、話を戻しまして、、、

リサーチしているな、と思ったのはこの部分。


「お医者さんの声がしっかりと聞き取れます」
「テレビの音がもっとはっきり聞こえます」

というところ。

うちのおじいちゃん(まだ元気に生きてます)は、テレビをよく見るのですが、耳が悪くなってからイヤホンをしながら見ています。それに、病院にもよく行きますし、自分の体の健康はかなり気にしています。

なので、この2つのシーンは、耳が聞こえにくくなったことを強く問題に感じるシチュエーション。つまり、補聴器という商品が一番輝く瞬間です。このシチュエーションを明確にアピールすることでこの商品が欲しいな、という感情を刺激できます。

ボヤッと「この補聴器があれば、よく聞こえるようになります」とか「最近、なんとなく周りの人の声や音が聞こえにくくなっていませんか?」と書くのとでは、パワーが全く違います。

オファーも、補聴器の購入ではなく、手軽なレンタルにしているのもいい感じですね。


隣にあったもう1つの広告


こちらもメガネの愛眼の広告。ですが、おそらく、1つ目の広告とはターゲットが違います。

広告としては、あなたの聴力をチェックができるという内容。1つ目の広告とは違って、耳が聞こえにくくなっていることに、そこまで問題は感じていないけど(病院、テレビには問題を感じていない人)、、、なんとなくヤバいかなー、と思っている人がターゲット。

1つ目の広告に比べて、直接的なアピールではなく「聴力のチェック」という少し好奇心もそそり、オファーとしてもレンタルよりも軽いチェックしませんか?という内容になっています。

そして、1人の人が、2つの広告を両方見ることで、相乗効果も期待できます。(病院でも困っているな、、、聴力のチェックもしたいな、、、という2つのアピールが両方効く可能性もある)


興味が出てきたので、検索してみると、、、


いい感じの広告だな、と思ったので「自分が補聴器を使ってみたかったら、こういう行動をとるだろうな」という行動をとってみることにしたんです。

2つの広告とも「店舗に来て」という内容で、『「アイガン」で検索』とも書かれていたので、その場で検索してみました。そこで、出てきたのがこのサイトです。


広告のために作られている感じではないサイト。店舗へ誘導するということが目的なので、広告のことだけを考えれば、郵便番号を入れたら、その近くの店舗が出てくるとか、そういうページへのリンクを大きく載せてくれていたらな、、、と。

あと、たまたま通ったところにメガネの愛眼の店舗があったのですが、、、


ちらっと見ただけなのですが、補聴器ではなくメガネ、メガネという感じ。補聴器のレンタルや聴力のチェックを本当にやっているのかな、、、という。なので、せっかく補聴器の広告がいい感じでも、結構、お客さんを落としてしまっているんじゃないかなー、、、と。


良い広告も、1つ間違えると全く反応がなくなる


広告の内容がよかったとしても、他の要素で大きな間違いをしてしまうと、まったく反応がなくなってしまう、、、というのはよくある話。

このことを、ダン・ケネディは3M(マーケット(Market)、メッセージ(Message)、メディア(Media)の頭文字)が揃わないと反応が取れる広告にならない、と言っています。

ざっくり言うと、適切なマーケット(お客さん)に、適切なメッセージを、きちんとお客さんに知ってもらえる広告媒体を使って届けないとダメ、ということ。

今回のケースは、この3つのMのどれに当てはめるのがいいのか?微妙な感じですが(メッセージかな)、僕が伝えたいことは全部が適切でなければ、反応が取れる広告にはならない、ということ。1つでもダメなことがあると全部無駄になってしまいかねない、ということです。

ちなみに、僕は広告を作るときに、セールスコピーを作るのに必死になってしまって、他の要素をしっかり設計するエネルギーを失ってしまう、、、なんてことをやってしまいがち。もっと具体的に言うと、セールスレターを書くのに必死になって、しっかりオファーを考える時間と気力がもうない、、、というパターンです。。。

特にセールスライターは、セールスコピーに強いプロ意識を持っていることが多い。もちろん、それは重要なこと。ですが、僕らの仕事は成果を出すこと。売上を上げること。なので、セールスコピー以外のところも見落としがないように、あなたも気をつけてください。僕も気をつけます。。。

ー山田光彦


PS.
ちなみに、補聴器マーケット特有の情報を知らずにレビューしています(買うかどうかを決めるのは、本人ではなく子供世帯のことが多いとか、あるかもしれません)。なので、この広告がヒットしているか、していないかはわからないので、その点はあしからず。この広告がずっと使われていたら、たぶんヒットしているということでしょうw


PPS.
あと、メガネの愛眼なのか、補聴器の愛眼なのか。そこに大きな迷いを感じるのは、きっと僕だけではないはずです。

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