どうやってモチベーションを上げるのか?
From: 小川忠洋
『社長のモチベーションは誰が上げるか?』
むかし、ダン・ケネディのレポートか何かでこんな議題があった。
答えはもちろん「誰もあげてくれない」。
だから、自分で上げるしかない。
自分でモチベーションを維持し管理するしかない。
社長、経営者にとっては、これは全くもって当然。
というか、むしろ「自然」な状態だ。
でも、これって社長・経営者に限ったことだろうか?
もちろん、違うよね。
例えば、プロゴルファーは、
モチベーションupのために、誰かに頼るか?
もちろん、頼らない。
いや、コーチがいるじゃないか!
と言うかもしれない。
でも、コーチがモチベーションを上げてくれる
なんてのは大間違い。
コーチは、技術が上がるようにフィードバックをくれる。
そして、大切なのは、コーチそのものを雇っているのは、
選手自身であるということ。
全ては自分自身の意図的な選択の結果である...
と言うのが、プロフェッショナルの考えだ。
じゃあ、精神論はともかく、具体的な方法論として
経営者やプロフェッショナルは、モチベーションをどうやって維持するのか?
目標だ。
人間、「できるかもしれない」というギリギリの目標を持っている時が、
一番モチベーションが高い。
これが、簡単過ぎてもダメだし、難しすぎてもダメだ。
自分の能力と目標の微妙なバランスでモチベーションは変わる。
簡単過ぎると「飽きる」「つまらなくなる」
難しすぎると「あきらめる」「無力感を感じる」
特に後者の難しすぎる場合は、
「学習性無力感」という心理学用語にもなってるくらい。
※ マーティン・セグリマンという素晴らしい心理学者が定義した。
彼はポジティブ心理学の第一人者。本オススメ。
目標と能力のバランスが絶妙なとき、
モチベーションは何もしなくても上がる。
よく社長や経営者に話しを聞くと、
部下や社員のモチベーションが、、
みたいな話が問題だとして出てくるが、、
実際には、モチベーションの問題などない。
あるのは、能力・技術レベルの問題と、
それに対する、目標の問題だ。
具体的にプロフェッショナルや世の経営者は
どうやってモチベーションを上げるのか?
答えはもう分かると思うけど...
「高い目標を見つける」
これだけ。
大会で優勝を目指す。
優勝したらグランドスラムを目指す。
グランドスラムをしたら、3年連続を目指す。
などなど。
何かを達成したらスグに次も目標を探す。
ビジネスでも同じ。経営者も同じ。
まずは事業の成功をめざす。
成功したら、そのリソースで何ができるか?何をすべきか?を探す。
(ちなみに、そこで次を探さずに、酒や女に走って
自分を誤魔化し続ける社長は世の中にたくさんいる。)
遠すぎて見えない目標ではなく、
遠くにあるけど、見える目標を探す。
そして、この目標を探すという行為は、毎回毎回、難しくなる。
自分の能力・技能、責任などが上がればあがるほど、難しくなる。
(例 : もし1兆円の事業作る力があったら何をするか?を考えると、何をすればこの能力を最大活かせるかを判断するのはとてつもなく難しい。ほぼ不可能。)
だけども、これをやらないと、
「やる」とうよりは、「真摯に向き合わないと」
周りがどんなに応援してくれても、どんなに良い環境に居ても、
どんなに良いコーチ、良い上司に恵まれても
モチベーションの炎は小さくなる。
ダン・ケネディは、自己啓発的なセミナーもやる。
だからこそ、
「社長のモチベーションの責任は自分自身にある」
という事を伝えたかったんだろう。
けれども、それは、社長だけに限ったことではない。