「ニッチ市場」とは何か?〜Weekly Quote〜
ニッチ市場とは、専門化することによって実現した、あなたのフォーカスと周りに認められた専門性である。
あなたは「ニッチ市場」という言葉を聞いたことがありますか?
ビジネスにおいて成功するには、
ニッチ市場を作り出すことが重要でありますが、
なぜ、ニッチ市場を創り出すことが重要だと考えたことがありますか?
では、実際にニッチ市場を創り、成功した例を取り上げてみます。
法律の専門家の例を考えてみましょう。
20年前は、弁護士事務所と言ったら弁護士事務所でした。
しかし今では、よほどの小規模地域でない限り、
案件によって、それを取り扱う弁護士が違います。
破産専門の弁護士、事故専門の弁護士、
損害賠償請求専門の弁護士、企業法務専門の弁護士、
刑事事件専門の弁護士、雇用専門の弁護士、
離婚訴訟や調停の弁護士、税務専門弁護士などなど、実に様々です。
今は、離婚しようと思ったら、
普通の弁護士ではなく、離婚専門の弁護士に依頼する時代です。
皆、離婚専門の弁護士のほうが、
おそらく離婚に関する知識が豊富なはずだと考えますし、
そうであってほしいと願いますし、またそうであるべきです。
ただし、これはあくまで世間の推測にすぎないのです。
現実には、誰かが何かの専門をうたうだけで、
人々が自動的に、そうであるはずだと思い込んでくれるのです。
次はオイル交換業です。
私が子どもの頃は、ジフィー・ルーブのような
チェーン・ビジネスなどありませんでした。
ガソリンスタンドか、ディーラーでやってもらったものです。
しかし今は、オイル交換だけがさっと
手軽にできる店があちこちにあります。
専門なのだから、きっとオイル交換に関しては
信頼できるはずだと、皆思い込んでいます。
それどころか、下手に修理工場などに持っていくより、
安心だという人が多いのではないでしょうか。
ディーラーのほうが安心できる
という人もいるかもしれません。
でもともかく、一日中ひたすらそれに
専念している人たちだからという頭があるので、
皆、一定の専門性を期待するのです。
最後はコーヒー。そうスターバックスです。
どういうことが起きたのでしょうか?
スターバックスは、
ただのコーヒーをかの巨大ビジネスに変えました。
それまで、このような全米規模の
コーヒーのチェーンなど存在しませんでした。
もちろんコーヒーショップなるものはありましたが、
食べものも出していたし、スターバックスのように、
コーヒーに特化してはいなかったし、
あのような雰囲気もありませんでした。
ニッチ市場を創り出すことができれば、
ビジネスにおいて成功することができると
お分かりいただけかと思います。
では、このようなニッチ市場を創り出すには、
どうしたらできるのでしょうか?
ここでは、ニッチ市場を創る際の7つのガイドラインをご紹介します。
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1.自分が勝てると思うマーケット領域でなければならない。
つまり、自分が 一番になれそうなところです。
2.もし成功したら自分にとって、十分な売上を上げることのできる領域でな ければならない。
たとえば、私は、うちのブロックで一番のレモネードスタンドをやる自信 がありますが、それで生計を立てていけるとは思いません。
3.あなたにとって獲得可能な顧客群でなければならない。
そのサブニッチの特定のグループにリーチできないのなら、
ニッチ全体にリーチするしかありません。
しかし、繰り返しになりますが、それではマーケティングの的を絞ること ができないので優位に立つことはできません。
以上はマストの事柄でした。ここから下は、推奨される事柄です。
4.リピーターを獲得できる領域でなければならない。
つまり、1回の購入で終わらないのが理想だということです。
5.自分の強みを生かせる領域でなければならない。
それは競争優位性を獲得するためです。
6.提供しようとするサービス/商品の価格に手が届く顧客群でなければなら ない。
欲を言えば、商品やサービスに対し割高の価格を払える市場が理想です。
7.あなたの関心が非常に高く、高い価値を提供したいと思う領域でなければ ならない。
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さて、これらの推奨項目に従う必要はあるのでしょうか?
私としては必要だと言いたいです。
しかし、これらの推奨項目が当てはまらない、
あるいは従っていない人でも、
大きな成功を収めている人はたくさんいるのです。
マスト項目と推奨項目に分けたのはそのためです。
しかし、どんなニッチでも
こうした条件を備えているはずなので、
もし7つの項目すべてを満たすような部分を
ニッチの中に見つけることができたなら、
あとはよく考え、調査することさえ怠らなければ、
成功確率は非常に高くなるでしょう。
ー大きな利益とその向こう側へ
リッチ・シェフレン