富とお金 2019/06/19

良質な短編小説だけを読もう




読書が好きなら短編小説を読もう。なぜかと言うと、最近の短編小説(少なくともアメリカの作品は)は長編小説より優れているものが多い。

短編小説のメリットは、短時間で人生を変えるような刺激を受けられることだ。

短編小説は一度で読み切ることを前提としており、30分以内で読める作品がほとんどだ。そして、そのときはスリルや恐怖を味わうというより、少し知的で美的なものを楽しむようにしよう。

年間15〜20作品しか読まないなら『Best American Short Stories』(邦題『アメリカ短編小説傑作選』)を買うことを勧める。この選集は毎年出版されていて、良質な作品が含まれていることが多い。

ハロルド・ブルームが推薦している古典も紹介しておこう。


*イワン・ツルゲーネフの『Bezhin Lea』(邦題『ベジン高原』)、『Kasyan from the Beautiful Lands』(仮邦題『カシャン・フロム・ビューティフルランド』)

*アントン・チェーホフの『The Kiss』(邦題『接吻』)

*ギ・ド・モーパッサンの『Madame Tellier's Establishment』(邦題『テリエ館』)

*アーネスト・ヘミングウェイの『Hills Like White Elephants』(邦題『白い象のような山並み』)、『The Snows of Kilimanjaro』(邦題『キリマンジャロの雪』)、『The Sea Change』(邦題『海の変化』)

*フラナリー・オコナーの『A View Of the Woods』(邦題『森の景色』)、『Parker's Back』(邦題『パーカーの背中』)

*ウラジーミル・ナボコフの『The Vane Sisters』(邦題『ヴェイン姉妹』)

*ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『The South』(邦題『南部』)、『Death and the Compass』(邦題『死とコンパス』)、『Immortal』(邦題『不死の人』)

*イタロ・カルヴィーノの『Invisible Cities』(邦題『見えない都市』)の作品

ヘンリー・ジェイムズは短編小説が「詩の終わりと現実の始まりの間にある」と語っていた。エイミー・ブルームも短編小説が詩と長編小説の間にあると指摘している。

質が高くて、概して優れた作品が多いにもかかわらず、今日の読者が短編小説を遠ざけるのはこのせいかもしれない。

今週末、30分でいくつかの短編小説を読んでみよう。あなたの人生を少し充実させてくれることだろう。

マーク・M・フォード

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