富を構築するレッスン1: 1時間早く仕事に取り掛かる
今回は富の構築について話す。あなたのお金の話だ。
人生でお金より大切なものがたくさんあることは知っているが、劣るものもたくさんある。すぐに得られる喜びや表面的な娯楽、一時的な気晴らしで自分を甘やかすことだ(ジャンクフードや低俗なテレビ番組、くだらない本など)。これら人生の時間の無駄使いをやめれば、富の構築に必要な時間を十分に生み出すことができるはずだ。
私が富を構築する上で学んだことを詳しく説明し、あなたが短期間でスムーズに富の階段を登れるようにしよう。
私が学んだ最も重要な教訓は、より多くを得るには、より多くをインプットする必要があるということだ。だから今よりお金を稼ぐには、もっと働かなくてはならない。大金を稼ぐにはもっと働いて、やり方を工夫することが大切だ。
当たり前のことだと思うかもしれないが、私にとっては少し驚きだった。
私はいつも心のどこかで、手っ取り早く簡単に稼げるビジネス神話のことを考えている。明らかに胡散臭いもうけ話を読むことはないが、新聞や雑誌に一晩で金持ちになった話が載っているとつい読んでしまうし、もう少し洗練された一攫千金的な本も時々買ってしまうのだ(そしてこっそり貪り読む)。
もう少し説明させてほしい。
私は皆と同じように勤勉に働いている。朝7時半から夜中の1時半までぶっ通しで働き、次の日もそれを繰り返すことは珍しくない。基本的に週7日働き、休暇中も毎日仕事をしているのだ。しかも、長時間働くだけではなく、仕事の内容も濃い。これまで紹介してきたようなテクニックをすべて駆使し、働き方を効率化している。
とは言うものの、実のところ私はとても怠け者でもあるのだ。
私と一緒に働いている人は驚くかもしれないが、私の本質的な性格は働きバチよりナメクジに近い。若い頃は何時間もダラダラ過ごしたり、空想したり、遊びに行ったり、昼寝したり、考えごとをしたり、物思いにふけったりしていた。要は働こうとしなかった。
今でもたまに集中力が切れることがある。突如として、自分の目標がどうでもよくなるのだ。激しい感情に駆られて行動したかと思うと、次の瞬間には穏やかになり、まったく関心がなくなってしまう。
私は穏やかな気持ちでいる方が好きだし、その状態のままでいることもできるだろう。
しかし、これまでの経験で仕事モードから空想モードに切り替わると、目標達成が遠のくことが分かっている。そして、軌道修正する方法は1つしかない。タスクを1つだけ選び、短時間で簡単に終わる仕事だと自分に思い込ませるのだ。
言い換えるなら、自分を騙すということだ。自分の都合の良いように考え、仕事を進めさせる。
私たちは皆、怠けることも勤勉に働くことも可能だと知っている。私のように仕事を怠けがちだった人もいるが、私でも働けるのだから誰にでもできるはずだ。生まれつき勤勉な性格ではなくても、一生懸命働くことはできる。自分を奮い立たせる方法を知っていればいいのだ。
もう1つ重要なことがある。怠けて過ごしていても平穏な生活は送れるが、働くことで得られる喜びがある。意義ある仕事をするとき、一生懸命働いてやり甲斐を感じるとき、仕事が順調に進むときなどは、確かで長く続く喜びが得られるのだ。
興味のない仕事ばかりしてきたせいで、働くことは辛くて退屈なものだという思いが骨の髄まで染み付いている人が多い。そのため、簡単にできる方法をすぐに探してしまうのだ。痩せたい、賢くなりたい、金持ちになりたいという場合、彼らは手っ取り早く簡単に実現したいと思う。
だから、そういう人たちは自分自身を欺いてしまえばいいのだ。実際には長時間一生懸命働くことになるが、短時間で仕事は簡単に終わると思わせる。一旦仕事が軌道に乗りスピードが上ってくれば、目標に向かって前進していることに気付くだろう。そして、仕事を振り返る頃には、すべての仕事と努力が短時間で簡単に終わったように感じるのだ。
金持ちになるなら収益改善の道筋を付ける必要がある。そして、その道筋で有益なスキルを使ってビジネスを成功に導いていく。有益なスキルとは、セールスやマーケティング、商品開発、収益マネジメントなどのことだ。しかし、どんなスキルも極めるのには時間がかかるだろう。
一定期間、時間をかければかけるほどあなたは成功に近付ける。私は、富を手にするにはベンジャミン・フランクリンがやったように毎朝早くから仕事に取り掛かることが、最も重要だと思っている。余分に働くことで競争相手や競合商品に大きな差がつくのだ。また、多くの人がやりたがらないことに取り組めば、人生のあらゆる場面でその見返りを受けられるだろう。
ヘンリー・フラッグラー、デニス・ブレイン、マイケル・ジョーダンなど偉業を成し遂げた人は皆、早起きして長時間仕事や練習をしている。私が知る成功した金持ちもそうだ。金持ちになりたいなら、どんな手段でも人より時間をかける必要がある。
長時間、一生懸命働くことを恐れなくていい。思うほど大変ではない。正しい方法でやれば短時間で簡単に終わるように感じる。そのための簡単で手っ取り早い方法は1時間早く仕事を始めることだ。
明日から誰よりも1時間早く仕事に取り掛かれば、素晴らしい金もうけのアイディアを思い付いたり、熱心に仕事をやり通せたり、優先事項に集中したり、細部まで完璧にできるといったことは、すべて後から付いてくる。
簡単なことから始めよう。まずはアラームをセットする。そしてベッドから這い出し、シャワーを浴び、オフィスに座ってコーヒーを飲み、早い時間から仕事を始める。そうすれば、目標に向かって歩んでいることがすぐに明確に実感できるはずだ。
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ