早起き
私の息子のLSFは非常に多才で、
それでいて20歳の学生にありがちなミスもする。
この前の休日もそうだが、彼に会うたびにその賢さと人柄の良さには驚かされる。私がその年齢の頃はそこまでではなかっただろう。それでも、彼が6週間前に身分証明書を失くして飛行機に搭乗するのが大変だった話や、朝10時の数学の授業に苦労している(息子曰く「本当にばからしいほど早い時間」)と聞けば、私は何かとアドバイスをしたくなるのである。
いや、私はアドバイスだけがしたいのではない。説教がしたいのである。ポローニアスが旅立つハムレットにしたようなスピーチを叩きつけたいのだ。LSFは年配者を無下にはできないから、きっと私の話は聞くだろう。懸命に相槌を打ってくれると思うが、いったいどれだけ内容に集中してくれるだろうか。
重要なポイントが一度にたくさん出てくるような説教は、
たとえそれが素晴らしい内容だとしてもまったく意味がない。
なので、私は自分の直感から、アドバイスは1つだけにするようにしている。それに集中してもらうことで、ほかのことに関してもやる気を出してもらいたいのである。
よく考えた結果、その1つのアドバイスを何にするか思い付いた。
それは、朝早く起きるということである。
朝早く起きることが生活の質を高める理由はいくつかある。例えば、ライバルを出し抜くことができ、最高のエネルギーと熱意をもって毎日を過ごすことができる。周囲の人たちにも、自分が質の高い生活をしていることや、目標を達成するために寝る間も惜しんで働いてるところを見せられる。さらに、長期目標を達成するために日/週/月/年ごとの計画を立てる時間の余裕もできる。そして、夜は早く寝るようになるので、あなたの健康を妨げるような活動や行動を避けられるのだ。
これらは主な理由だが、ほかにもたくさんある。私が今読んでいるジェフリー・J・フォックスの『How to Become CEO』(邦題『めざせ!CEO』)が分かりやすいので、そこから短いチャプターを紹介しよう。
<抜粋>
45分早く出社して、15分遅く退社することが、なぜ出世に有利なのか。
「もしあなたが会社でトップに立ちたいなら、一番早く出社して仕事を始めることだ。遅刻する人たちは、自分の仕事が好きではないということである。少なくとも、上司はそのように判断する。好きな映画にはみんな遅れて行かないだろう。早く出社することで、ほかの社員からも一目置かれるはずだ」
「毎晩10時まで残業するのは良くない。仕事を時間以内にこなせていない、もしくは私生活が充実していないと、自分で言っているようなものである。代わりに、定時より15分だけ遅く退社しよう。この15分で、明日の準備をしたりデスク周りを整理することができる」
「出張スケジュールの調整、セールスミーティングや年度決済の準備などで、家に帰るのが遅くなってしまうこともあるだろう。でも、それ以外のときは、より多くの時間を家族と過ごすようにしよう」
「45分早く出社して15分残業するということは、合計すると1日1時間である。年間で250時間、もしくは31日間だ。1年間で1カ月余分に働いただけで、出世が容易になるのである」
<抜粋終了>
フォックスの主張には、うんざりするような企業精神も組み込まれている(例えば、「15分以上は職場に残ってはいけない」など)。しかし、彼の基本的なアドバイスに、私は反対しない。
あなたは次のことをしているだろうか?
*少なくとも15分以上早く出社しているか?
*残業しているか?
*少なくとも15分かけてスケジュールの計画をしているか?
*一日の始めに、あなたの人生目標に直接関係するタスクリストに取り掛かっているか?
*重要だが緊急性のないタスクを適時に処理しているか?
*早く就寝しているか?
*早起きしているか?
もし一つでも「いいえ」があるなら、今日から始めることだ。
夕飯の後に何をするのかを考えよう。1時間以上リラックスする時間があるなら、その分早めに寝てはどうだろうか。そして明日から、今までより1時間早く起きるのだ。起きて真っ先に仕事に向かい、あなたのためになることをしよう。
さぁ今すぐに計画し、明日の朝から始めるのだ。
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ