富とお金 2019/03/27

不動産投資レッスン:フィクサーアッパーの売買




フィクサーアッパーとは要修理物件のことで、その売買は不動産投資の中でも最ももうかる方法としてよく知られている。特に低所得者向け住宅は収支が良いため、頭金不要の不動産を専門とするグルたちは、この分野に注目する傾向にあるようだ。

このビジネスは手間と時間がかかるという人もいるが、うまくやる方法もある。ここでは、あまり治安の良くない地域の不動産売買について、私が実際におこなったやり方を紹介しよう。

あなたが予算にあまり余裕がなく、安価な物件から始めたい場合は、地域でも最も貧しい地区の家から探すことになるだろう。そして、あなたは移民街を「高級住宅地化」して不動産価格をつり上げる、極悪資本主義者たちの仲間入りをするかもしれない。

つまり、一般的に貧しい地区は移民が多く住んでいるので、あなたがその地域を「開発する」団体の一員でもない限り、一種の悪徳資本主義者に分類されるわけだ。

いずれあなたは、そのような考え方がいかにばかげているかが分かるだろう。しかし、名門のヴァッサー大学を卒業し、お金持ちのご婦人たち向けにトスカーナ地方のワインテイスティングツアーを組む仕事をしているご近所の女性からは、ひそかに白い目で見られるかもしれない。まあ、それはそれで仕方がない。

とはいえ、あなたにはこんなにやることが山積みだ。

・物件の購入前にその地区を調査する。

・その地区の標準価格よりも安い家を購入する。

・リフォームしてすぐに売却する。

・人種、宗教、肌の色に関係なく、初めに買いたいと言ってくれた人に売る(外国人に売るのは反愛国的だと批判する人もいるが)。

これを副業として成功させるためには、正当な価格でリフォームを請け負ってくれる信頼のおける職人たちのネットワークを作る必要もある。もしあなたが最終的に賃貸不動産とフィクサーアッパーの両方のビジネスをやるのであれば、彼らに賃貸不動産の修繕も依頼したりと十分に活用できるだろう。

私の経験上、このタイプの投資を成功させるためにはやるべきことが2つある。

1. あちこちの地区で物件を探してはいけない。特定の地区にターゲットを絞り、その地区のほとんどの家を買い上げる、とまではいかなくとも、最終的に多くの物件を買う計画を立てよう。そうすれば、あなたが購入した個別の物件の価値が上がるにつれ、その地区全体の価値が上がるというメリットが得られるのだ。

2. もし可能であれば、隣の地区と接している境界が少なくとも1ヶ所はある地区にターゲットを絞って選ぼう。「隣の地区」というのは、そこよりも治安が良い地区のことである。潜在的な買い手に対して、治安の良い地区のすぐ隣にある物件であるという印象を与えることによって、その不動産価値は顕著に上がるだろう。そうすることで、買い手のマーケットも広がるはずだ(この段階で、あなたは移民地区を高級住宅地化していると非難されるかもしれない)。

売却用のフィクサーアッパーと賃貸用不動産とでは、購入する際の建物の構造に関する着目点がまったく異なる。あなたが貸主になるのであれば、屋根や配管など、構造的に大きな問題のない不動産を購入しなければならない。

一方、すぐに売却予定の物件を購入するのであれば、現在すべてが機能しているか、さらにもう1年持つかどうかを確認すれば良いのだ。利益の観点から見て、相場よりいくら安く購入できるかということを優先的に考慮するべきだ。

例えば、売値の相場が750万円の地区で600万円の家を購入する。それを50万円のリフォームで完全に見栄えを良くし、3ヶ月以内に730万円で売却する。

これよりももっと良い条件で売買できることもあるだろう。しかし、売却用の物件を90日以上所有することは、可能であれば避けるべきだ。たとえ利益が50万〜100万円程度しか得られないとしても、なかなか売れない物件を抱えるよりは、次にすぐに売れる物件を見つけたほうがいい。

不動産売買のビジネスにおいては、迅速に動くことこそがすべてなのである。

それはリフォームに関しても同様である。長期の修繕工事を必要とする物件は選んではいけない。屋根の状態が良くないもの、深刻な電気系統の問題、下水や浸水に関する問題などは避けなければならない。

リフォーム資金はペンキ塗装、造園、カーペット貼りなど、手早く簡単に済むことに使おう。そのような外観の補修でその物件が見違えるようにならないのであれば、その物件は買うべきではないのだ。

マーク・M・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

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