経済 2018/02/20

小康状態にある米中関係 -前編-




朝鮮半島情勢に関して、ここで米中関係についての補足をしておきたいと思います。


2017(平成29)年4月の米中首脳会談でトランプは習近平に対して、中国が北朝鮮の暴走を抑制できる力はあるのか、もし、北朝鮮を抑制できれば、対中経済制裁を緩和するという姿勢を示しました。


習近平の回答は、それは可能であるというものでした。


彼の最大の課題は2017(平成29)年秋の共産党大会を乗り切ることであり、それまではアメリカに大きな動きはさせたくない。南シナ海における中国における覇権主義的な動きに変わりはないでしょうが、当面の間、朝鮮半島をめぐる米中関係は小康状態が続くでしょう。


現在、トランプにとっての第一の軍事的な優先課題は中東におけるIS掃討であり、東アジアの問題ではありません。


北朝鮮による核・ミサイル問題に米中両国がどう対処するか、その結論が出るのは今年(2017年)11月のトランプ訪中の時だと思います。



2017年9月1日発行
藤井厳喜・宮崎正弘著『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧
第3章 朝鮮半島の統一はあり得るだろうか?ーP113





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