経済
2018/04/09
IS壊滅作戦で一致する米露の国益 - 前編
中国によるシベリアへの人口圧力はロシアにとって脅威です。
しかし、今のところ、ロシアは自国の手で人口圧力をコントロールできると思っているので、あくまでも中国は潜在的な脅威という認識にとどまっています。このため、ロシアとしてはアメリカと協調することで中国を叩こうという発想にまで達していないのでしょう。
中国への脅威を深刻に認識していない以上、当然ながら、ロシアは対日関係を良好にする必要はない。
ロシアと日本にとって中国が共通の敵とならない限り、日露関係が前進することはありません。
そして、中国の側からすれば、ISが活発に活動し、アメリカがその対応に追われていることは、アメリカが東アジアにシフトできない状態を作っている点で好都合です。
2017年9月1日発行藤井厳喜・宮崎正弘著『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』第4章 世界の大変貌 中国、EU、ロシア、そして極東ーP145