目標達成 2018/10/28

金塊を掘り当てるあと一歩のところで諦めてしまっていませんか?


From:ダン・ケネディ

ナポレオン・ヒルの著書『Think and Grow Rich』(邦題『思考は現実化する』)に出てくる実話を覚えているでしょうか・・・

保険の営業マンだったR.U.ダービーの叔父が、ゴールドラッシュ時代に金を掘り当て金持ちになることを夢見て西へと渡った話です。

何週間にも及ぶ重労働の末、彼はひとかけらの金を見つけました。

さらに深いところを採掘するためには機械が必要だったため、金山を目立たないように覆い隠すと彼はひとまず故郷へ戻り、親戚や地元民と密かに計画を練りました。

彼らは互いに資金を出し合って必要な機械を購入し、金山のある場所までの配送手配を整えました。そしてダービーと彼の叔父は金山に戻り、採掘を再開したのです。

購入したばかりの真新しい機械が初めて金でいっぱいになった頃、自分たちがコロラド州随一の金鉱を掘り当てたことを知るのでした。あと数回鉱車を金でいっぱいにすれば借金は完済、いよいよ巨額の利益を手にすることができると思われました。

しかし再び採掘を始めた途端、金は姿を消してしまったのです。金がそこに眠っていることを願いながら採掘を続けましたが、結局何も出てくることはありませんでした。

彼らはついに採掘を諦め、機械を不用品回収をしていた男に売ってしまいました。

この回収業者の男は、決して間抜けな人間ではありませんでしたよ。

彼は鉱山技師に連絡し、ダービーたちが採掘していた場所を見てもらったのです。しばらく調査を行ったのち技師は男に言いました。機械の持ち主たちは断層線に関する知識が乏しかったがために、金を掘り当てることができなかったのだと。

彼の予測によれば、ダービーと彼の叔父はあと3フィート(約90㎝)ほど深くまで掘り続けていれば、金山の鉱脈を探し当てることができたはずでした。

鉱山技師のアドバイスを受け、その場所をさらに3フィート掘ったこの男は、見事に金を掘り当て巨額の利益を得たのでした。

ダービーのように、利益を手にする一歩手前のところで、セールスに至らない見込み客を見限ってしまうマーケターが実に多いんですね。

初期の「利益の見込めない初期段階でのアプローチ」から一連の「売上に直結しないアプローチ」レターを経て、やがてたくさんのフォローアップレターに至るまでの過程において、数週間、数ヶ月、それこそ数年間というスパンの中で、金を掘り当てるチャンスはいくらでもあるのですよ。

見込み客があなたの売る「商品」がほしいと最初に意思表示をしたにも関わらず、購入に至らなかった場合、その事実から分かるのは、見込み客はまだ購入を決断する準備ができていないのだということです。

全国販売幹部協会によると、新規売上の80%は5回目あるいはそれ以降の接触で成立するのに対し、1度の交渉で売買が成立する確率はわずか2%だそうですよ。

あなたの商品を購入したいのか、それとも別の会社から別の商品の購入を検討しているのかはわからないとしても、何かしらの商品を購入したいと思っていることは事実なのです。早々に諦めてしまったその時点で、見込み客があなたの顧客となる可能性はゼロになってしまうのですよ。

早々に諦めてしまい、顧客となっていない新規見込み客へのレターの送付をほとんど行わないマーケターがなんと多いことでしょうか。彼らの思考はこうですよ。「ベストな価格を提示して、可能な限りの売り込みもかけた、とにかく最善を尽くした・・・これで購入に至らなければ、彼らはおそらく何も買いやしないだろう」

これは間違った思考ですね。彼らを顧客にするためには、何かを購入するまで売り込みを続けるべきなんですよ。探している答えに彼らをきちんと導いてあげられるよう、異なるアプローチを使って売り込みを続けるべきなのです。

例えば、私がピーター・ロウ・サクセス・ツアーで巡業したときは、セミナーでのスピーチ内容をそのまま文字に起こして、イベント参加者に郵送していました。

セミナー時に伝えた内容と同じではありましたが、プレゼンテーションの仕方を変えたというわけですね。

あなたも同じマーケティング手法を実行すべきですよ。

ロン・ルグランは電話セミナーのフォローアップとして、スペシャルレポートを郵送していました。このレポートの中で、ロンはあらゆる内容の質問に答えています。そのほとんどは電話セミナーやセールスレターの内容と重複していましたが、違う形に姿を変えて顧客に提供していたんですね。

もうひとつ別のアイディアとして、電話セミナーの内容をCDに収録するという手法があります。電話セミナー終了後にそれをCD郵送用の封筒に入れて送るのです。

ファックスや手紙、ハガキ、CD、「分厚い」郵便物、配達証明便、電報・・・

見込み客の意識を継続的にあなたの主力商品へと向かわせる努力をすることです。彼らの購買意欲を駆り立て、別のフォーマットを使いながら売り込みをかけるのです。購入を拒まれ続けたら、別の商品を売ってみればよいのです。たとえあなたが、顧客は他の商品に意識を向ける前に、まず主力商品やメインのサービスから試すべきだ、と思っていたとしても、です。

諦めずに努力を続けた結果、成功を手に入れた人々の実話はたくさんあるのです。トーマス・エジソンは電球の発明という成功に至るまでに、1万回以上の実験を繰り返しています。

デール・カーネギーの『How to Win Friends and Influence People』(邦題『人を動かす』)の中に、家賃の高いアパートの話が載っています。不満を持つ入居者たちが家賃の値下げを要求するのですが、あっけなく却下されてしまいます。

そこでO.L.シュトラウブは大家と話がしたいと申し出ます。彼はアパートの所有者に笑顔で挨拶し、アパートが大変気に入っていることやホスピタリティーに溢れた管理スタッフのことを伝えます。そしてその後から、自分の予算を越える高い家賃が原因で、立ち退きを余儀なくされてしまうことがこの上なく悲しいのだと伝えるのです。

大家は「アパートに満足してくれている入居者がいるとわかって安心したよ。私の耳に入ってくることと言えば、入居者たちの不満ばかりだからね」彼はシュトラウブにいくらなら払えるのかを尋ねました。大家はシュトラウブの返事を聞くと、その場ですぐに家賃の値下げに応じてくれたのでした。

答えが「ノー」だとはっきりわかるまでは、決して「ノー」と思い込んではいけませんよ。伝えたい内容や伝達方法に工夫を凝らしてみてください。商品の魅力を色々な視点から引き出しつつ、メッセージを伝えるために様々な手法を使ってみてください。これこそが、あなたの見込み客リストに潜む金塊を掘り当てる方法なのですよ。これを行っていないとしたら、あなたは土に浪費しているのと同じことです。採掘の深さが足りないか、十分な時間を費やしていないか、あるいはセールスに至っていない見込み客へかける労力が十分でないか、でしょうね。


-ダン・ケネディ


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