社長の仕事術 2018/10/07

起業・事業拡大を阻むもの


From:ダン・ケネディ

Grow America主催のスプリングボード・コンペティションという賞金100万ドルのコンペが以前開催されました。

受賞者の選出は①事業化に至っていないビジネスアイディア、②顧客開拓中の新規事業、③拡大を目指す既存事業、の3部門です。

このコンペの主催者であるGrow Americaは、「テレビ番組『シャーク・タンク』と『アメリカン・アイドル』を足して2で割ったよう」なコンセプトのもと、ユタ州の実業家アラン・ホールによって設立されました。その目的は、企業の発展、雇用の創出、経済の活性化を促すことでした。

コンペ参加者は各々、ビジネス経営者から成る審査団の前で3分間で自分のビジネスアイディアを売り込むプレゼンを行います。それから4分間、審査員の質問に答えます。

コンペで勝ち進み、最終的に上位に入賞したビジネスアイディアに対して、賞金として現金が授与されます。

多くの人たちは、資金不足が原因で起業ができないとか既存事業が拡大できないと思っていることを考えると、理にかなったコンセプトですね。

実際のところ、あなたの足を引っ張っている問題があるとしても、それがお金であることは滅多にありませんけどね。問題は、恐怖心があなたから行動力を奪っていることなのです。

そんな恐怖心を克服させてくれるコンペがあるとしたら、さあ、何人の人が参加するでしょうね。私からすると、助成金やら賞金などよりも、ずっと価値のあることだと思いますがね。

昔から思っていることですが、最もパワフルな人たちが強力な力を持っているのは、他人が自分のことをどう思っているか気にすることを、とっくの昔に止めたからなのですよ。

不眠症や胃潰瘍を患ったりくよくよ後悔したりせずに、ビジネスリスクをとったり、失敗を経験したり、損失を受け入れたり、他人の批判お構い無しに行動できる起業家は、失敗や屈辱感への恐怖心を既に克服して絶大な力を得ているものです。克服して力を得たから行動できるのですよ。

何年も前に、ABCのある番組を見ていた時のことです。いわゆる「企業助成政策」に関して、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドのCEOが、ジョン・ストッセルに厳しく追及されていました。ストッセルはこのCEOに「ある雑誌にあなたは顔だけが人間のブタ野郎で、ワシントンの養豚場にいるどんなブタよりもガツガツと貪欲だと書いてあった」と言ったのです。

それに対してCEOは、平然と文字通り感情を表に出さず、こう言ってのけたのですよ。「どうして私が、そんなことを気にしないといけないのかね」

まさにその通り、気にする価値などありませんね。この雑誌の記事が数日、数週間後には消えて忘れ去られていく一方で、彼は世界最大農業法人のCEOとして君臨し続けるのですから。

ウィンストン・チャーチルとナンシー・アスター子爵夫人の有名なやり取りのようですね。ナンシーがチャーチルを「酷い酔っ払い」と呼んだ時、チャーチルはこう答えたのです。「ええマダム、酔ってますよ。でも、そう言うあなたはブスですね。朝になれば酔いは醒めるが、あなたはブスなままですよ」

何が上手く行き何が失敗するか、何をすべきで何を避けるべきか、何が正しく何が間違っているかについて、自分の信念というものがありますよね。ところが、ほんの少しでも他人がどう思うか恐れている人は、絶えず、自分の信念ではなく他の基準で判断を下してしまうのです。

このような恐れは、ナプキンに殴り書きにしたアイディアを実現化しようとする意気をくじきます。

自分の決断・行動の結果について他人が何と言うだろう、などと恐れていると、行動力が削がれてしまうのです。この影響力たるや、他のどんな障害物やハンディキャップよりも厄介ですよ。

私は、信念の度合いや強さは結果に表れる、と教わりました。

別の言い方をすれば、結果は信念を反映するのです。

私は、金持ちで、成功しており、パワフルで、説得力に富む人たちを知っています。彼らのことを考えると、最も重要な信念の特徴を、次のように集約することができるでしょう。

決して欠如することのない、無限に溢れるほどの信念。
宇宙、全知全能、神など、対象者の呼び方がどうであれ、捧げられる献身的な思い(祈り)や断固とした行動は必ず報われるという信念。
限度・制約無しの信念。つまり、他の人と同じくらい上手く、または他のどんな人よりも上手くできる、もしくは、そのための方法を習得できる、という自信を持つことです。他の人にできるのなら、自分にもできると信じるのですよ。
自尊心、プライド、自信から成る信念体系が築かれていること。この信念は、自分の強み・弱み、特質、欠点、ポテンシャル、限界に関する現実的な評価に基づいていなければなりませんよ。何をするにしても、完璧であろうとする気が微塵も無いこと。そして、価値ある人であることと、完璧な人であることは違う、ということを理解していること。
目標を必ず達成できるという、ある意味頑固でしつこいくらいの揺るがぬ信念。
もしあなたが、金持ちで力ある成功者になりたいと望んでいるのなら、まずは何よりも、恐怖心を手放す方法を習得しなければなりませんね。そうしなければ、いつか恐怖心はあなたの足を引っ張ることになるでしょう。たとえ、あなたがスプリングボード・コンペティション受賞者だったとしてもね。


-ダン・ケネディ


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