メイベリーに別れを告げよう
From:ダン・ケネディ
2012年7月3日にこの世を後にしてからも、俳優アンディ・グリフィスの話題は尽きませんね。その大半が彼の代表作である「メイベリー110番」の思い出を振り返るものですよ。この番組が何を象徴しているかというと…
そこの地域に住む全員が知り合いでお互いが支え合って生きている、古い価値観が強く残る小さな町、と表すことが出来るでしょうね。
よくご存じない方のために説明すると、番組はグリフィス演じる保安官アンディ・テイラーを主人公に、メイベリーという小さな田舎町で生きる彼の人生を描いたシチュエーション・コメディです。保安官テイラーは正直な男であり、人々の問題を解決し、アドバイスを与える仲裁役として親しまれていました。
架空の町であるメイベリーは、古き良き時代の生活様式を象徴しているのですね。
ジェフ・スルツキーと共同執筆した『クチコミ客を引き寄せる草の根マーケティング成功戦術大全』(ダイレクト出版)でも同じように述べていますが、例えばサーカスのようなイベントが町に訪れれば、昔は皆こぞって出かけて行ったものです。ですが残念なことに、メイベリーはもうどこにも存在しません。
リビングにあるテレビや脇に抱えられたiPadは、目眩がするほど多くのエンターテイメントや教育的な「イベント」の数々を提供してくれますね。もちろん、入場料を払う必要も、テントまで歩いて行く面倒もありませんよ。
個人的には、テントまで連れ立って歩くことを「面倒」だと思ったことはありませんがね。私が思うにテレビやパソコン、ガジェットの台頭によって、かつて家族や社会が共有していた特別な体験が失われ、ひいては私たちにとって大切なたくさんのものまで失われてしまったのではないでしょうか。けれどこの話題については、また別の機会にお話ししましょう。
そういう訳で、今は人々をイベントに動員するのには大変な苦労を要します。それはローカルなイベントであっても同じですよ。それでもまだ参加者は集まりますし、イベントを開催することはスピードと効果の面でいっても一度にまとまった顧客を獲得出来る最も確実な方法なのです。
したがって、オンラインディスカウント店や大規模小売店、そのほかの競合相手と競わなければならないすべての中小企業などは必ずイベント関連のプロモーション活動を行うべきですよ。
多くのビジネスにとって既存顧客やクライアント、もしくは患者を一挙に集め、さらに彼らの家族や友人、隣人や同僚まで連れて来させる方法はイベント以外に存在しないのです。
イベントを使って満足度の高い顧客を増やすことが出来れば累乗的な成長を生み出すことが可能となります。もし30人の顧客が新たに2人の顧客をそれぞれ紹介してくれたら、次のイベントでは60人の顧客を獲得出来る算段になりますよね。それが2倍になれば120人、さらに2倍になれば240人です。まだまだ増えるかもしれませんよ。
もうひとつイベントの集客をすぐに増やせる方法がありますよ。それは地元の業者と共同で開催することですね。競合同士で顧客のリストを共有するだけで、開催者全員に非常に多くの利益をもたらす相乗効果が生まれるのです。実際、販売業者による共同イベントは私が住む地域も含め多数のエリアで頻繁に行われていますよ。私がじかに目にしたのはハリーポッターシリーズの最新作が深夜0時に発売されるので、その時間とテーマに合わせたイベントでしたね。
一般的にイベントが開かれるのは祝日やクリスマスシーズンですよね。ミズーリ州の小さな町で開かれていたのは、ショッピングや食事以上にクリスマスに関連したイベントでしたよ。
「こんぺい糖の精の踊り」をテーマしたこのイベントは、地元でもクリスマスシーズンになると上演されるバレエ作品「くるみ割り人形」から発案されました。主催者らはまた、商業が盛んでないエリアのローカルビジネスとイベントを結び付けて利益を生み出すことまで考えていましたよ。
大抵のイベントは1日限定、または週末だけ開催されますが、このプロモーションでは訪れた人々がホリデーシーズンの間中ショッピングを楽しめるように工夫されていました。彼らは11月上旬からクリスマスの前週まで毎週特別なイベントを開催したのです。
イベントでは「こんぺい糖の精の踊り」が登場し、くるみ割り人形の上演に向けてチラシ配りが行われました。さらに、実際の小道具を使ったセットで、地元の写真家による家族の記念撮影会もありましたよ。
それだけではなく地元のワインショップは試飲会用にワインを持ち込み、地元のシェフはクッキーとレシピを提供し、訪問者にはクッキー作りやレシピを教えてもらうことを引き換えにしていました。
専門家も複数招待され、各々特別な話題で会場を盛り上げていましたよ。インテリアデザイナーなら「こんぺい糖の精のような部屋を作るアドバイス」なんてテーマでね。
数週間前から店内や郵送によるプロモーションを入念に行っていたところもありましたが、少なくともすべての商店主やレストラン、専門家、販売業者がEメールリストを使って宣伝活動をしていました。結果として、彼らは新規顧客の獲得という利益を生むことに成功したのです。
既存顧客が、これまで店に訪れたことのない友人を引き連れて来店してくれたからですよ。
そして、彼らは新規顧客のメールアドレスも抜かり無く手に入れることができました。その方法とは顧客にスタンプ用冊子を渡し、スタンプを集めて戻って来た顧客に景品をプレゼントするというものでした。こうすることによって、イベントのプロモーションが終わった後もフォローアップのための新規顧客リストを作ることが可能となったのです。
ジェフ・スルツキーは「大特売会」の先駆けとなった人物ですね。このプロモーションは通常1日のみか週末で行われるものですが、それ程の短い時間で大多数の人々に商品やサービスを試してもらうチャンスが得られるのです。
多くの買い手にとっても新しい、または行きづらい場所にあるビジネスに触れる機会が生まれます。このプロモーションを活用すれば、低迷している企業も新たな一歩を踏み出すことが出来るでしょうね。
メモ:あなたのビジネスを目にも留まらぬ速さで軌道に乗せる秘訣がここにあります。最も重要なことは、行動計画と迅速なマーケティング戦略を立てることですよ。才能や賢さ、その人となりは関係ありません。成功する人々は皆その秘訣を手に入れ、実際のビジネスに役立てていますからね。失敗への道を歩んでいる人々は計画や戦略を持たず、彼らが失敗し続ける理由はそこにあるのです。私の著書『The Phenomenon: Achieve More In the Next 12 Months than the previous 12 Years』(仮邦題『非凡な成功者たち:過去12年間より成功する未来の12ヵ月』)を読んで、これまでの12年間とは比べ物にならない大躍進の12ヵ月を送りましょう。あなたのビジネスに当てはまる回答を記入するだけで、目の前に転がっている行動計画と迅速なマーケティング戦略を手に入れることが出来ますよ。
-ダン・ケネディ
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