戦略 2018/11/13

自転車業界のインテル


From:山田光彦

これは新しく買った自転車に乗ろうとしているうちの長男です。

小1になって友達とも自転車に乗って遊ぶことが増えて来たので、買ったんです。そうしたらやっぱり嬉しいらしく、ことあるごとに自転車に乗っていますw

僕も健康のことを考えて、最近自転車を買ったのですが、、、

その2台の自転車を見て気づいたことがあるんです。ちょっとビジネスのマニアックな話になるのですが、、、


自転車業界のインテル


これは長男の自転車のハンドルのところ。こんなギアチェンジが付いているんです。

僕が昔乗っていた自転車にはこんなのは付いていなかったんですが、、、それは置いておいて。。。

これと同じものが最近、僕が買った自転車にもついているんです。


自転車を買いに行った時、そのお店の自転車には結構高い確率で、このギアチェンジが付いていたのですが、、、

これを作っているのは、SHIMANO(シマノ)。自転車業界のインテルと呼ばれている日本の優良企業です。

こういう本や講座などで学んだことがある会社の商品が目に入ると「お!」と思って、嬉しくなってしまうんですよね〜。

このシマノ。なんで、自転車業界のインテルと言われているかというと、日本だけじゃなくて世界中で大きなシェアを持っている、、、という理由ではありません。

インテルは「パソコンの処理速度はインテルが入ってる方が速いからいいよね」とお客さんが思っていて、それが購入に大きな影響を与えていましたよね。僕が昔、windowsのパソコンを買った時、インテルが入っている方が高かった記憶がありますが、それでもインテルが入っているものを買っていました(最近はMacなのでよくわかりませんが…)。

シマノもインテルと同じような状態になっているんです。つまり、自転車を買う人が「シマノのギアがついている自転車が欲しい」と思っていた、ということ。なので、シマノが自転車業界のインテルと呼ばれるようになったんです。

実際、シマノが強いと言われているスポーツ自転車部品では、85%ほどのシェアがあるいわれているほど。

まあ、僕たちのような自転車にあまり関心のない人にはあまり実感できないところなのですが、、、シマノは世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」でもめちゃくちゃ使われていて、2016年のときには22チーム中17チームがシマノの部品を採用したほどの人気ぶり。

ここまで人気だと、シマノの部品じゃないとイヤだというお客さんがたくさんいるのもうなずけますよね。


購買に大きな力を持てば、部品メーカーでも高利益


インテルがめちゃくちゃ高収益企業ということは有名ですが、シマノも同じく高収益企業です。最近はシェアバイクが普及するんじゃないか、ということで逆風気味だとはいえ、まだまだ元気です。

普通、部品メーカーといえば、下請け業者の立場で利益があまりないみたいなことになりがちですが、シマノやインテルは違います。

その理由は簡単です。

部品メーカーなのにも関わらず、お客さんにその部品が欲しいと思わせることができる、ということです。

自転車を作っているメーカーが、シマノの部品を使わなければ、売上が落ちるなら使わざるを得ません。使わざるを得ないなら、、、安売りする必要なんてありません。自転車を作るメーカーに他の選択肢はありませんから。その結果、大きく利益が残るというわけです。

昔からこういう商品ってありますよね。

僕らが子供の頃によくやったゲームでいうと、ドラクエとかファイナルファンタジーとか。最近だったら、モンスターハンターとかでしょうか。ファイナルファンタジーがプレイステーションで販売されるとなったら、プレイステーションが売れる、みたいな話です。


結局、顧客の心を掴んだところの勝ち


結局のところ、どんな業界でどんな仕事をしていたとしても、顧客の心を掴んだところが勝ちます。

将来の話とかでいくと、クルマの業界なんかは自動運転が普及してくることが予想されています。そうなると、自動運転のソフトとかが購買の基準になったりするかもしれません。

そうなれば、今の自動車会社とはまったく別のGoogleやApple、Amazonなどが、この業界を制するなんてこともあり得ない話でもありません。もちろん、個人的には日本のTOYOYAに勝ってほしいですが。

日本でもこういうイノベーションがどんどん出てきてほしいですが、、、規制が厳しかったり、批判がキツかったりとやりにくい環境なのかもしれませんね。最近だったら、ヤマト運輸がドローン宅配の実用化に向けて動き出したみたいですが、こういうのどんどんやってほしいですね。

それにお客さんの購買基準は時代とともに変化・多様化していきます。

今、あなたの業界でメインの購買基準になっているものはなんでしょうか?
最近、伸びてきている新しい購買基準はあるでしょうか?
10年後、中心的な購買基準になりそうなものはなんでしょうか?

その購買基準にピッタリ合う商品を作ることはできるでしょうか?

かなり難しい質問ですし、真剣に取り組むとかなり大変だとは思いますが、、、
これができれば、かなりスムーズに売上を上げていくことができるでしょうから、真剣に取り組んでみる価値はあるはずです。


ー山田光彦


PS.


ヤマト運輸と名乗るところからいきなりLINEが来たので、新手の詐欺かと思ったら、、、本物でした。詐欺だったらちょっと連絡してみて、メルマガに書こうかなとか思ったので、、、なぜか少し残念な気分になりましたw


【無料WEBセミナー】


アメリカNo.1のリサーチ会社が調査したところ、小規模事業者が倒産した理由は90%が同じ理由でした。

詳しくはこちら

関連記事