戦略 2018/06/09

商品を売ったら終わりじゃない


From:藤岡将貴

我が家にあかちゃんがやってきて、はや2週間…里帰り出産をしなかった僕らは、夫婦ふたりで初めての子育てに悪戦苦闘中。僕も、オフィスで会議がある以外は、なるべく家にいて、奥さんの負担を減らそうとしてはいるんですが…でも、もちろん仕事もしなくてはいけないわけで。

最初しばらくは、ミルクやおっぱいをあげた後、彼はすっとおとなしくベッドで寝てくれて。しめしめ、今のうちに仕事を…とできていたんです。でも、徐々に、おっぱいあげたり、抱っこしたりして寝かしつけても、その後、ベッドに寝かせようとすると、ギャーギャー言うようになってきたんです。

ベッドがあかんのか?と思って、膝の上にクッション置いて、その上に寝かしてみてもダメ。しょうがないなー、と、再び抱っこすると、すぐに泣き止む。でも、またベッドに寝かそうとすると、また泣く。両手を使ってちゃんと抱っこしないと泣き止んでくれない。僕らの体に密着してないとあかんらしい。ズルしてるのがバレている(笑)彼の"背中センサー"の感度、良すぎやろ(笑)そんなふうになってきていたんです。


なにかソリューションはないだろうか…


彼を寝かしつけつつ、仕事ができるように、なんとかならないものか…奥さんも、家事や身の回りのことができるようにならないものか…そこで、同じ会社の元助産師の女性に聞いてみました。そしたら、「スリング」というものを紹介してくれたんです。


これは、あかちゃんを抱っこするための、体に巻いて使う布製の抱っこひも、と言う感じのもの。抱っこひもは別のものをすでに持っていたんですが、こちらはだいぶガッチリした作りで、パーツもいろいろあって、装着するのにちょっと手間がかかるものだったんです。外出する時にはいいんですが、家の中でちょこちょこ使うには、毎回いちいち装着するのがしんどいものでした。

それに比べて、この「スリング」は、たった1枚の布でできているもので、装着も簡単そう。これなら、上の写真のように、体に密着してるので、彼の"高感度背中センサー"も作動しないはず(笑)彼を寝かしつけつつ、両手が空くので、僕は仕事、奥さんは家事ができそう。「これはいいんじゃない?」となって、即購入することに。

数日たって、商品が自宅に届きました。欲しかった赤色のスリングが入っていました。でも、入っていたのはそれだけじゃありませんでした。他にも同梱されていたものがあったんです。


商品以外に中に入っていたものは、この2つでした…


・ハンドブック
商品の簡単な説明、装着の仕方、抱っこの仕方、装着後のチェックポイント、あかちゃんのおろし方、注意事項、よくある質問、といった内容が、片手で持てるほどのサイズの冊子で、コンパクトにまとめられたものです。

・DVD
商品の装着の仕方、商品の詳細な説明などが、丁寧に説明されているDVDです。実際にスタッフと思われる方が登場してきて、商品を装着する手順を一から動画で教えてくれるものです。

この2つを見た時に…


あ、この会社、後工程を考えているなー


て思ったんです。

つまり、お客さんが商品を買って、手元に届いたあとに、どんな行動をするのか?あるいは、なにが足りないのか?どんなことに困るだろうか?そんなことを考えて、先回りして手を打っているなー、と思ったんです。

せっかちな人、届いたらすぐに使って問題(この場合は、あかちゃんを寝かしつけたい)を解決したい人の場合、DVDプレイヤーやパソコンに入れて再生しないと観れないDVDよりも、すぐに使い方がわかるハンドブックの方が便利でしょう。

でも、中には、ハンドブックを見てもよくわからなかった…という人もいるんじゃないかと思うんです。このハンドブックは図も詳細に丁寧に書いてあって、かなり親切だと思いますが、それでも、立体的にイメージがわかない、という人もいるでしょう。あるいは、DVDでちゃんと使い方を見てから使いたい、という慎重派の人もいるでしょう。たぶん、そういう人のために、DVDもセットで入れているんだと思います。

(これを書いていて思い出しましたが、僕は温泉旅館に行った時に浴衣の帯をちゃんと綺麗に締めたい派なんですね。なので、スマホで「帯の締め方」を検索したんです。でも、、、そこに書いてある図を見ても、どうも理解できない。え?どっちが上で、どっちが下?みたいな(笑)。でも、帯の締め方のYoutubeの動画を見たら「なるほど!そういうことか!」と、立体的に理解できたのを覚えています。)


徹底的に「今すぐ使える、簡単に使える」をフォローしている…


で、すごいなー、と思ったのが、DVDの中でも、簡単装着動画と、商品の詳細の説明をしながら、丁寧に説明する動画と、2パターンあったんです。この商品は「買ったらすぐに使いたい」というニーズがあることを知っている、または、お客さんに聞いて知ったんじゃないでしょうか。

サクッと使いたくて、まずガイドブックを見る→よくわからない→だから次にDVDを観る。

という流れを把握しているんでしょう。徹底的に「今すぐ使える、簡単に使える」をフォローしている印象でした。このあたりは、僕らも見習わないとな、と思いました。

逆に言えば、買ったけど使えない…結局使わない…間違った使い方をしてあかちゃんを寝かしつけられない…といった、ありとあらゆる理由でお客さんに不満足感を持たれてしまうことを、複数の手段で、やり方を変えてフォローアップしている、てことなんだと思います。


丁寧なフォローアップは"ファン"を作る


これだけ丁寧な対応をしてもらえたら、商品だけじゃなく、売り手自身のことも好きになりますよね?売って終わり、という雑な扱いではなく、きちんと"人として"接してくれている感じがしますよね?好きになる、という点では、ガイドブックとDVDの他に、会社の想いを伝える冊子も入っていました。この商品を教えてくれた同じ会社の元助産師の女性は、「この会社の商品に対する想いがしっかりしていて大ファンだ」と言っていました。

売り手のことを好きになったら、「他の商品も、またこのお店から」とリピートしたくなる人も多いはずです。あかちゃんがいる家庭がお客さんなので、ファンになってもらえれば、子どもの成長とともに、他の商品も買ってくれて、ずっとお客さんでいてくれるでしょう。僕も、今後、他のグッズを買う時に、少なくともこのお店が最初の選択肢になるのは間違いないと思います。

僕のメルアドを登録したか忘れちゃいましたが、今後、きっとメルマガやニュースレターが届くんじゃないかな、と思います。今後も正しい情報を教えてくれて、正しい商品を売って欲しいな、と思いました。

さて、ぜひ、あなたも、お客さんがあなたの商品を買ったあと、商品が届いたあと、どんな行動をするのか?あるいは、なにが足りないのか?どんなことに困るだろうか?を考えてみましょう。で、それを解決する方法をあらゆるパターンで先回りして提供しましょう。これもあなたのファンを増やして、リピート購入をしてもらう1つの方法だと思いますので。。。

ー藤岡将貴


PS.
実際、この「スリング」を使ったら、、、彼はスヤスヤと寝てくれるようになりました。そして、両手が空くので、僕は仕事、奥さんは家事ができるように。これぞソリューション!


PPS.
話は変わりますが、今日は「レスポンスサミット2018」の2日目!今日はいよいよ、あの、リッチシェフレンが登壇します!チケットをお持ちのラッキーな方は、乞うご期待!小川、中谷さん、リッチの豪華トークセッションもありますよ!

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