戦略 2018/08/25

リッチちゃん vs プアちゃん


From:藤岡将貴

お盆休暇も終盤に差し掛かったその日。いつものように夕食時にテレビ番組の番組表を観ていたら「くらべるマネー」という番組がありました。どうも、同じ職業のリッチちゃんとプアちゃんをくらべることでお金持ちになるヒントを学ぶ、という主旨の番組らしく。なるほど。たしかに、何かを比べることは、その価値を理解してもらう効果的な方法、てのもあって、こういうコントラストの番組は興味惹かれますよね?それに、なにかメルマガのネタになることがあるかも?と思い、観てみることに(そして、予定通りメルマガを書くことに笑)。

番組の中ではいくつかの職業のリッチちゃんとプアちゃんを紹介していたようなんですが、僕が観た時間にやっていたのは「塾講師」。塾講師といえば、「いつやるか?今でしょ!」の林修先生は、今やゴールデンのテレビ番組の司会者もやっているタレントです。ちらっとその番組を観たことがありますが、今でも予備校講師やってるの?と思うほど、板についている感じでした。もしかしたら、今や収入も、本業(だった?)の塾講師よりも、タレントとしての方が多いのかもしれませんね。そんな塾講師の平均年収は370万円だそうです。ですが、今回の番組で紹介されていたリッチ塾講師の年収は7000万円。一方、同じ職業なのに、プア塾講師の年収は、その20分の1以下。


じゃあ、その差はいったい何から生まれたの?


てことなんですが、1つの違いは、リッチ塾講師の方は参考書を出版している、プア塾講師の方はしていない、ということでした。リッチ塾講師の著書の累計発行部数は約85万部。印税は約1億円だそうです。印税1億円て、たしか、2007年に「ホームレス中学生」が大ヒットしたお笑い芸人の麒麟田村もそのくらい億単位で印税をもらった、という話を聞いたことがある気がします。でも、世の中のたいていの書籍は初版の5000部や1万部もさばけない本ばかり、と言われているなかでは、書籍の出版で1億円稼ぐ、というのは、たしかにすごいですが、われわれが活かすことは、ちょっと現実的ではないですよね?

でも、われわれにも応用が可能な、もう1つの違いがありました。それは、リッチ塾講師の授業の様子に密着したときでした。彼が向かったのは学習塾、ではなく美容室。そこで念入りにヘアメイク。そのあと、いよいよ塾へと向かったのですが、、、でも、そこには生徒は1人もいません。カメラが1台あるだけ。どういうことか?そうです。彼は、、、


インターネット授業を行う「インターネット予備校」の先生だったんです。


教室にいる生徒に向かって、ではなく、カメラに向かって1人、黒板を使って授業を行う。その様子をインターネットで配信している、ということなんです。生徒を飽きさせない身振り手振りのポーズだったり、黒板の色使いがすごく見やすかったり、「インターネットの画面を通して授業を行う」というのを踏まえた工夫が人気の理由、とのこと。たしかに、この先生自身のそういった工夫もあると思いますが、それよりも何よりも、彼をリッチ講師たらしめた要因は、そもそものビジネスモデルにあると思うんです。つまり、、、


オフラインではなくオンラインで提供した


ということです。僕が学生の頃に通っていた学習塾は、学習塾という箱に生徒を入れて、そこで、対面で授業を行う、というもの。今でもそのスタイルが一般的なのではないでしょうか?なので、生徒数を増やすためには、箱にたくさんの生徒を入れるか、または、授業の数を増やすしかありません。

でも、1つの教室に入る生徒の数には限りがありますし、先生が1日に授業できる回数にも限界があります。実際、この番組の中で紹介されていた、もう1人のプア塾講師の方は、小さい教室に数名の生徒がいて対面で教える、という、"昔ながら"のスタイルでした。

でも、彼は、というか、この予備校は、インターネットで授業を提供することで、その限界を意味のないものにすることができました。日本中の生徒を相手に授業ができるわけです。生徒の人数に限界はありません。圧倒的に効率がいいわけです。だから、このリッチ塾講師は、たった週3回の授業だけで年収7000万円も稼げる、というわけなんです。


で、この話をわれわれがどう活かせるのか?


もうおわかりですよね?「メディアを変える」ということです。塾講師のように、相手に直接なにかを教えるビジネスをされている方は、そのまま応用できますよね?例えば、セミナー会場で参加者を前にセミナーをされている方でしたら、それをライブ配信にする、ということですね。この塾講師とまったくやり方同じですね。

あるいは、これは僕らもやっていますが、セミナーをオンライン講座として制作して、それを販売する、という方法もあります。この場合、ライブ配信する必要がありませんので、さらに「時間」という制限もなくして、いつでも好きな時に提供することができます。もちろん、相手も好きな時に受講することができます。

他にも、例えば、お客さんを相手に個別にマンパワーでサービスを提供している場合、そのサービスの内容をオンラインコンテンツにして、それを提供して、お客さんが自分にできるようにする、という方法もあります。

これは以前、ある社会保険労務士の方から聞いた話なんですが、それまで社労士がお金をもらって提供していた給与計算や社会保険の手続き業務を、インターネットで提供するサービスが徐々に出てきているとのこと。もちろん、社労士にお任せではなく、自分でやらなければいけないんですが、IT技術の進歩で、かなり簡単にできるようになったので、それなら社労士に高いお金を払わずに自分でやる、という人も増えてきているそうなんです。

こんなふうに、それまで自分がマンパワーで提供していたサービスを、オンラインコンテンツで提供して、お客さんが自分でできるようにすることでも、サービスを提供する相手の人数と場所と時間の制限をなくして売ることができる、というわけです。


サービスは同じままで売上を増やす方法


この塾講師の話、それからセミナーや社労士の話に共通していること。それは、サービスは同じままで売上を増やすことができる、ということです。そうですよね?ただ提供するメディアを変えているだけで、提供している内容は変わらないですよね?もちろん、そのメディアに合わせてわかりやすさなどの工夫は必要ですが、基本的には同じでいけるわけです。そのくらいの調整だけで、サービスを提供する相手の人数・場所・時間の制限をなくして、レバレッジを効かせることができる、というわけです。どうです?これはあなたも検討する価値があると思いませんか??

-藤岡将貴


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