戦略 2018/10/16

[戦略基礎]なぜハゲタカはハゲてる?


From:山田光彦

なんで、ハゲタカは頭のところだけハゲているのか?

最近、ビジネスにも結構応用できることが多いなと思って、こういう動物の進化とか、生態系の話のドキュメンタリー・本を読んだりしているんです。

その中で見つけたのがハゲタカの話。

ハゲタカは南極とオーストラリアを除く、大陸すべてに生息していて、どこの生態系にもうまく生き残っているようなんです。興味深かったのが、いろんな生態系の中で生き残っている理由とハゲている理由が根本的には同じだったこと。

この内容が仕事にも結構役に立ちそうな内容だったので、今日はその話をシェアしますね。


不吉な生き物”ハゲタカ”


ハゲタカは死肉やかなり弱っている動物を狙って食べるのが最大の特徴。

なので、生き物にとってハゲタカと出会うということは”死”を意味します。あと、見た目もちょっと気味が悪いので不吉な生き物というイメージがついています。なんとなくですが、死神のモチーフになっている感じもしますし、調子が悪くなった会社の株を買ったりするヘッジファンドのことををハゲタカファンドなんて名で呼ぶのもそのせいでしょう。

なぜ、死肉ばかりを狙うのかというと、、、

ハゲタカは元気に活動している動物を捕まえられるほどの能力がそもそもないんです。その代わりと言っては何ですが、普通の動物が食べると病気になってしまうような死肉を食べることができます。死肉に含まれるたくさんのバクテリアを強力な胃酸で分解してしまうことで、病気にならないようになっているんです。

他にも、、、


死肉を食べることだけに特化


胃酸以外にも死肉を食べるために様々な機能を持っています。そのひとつが頭がハゲていること。
ハゲタカは死肉に頭を突っ込んで食べるので、頭に羽が生えているとバクテリアが繁殖しやすくなってしまいます。なので、頭には羽がないんです。日光もよく当たりますしね。

死肉を食べるわけですから、ハゲタカの狩りの方法は基本待ち。違う言い方をすると、死んでいる動物をいかに見つけるかがカギになります。なので、優れた嗅覚を持ち、空を飛び回りながら腐敗臭を効率的に見つけていきます。


進化でも退化でもなく、環境に適応した結果の姿


普通の動物は死肉を食べることはできません。
そして、動物は必ず死にます。なので、エサに困らないのです。

ビジネスでいうと競合が狙うことができないニッチを独占しているような状態。めちゃくちゃ強力で真似できないUSPを持っている会社みたいな感じです。なので、ここさえ押さえてしまえば、生き残ることは難しくありません。

その証拠に、ハゲタカは南極とオーストラリアを除く、大陸すべてに生息することができています。
そして、死肉を食べるということに必要な能力だけを身につけ、そのために不要なものは排除されています。

元気な動物を捕まえられないというのは、捕まえる能力が退化したといえるかもしれませんが、そんな能力がなくても生き残ることができるからでしょう。

つまり、進化したとか、退化したとかいうよりも、環境に適応した結果、ハゲタカは今の姿になっているというわけです。もっというと、今のハゲタカを作ったのはハゲタカを取り巻く環境といっても過言ではないでしょう。


環境が動物を作る
環境がビジネスを作る


環境がハゲタカを作ったのと同じように、環境に適応したビジネスが繁栄し、環境に適応しきれないビジネスが滅んでしまうことはよくあります。

たとえば、本を売っている業界。

昔は1つの町に1つの小さな本屋さんがあるというのが一般的でした。ですが、交通網が整備されたことで、少し遠くてもいろんな種類の本が置いてある大型書店の方が便利になってきました。その結果、大型書店が繁栄し、町の小さな本屋さんを潰していきました。

その後、インターネットが登場し、アマゾンの方がより便利になったことで、今度は大型書店が潰されるんじゃないか、という勢いです。

他にも、コダックはフィルム販売を事業の柱にしていたが、デジタルカメラの登場で経営破綻に追い込まれてしまった。そして、その原因を一橋大学の野中名誉教授は「過去の成功体験への過剰適応があったのではないかと思う」とも言っている。つまり、フィルムカメラの時代の環境に適応過ぎ、新しい時代の環境に適応できなかった、ということです。

他にも、同じようなことをやっているヤフオクとメルカリ。PCに適応しているヤフオクとスマホに適応しているメルカリ。現時点で、メルカリに勢いがあるのは当然の結果でしょう。

こういう事例は他にも山のようにあります。


環境が人間を作る


動物もビジネスも環境に適応したものが勝ちます。
そして、個人の人間でもそれは同じです。

あなたの職場で一番成果を出している人は、見方を変えればその環境にもっとも適応した人。成果を出せるということはその環境で成果が出る成功パターンを強化し、無駄を省いた結果でもあります。

あなたのいる環境で、一番その環境に適応している人はどんな人でしょうか?

あなたの上司かもしれませんし、本を出しているような有名な人かもしれません。

その人がどんな人にせよ、あなたがその環境・業界・職場でどんどん成果を出して行こうと思うと、かなり高い確率で、その人に近づいていくことになるでしょう。

つまり、その人みたいになっていくということです。

そこで少し考えてみてほしいことがあります。


その環境に適応している人になりたいですか?


あなたはその人みたいになりたいですか?

もしなりたいなら、OK。その環境でガンバって技術を磨いていけば、その人みたいになれる可能性は高いでしょう。そのまま突き進んでいけば、きっとあなたの望む未来が手に入ります。逆に、、、

もしなりたくないなら、、、その環境でガンバったとしても、あなたが”なりたくない”ような人に近づいてしまうことになるかもしれません。その道の延長線上には、あなたが望まない未来しか待っていない可能性が高いからです。

ハゲタカになりたくないのに、優秀なハゲタカになるためのトレーニングを積んでしまうことになったら、めっちゃ悲しいですよね。

なので、あなたが望む未来を手に入れるためには、あなたが望んでいるような生活やライフスタイルを手に入れている人がいる環境に身を置いてみましょう。人は自然と環境に適応するようにできていますし、そのために必要な技術も時間をかければマスターできるものがほとんどです。

その環境に適応すれば、すぐに望む結果が手に入らなくても、望む結果にしっかりと近づいていけるでしょう。

あなたが今いる環境は、どんな人が成果を上げているでしょうか?
あなたが今いる環境は、あなたが望む未来に近づけてくれるでしょうか?
あなたが今いる環境は、10年後、どんなあなたを作ってくれるでしょうか?


ー山田光彦


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