マネジメント 2017/01/19

小さな会社が優秀な人材を確保する方法

From:小川忠洋
西宮プライベートオフィスより、、、

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今日の内容は中小企業にとって不都合な真実について話してます。
なので、気分を悪くするかもしれませんが、読む価値はあると思います。
その点、ご理解のうえ読んでください。m(__)m
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人材の事で悩む社長は多い。
部下が言われた事しかやらないとか、、、
しょーもないミスばかりくり返すとか、、、
何より、いい人材が採れないと、、、

実際、小さい会社にとっては、
良い人材が一人、二人いるだけで、その会社の運命は
決まってしまうと思えるくらい重要だ。

個人的に思うのは、小さい会社が、
きちんと儲かって、それなりに成長していくのと、
ずっと零細のままか、潰れてしまうの差は、、

社長、個人の能力がどうこうというだけでなく、
スタートアップの段階にどれだけ良い人材に恵まれるかだと思う。

しかし!

ここで非常に残念な不都合な真実だが、、
「小さい会社に優秀な人材は来ない」

そう。大切なことなのでもう一度、
「小さい会社に優秀な人材は来ない」

よく、社長仲間で話すと、
「良い人材をどうすれば採れるか?」
という事を聞かれる。本当の事を言うと、気分を害されるので
あまり、バシッとした事は言わないけど、実際、現実に直面しないと
いつまでも変わらないので、今日はあえて言おうと思う。

優秀な人材は、中小企業、小さい会社には来ない。
来るはずがない。そもそも論として、「来るかも」と
期待する方が間違いだ。

気分を害するかもしれないが、
もっとストレートに言ってしまえば、
「あなたの会社に優秀な人材が来ると期待する方が間違い」
なのである。

なぜか?

よくよく考えて見よう。
採用市場ってのは、ハッキリ言うと激戦市場なのだ。
あなたが優秀な人材を採用したいと思った時に、
一体、どんな競合がいるのか考えて見よう…

例えば、早稲田大学卒業の人がいると。
ハッキリ言って、能力はその辺の人より圧倒的に高い。

そういう人があなたの会社とどこを比べるか知ってる?

そう。日本中にある並み居る大企業と比べるわけだ。
リクルート、P&G、ANA、大銀行、三菱商事、などなど、、
現実問題、こんなところと比べてるワケで、考えてみてほしいんだが、、

あなたの会社、勝てるだろうか?

そう。普通に考えれば、勝てっこない。
給料にしても福利厚生にしても将来性にしても、、
ありとあらゆる面で、残念ながらこのような優良企業には勝てっこない。
(安心してほしい、ほぼ全ての中小企業に勝ち目はない)

だから、まずそもそもの第一歩として、
そんなモンスター級の競合と競い合わなきゃいけないのが
「採用市場」というものなんだ。

そんな中、何も無為無策で、採用広告出したからって、
優秀な人材の方からあなたのところに来てくれるとか、、、
普通に考えたら、あり得ないでしょ?

だから、そんなのを期待してはダメ。

はっきり言うと、小さい会社には、
そういった採用市場でも下の層の人材しかこない。
これ、現実ね。

だから普通に採用やってたら、
あなたの所に来る人材のレベルは、普通かそれ以下。
だから、しょーもないミスをくり返す、
なかなか仕事を覚えない、、それは、ある種、当然の結果だ。

ごめんなさいね。本当の事、言っちゃって。
きっとムカついてることでしょう…

でも、実は、そんな中小企業や零細企業でも、
並み居る大企業、優良企業に勝って優秀な人材を採用する方法がある。

実際、これは完全に自慢だけど(笑)
ウチは社員数100人以下の中小企業だけど、
応募に来る人材は、そこらの大企業よりも質が高い。
東大、京大、阪大、早稲田、慶応、立命館、同志社、関大
などなどから多数の応募が来る。

さて、その方法はなにか?

まぁ、方法と言えるほど簡単なことではないし、
いくつもの取り組みの結果であることは言うまでもないだろうけど、、

その中でも一つだけ、最も影響の大きなものをあげると、、

それは、、

、、、

ミッション!

そう。企業のミッション、会社のミッションがあるかないか?
と言うのが、とてつもなく大きな影響がある。
これは、ある種、採用市場で大企業と戦う一つの抜け道と言ってもいいくらい。

つまり、ミッションのある会社には、
その会社が大きかろうが小さかろうが、労働環境が良かろうが悪かろうが、
給与が高かろうが、低かろうが、一定の率で優秀な人材は集まる。

それがあれば、ミッションに共鳴した人が集まる。
なので会社の福利厚生やらなんやらは関係ないわけだ。

1つ分かりやすい事例を挙げよう…
それは、NPOと呼ばれる組織だ。

実は、大企業も欲しがるような優秀な学生は、
NPOにハマる人がけっこういる。なぜハマるかというと、
NPOのミッションに惚れてハマるわけだ。

だが、NPOって言葉の響きはいいけど、
中身は、零細企業の、しかも大抵がダメな零細企業レベル。
労働環境は過酷だし、Non Profit Organizationなので、
もちろん給料が高いわけがない。(というか圧倒的に低い)

そんな所に自ら飛び込んで、
一生懸命、働くわけだ。

よくよく考えたら不思議でしょ?

その組織のミッションや「志」に共鳴するからこそ、
そこに自分を捧げたいと思うわけで、高い給料やよい環境がほしいわけじゃない。

NPOはミッション以外に魅力的なものは何も持っていない。

それなのに人を集めることができる。
しかも優秀な人を集めることができる。

これが、ミッションの最大の力だろう。

小さい会社のほとんどは、ミッションなんぞは掲げていない。
掲げていたとしても、「一応、掲げとく」レベルで本気じゃない。

ウチも、最初っからミッションなんかあったわけじゃない。
最初は、カネが回るか回らないかが全てだし、そんな事は
たんなる綺麗ごとだと思っていた。

しかし、ミッションを見いだして、
それを掲げてから、会社は生まれ変わった。

実際、ミッションを掲げる前は、さきほど言ったように
本当に人材のレベルは低かった。
(仕事ができないどころか精神的に病んでる人や、犯罪者までいた)

だから、ぼく自身は、その違いを
本当に身に染みるほどよく分かる。

もし、今、ウチの会社にミッションもなく、
経営理念もなく、志もないようなら、
絶対にいい人材なんか来ないだろうし、
たまたま来ても、スグに辞めていくだろう…

人間は、ただメシが食えればいいという生き物ではない。
ただ食物連鎖の中で、生きていければいいというのであれば
動物と変わらない。

人間は、心の奥底では、
誰かの役に立ちたい、大きな偉業を成し遂げたい
という強い願望がある。

そして、そんな願望を実際に行動に移す人は、
たいてい優秀な部類にはいる。
(能力の低い人にとってはメシを食う方が優先事項だ)

ミッションを掲げるということは、
そういった人材のアンテナにあなたの会社を共鳴させることになる。

簡単にできることじゃない。

でも、これをやらなかったら、
永遠に優秀な人材には恵まれないと思っても間違いない。

なぜなら優秀な人材がいないと競合に勝てないが、
競合に勝つためには優秀な人材が必要だから。
そして採用市場の競合は、あなたの商品で競合してる会社よりも
はるかに巨大で猛烈に強い企業ばかりだからだ。

だからこそ、簡単じゃないが、
やらなければいけない。優秀な人材がいなくても
成長する会社なんてのは存在しない。

会社は人でできているのだから…


ーおがわ

PS:
この話を読んで「よし!ミッションを作ろう」と少しでも思ってくれたなら、来月、ロイスクルーガーのミッション創造ワークショップを開催するので、参加してみたらどうだろう?ロイスは、ミッションの重要性を説いた世界でも初期の人であり、40年以上もその分野でコンサルやトレーニングなどをしているわけだから、、聞く価値はあるだろう。


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