習慣 2018/06/22

社長ための防災対策


From:北岡秀紀

ご存知の通り大阪で大きな地震が発生しました。
弊社も大阪にあるということで「大丈夫ですか?」というご連絡をたくさん頂戴しました。
ありがとうございます。

おかげさまで「大丈夫ですか?」という連絡がいちばんの被害と思えるくらい、何も被害はありませんでした。
(ジョークですよ、念のため。心配していただけるとはとてもありがたいです。)

さて、この手の災害が発生したとき、毎度クライアントに注意喚起することがあります。

それは…次回はあなた、そして、あなたの会社が被災するかもしれないということ。

ご存知の通り、日本は災害大国。
首都直下型地震、南海トラフ地震、東海地震は高い確率で起こると言われているわけで。

そう考えた場合、地震をはじめ災害が起きた時の備えをキッチリしておく必要があります。

家族やあなたの安全確保は基本のキ。
会社で被災した場合、スタッフはどう動けばいいのか?
逆に出勤していなかったときに、安否確認はどうするのか?
などのマニュアルを作っておくことは必須でしょう。

この辺は、東京都が出している『東京防災』なんかを見ながら決めごとをしておくといいですね。


災害時の社長の最大の仕事とは?


そして、社長であるあなたにはさらに考えるべきことがあります。
どうやって会社を存続させるか?です。

東日本大震災を思い出してください。
発生から2週間〜1ヶ月ほど、売上がパッタリと止まりました。

「このままだったら…」と冷や汗をかいた人も少なくないはず。
途中から「経済を回すことが大切」みたいな雰囲気も生まれ比較的早く回復しましたが…

例えば、もし首都直下型地震が起きた場合、1ヶ月程度で済むとは到底思えません。
あなたが首都圏に会社がなかったとしても…売上がかなり長期間止まる可能性も想定しておくべきでしょう。

だから、まずやるべきことはキャッシュを十分に残すことです。
私がクライアントにまず目標として伝えているのが、売上0だったとしても1年耐えられるだけの内部留保を残すこと。
1年分の内部留保があれば「なんとかなる」と思えるはずです。

1年分の内部留保を残すなんて、そんなにカンタンなことではありません。
が、まずは3ヶ月分。次は6ヶ月分と、少しずつでいいですから積み上げていくことが必要です。

毎月の売上から「内部留保用」を先にとっておく、というのを私は推奨しています。


これも必要…


キャッシュだけでなく、ビジネスモデルを強固にすることも災害対策になります。

例えば、継続課金(サブスクリプション)を導入する。
そうすれば新規の売上は全くゼロになったとしても、ある程度の売上は確保できます。

少なくとも固定費が賄えるだけの継続課金売上があれば…
理論上は、キャッシュがなくても大丈夫なわけですから。

また、誰かが欠勤しても回る仕組みも必要です。
前触れなく来れなくなることもあり得ますから。
そして、それはスタッフだけでなく、あなたということも…


結局、当たり前のこと


災害に備えてやれることはたくさんあります。
ただ、いずれせよ言えることは、これらは普段のビジネスでも当たり前のことだ、ということ。

キャッシュを十分に蓄えておくこと。
継続課金、社内の仕組みをつくることなどビジネスモデルを強固にしておくこと。
多くの人が言っていることですよね。
そして、災害に備えておくことも当たり前と言えば当たり前。

そんな当たり前がキッチリできているか?
それを改めて考える場が、今回のような幸いにも自分が被災していない大災害なんだと私は考えています。

今回の大阪地震を他山の石とせず、あなたがビジネスを強固にするきっかけにしていきましょう!


※原稿の締め切りの都合上、6月19日に書いたものです。熊本の例のように大きく状況が変わっている可能性もありますが…言いたいことはお分かりいただけると思います。


-北岡秀紀

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