社長の仕事術 2018/11/30

儲かっていない経営者はなぜグリーン車に乗るべきか?


FROM:北岡秀紀

起業したてや儲かっていない経営者に必ずと言っていいほど伝えるアドバイスがあります。それが「新幹線移動の際はグリーン車に乗る」ということです。

そのバリエーションとして、
・松・竹・梅で少しでも迷ったらいい方を選ぶこと
・ホテルはダブルルームもしくはワンランク上のホテルに泊まること
というアドバイスをします。
一見ビジネスに関係がないように感じますが。。。

私自身が起業してお金がない時にムリをしてグリーン車に乗っていました。きっかけは『美味しんぼ』83巻で貧乏で苦しい時は、うなぎも並ではなく特上を食べろ!背伸びして攻めの姿勢を持つことが重要だ!みたいな話があって、それに共感したから(笑)

実際、それと前後して会社の業績はアップし、生活も楽になりました。また複数の方に同じようにアドバイスしましたが、忠実に実行した人は例外なくビジネスはうまくいっています。

また、全く別のご縁で知り合った経営者の方が「貧乏なころからグリーンに乗っていた」という話を良く聞いたりします。

グリーンに乗るから成功するのか?成功する人はグリーンにのるのか?因果関係なのか、相関関係なのかは未だにわかりません。

しかし、このアドバイスには3つのポイントがあることがわかってきました。

1 自分は成功しているというセルフイメージを持つ事ができる

今までグリーン車に乗っていない人がグリーン車にのると贅沢な気持ちになることができます。自分は「こんな贅沢な時間を過ごせる人間なんだ」という風に自分のことを信じられるようになってきます。いわゆるセルフイメージがあがる、というヤツですね。

この効果は相当大きいです。

はじめは、普通車の人に対する「アイツらとは違う」みたいな優越感でもOK。ずっとそれが続くと問題アリですが(笑)、ネガティブな感情は強力な推進力になるので活用しましょう。

2 目の前でかかる費用ではなくその効果を見る事ができる

グリーン車は普通車と比べて席が広いです。また、隣の人が座ることも少ないので、相当ゆったりできます。

なので、車内で仕事もやりやすいですし、降りた後の疲れ方(=その日の仕事の効率)が全然違います。それを考えれば、アップグレードのお金を払っても十分ペイします。

単に絶対的な金額だけでなく、費用対効果を意識して行動できるかというのは、ビジネスの成功を大きく左右します。

3 やれと言われたらやる素直さ

前回のエントリーではないですが、「素直に言われた行動する」というのも相当重要。私がアドバイスをしてグリーン車に乗る人たちは、その他のもっと業績に直接連動するようなアドバイスも全部ガンガンこなします。

それは当然、業績アップしますよね。

とりあえずやれ!

いろいろ理屈はこねましたが、あくまで経験則です。「ファーストクラスに乗っても早く到着するわけではないから」とエコノミークラスに乗る人もいて、それでも成功している人もいる訳ですし。

でも、こういうアドバイスというのは、とりあえず四の五の言わずにやっていただきたいのです。結果は後でわかることです。

なので、ぜひだまされたと思ってやってみてください。実際、一度乗るだけで「いい気分になれた」といういい報告をくれる人も多いです。

実行の際の注意事項

ただ、実際に実行する上で注意事項があります。

この話を聞いて、「オフィスをもうちょっとイケてるところに移転しようかな?」という方が結構います。

私はコレには大反対します。なぜでしょうか?

グリーン車、ホテル代は変動費です。しかし、オフィスは固定費だからです。固定費は何もしなくても勝手に出ていきます。

ビジネスは売上-費用。変動費はその活動をやめれば止まりますが、固定費はそう簡単にはいきません。

背伸びしていいのは変動費だけです。たまにいいオフィスを借りて自分を追いこんで成功した、みたいな話がありますが。。。(今や大企業になったネット系の会社の社長の本にも書いてある逸話ですね。)

自分の経験だけを元に法則を話す情報起業家みたいなものです。たまたまその人、そのタイミングだから成功したに過ぎません。その1%の成功の陰には、固定費で泣かされた起業家がゴマンといます。

松竹梅で松を選んでセルフイメージアップはぜひ実践していただきたい、と思います。でも、あくまで変動費の範囲で、ということです。

ちょっとビジネスから離れてみましょう

レスポンスを読んでいるような勉強家の方は、どうしてもビジネスのことばかり考えて、視野が狭くなってしまいがちです。こういう一見、「バカじゃないの?」と思えるようなことも、面白いと思ってやってみてください。

たった、それだけのことですが、視点が変わってビジネスにもきっといい影響がありますから。


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