社長の仕事術 2018/11/23

なぜ責任者が育たないのか?


From:北岡秀紀

事業責任者を育てようと責任者に抜擢したものの…
イマイチ思ったような動きをしてくれなくて、結局、自分が動く羽目になった。
そんな経験ある社長が多いです。

ハッキリ言えば、社長のあなた以上に当事者意識を持って事業に取り組む人は、我々のような中小企業にまず来てくれないと思ったほうがいいです。
いればラッキー。
なので、その結末は初めから見えていた、と言ってもいいでしょう。

とはいえ、ビジネスを成長させるにはそんな前提でも事業責任者を育てていく必要があるわけで。


それ、任せきれてる?


では、どうすればいいのか?
私がオススメするのは徹底的に任せきることです。
完全に仕事を任せきり、その人の能力を超えることをさせることほど、人を育てるものはありません。

いや、それはわかっている。
だから、責任者に抜擢したわけだし、という反論が返ってきますが…
大抵「仕事を任せた」と言いつつ、なんだかんだ口を出してしまっているのが多くの社長。

そりゃ、育つわけなく。

なので、私は任せる際に2つのことをやっています。
そして、クライアントにも勧めていて、かなり上手くいっています。

まずひとつめが、社長であるあなたが責任者に対してやっていいことは、ポジティブリストにすること。
このリストに書いてあること以外はあなたは口を出せないというルールにするわけです。

例えば、私の場合…
・事業責任者自身の給料についての承認
・毎月の数字のチェック
・責任者から求められたときのアドバイス
・責任者の解任権(ただし、大きな不正などがない限り1年ごとに意思決定)
の4点だけです。

多くの社長が口出しの範囲を決めていません。
だから気になったらすぐに口出ししてしまう。

結果、責任者はあなたの指示を待つようになってしまいます。
当事者意識は一生生まれることはありません。
だから、口出ししたいのをグッとこらえるためにもやっていいことを決めるわけです。


そして撤退ラインを決める


そして、2つめが撤退ラインを決めること。
責任者には一定の金額を任せたうえで、撤退するラインを確定させます。
こうすることで責任者が事業に失敗した場合もあなたや会社が致命傷を受けずにすみます。
さらに、どこが終わりなのかがわかりますから、責任者に緊張感を持たせることもできます。

弊社の場合、それを徹底するために、基本的に新しい事業は新法人で実施します。
事業責任者を社長にして、私はオーナーという立場。
で、資本金を入れて、それがなくなったら終了にします。
(あと、いくつかの撤退ラインもあります。)

さらに、経営陣からあなたが抜けることでポジティブリストで決めたこと以外はできないように、さらに手足を縛ってしまうわけです。

正直、毎日毎日、責任者がどんな行動をとっているか気になって仕方がありません。
が、グっと堪える。
(最近はそれが嫌だから会社の物理的な場所も別にしています。)

そうすると事業責任者は自分で考え、自分で行動せざるを得なくなるから一気に成長していきます。
もし失敗したとしても責任者に抜擢した人は大きく成長していますから、失敗したお金は「育成費」と割り切れます。

もしなかなか人が育たないと感じているなら…
あなたの口出しのせいかもしれません。

今回の話を参考にあなたの仕事の仕方、少し見直してみてください。


-北岡秀紀


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