経済 2018/03/22

IS掃討では米露が協力-後編-




米露両国の目標はあくまでもISの領土支配を終わらせることです。ISがトルコ経由で石油を闇市場に横流ししていたため、石油市場はずっと価格不安定のままでした。ロシアがいなければ中東地域におけるロシアのプレゼンスが強まりました。


対IS作戦におけるロシア軍の空爆はアメリカ軍よりも効果的です。誤爆を恐れず、たとえ民間人であっても殺戮するからです。アメリカ軍がそんなことをすれば大変な問題になりますが、ロシアは一切お構いなしです。


最終的にアメリカはアサド政権の安定化まではロシアの立場を容認するでしょう。そして、アメリカ軍がISを壊滅させてシリアから撤退した後、東アジアにおける本格的な米中対決時代が訪れるはずです。



2017年9月1日発行
藤井厳喜・宮崎正弘著『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧
第4章 世界の大変貌 中国、EU、ロシア、そして極東ーP137




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