戦略 2018/12/12

弱みを強みと勘違いしてない?


リッチ・シェフレン

ナビゲーターの中谷です。

 

先日、大阪で一番美味しいと思っている鮨屋にチームメンバーと一緒に行ってきました。ここの大将が握ってくれる鮨は絶品!他のスタッフが握ったものと食べ比べると何もかもが違う。詳しくないのでなんでそんなに違いが生まれるのかはわかりませんが、とにかく大将が握った鮨は美味い。銀座でウン万とか鮮度抜群の地方のお鮨もいただいたこともありますが、ここが一番!と個人的に思っている店です。

ただ、そんな大将にも問題があって・・・


スタッフがコロコロ変わる

とにかく、その店の人の入れ替わりが激しい(笑)男性のスタッフに関しては、大将が厳しすぎて本当にスグに辞めてしまうという感じです。僕的には美味ければスタッフが入れ替わろうと何でもいいんですけど、この店が無くなったら嫌だなというのもあって、どうにかならんもんかなと少しばかり気にはなってます。スタッフが辞めると大将がいつも忙しさで痩せて行く・・・

僕の周りには同じような経営者がいるな、という話が今日のテーマです。どんな経営者かと言うと人に任せられなくて、周りをつぶしてしまう人たちです。本人の要求レベルが高過ぎて、結果として他人に厳しくなってしまう。全部自分でやらないと気が済まないし、そのせいでスタッフは自己重要感も下がり、いずれ辞めていってしまう。

いわゆる、完璧主義とかって言われるようなタイプですね。


なぜ完璧主義になるのか?

こういう人たちって結構いてるなと感じてたので、何でそうなってしまうのかっていうのをちょこっと調べてみました。そんなに大層なレベルで調べたわけじゃないので、どこまで的確なのかはわからないけれど、それらしい答えとして見つけたのは、「自分が存在する価値がない」と考えているっていうもの。。。

どういうことかというと、そうやって完璧を目指してしまう人たちというのは、すべての要素が完璧じゃないと自分が存在する価値がないと考えているってことらしいです。本人だけじゃなくて、本人が生み出すものとかそういうものも含めてなんでしょうね。だから、会社として提供するものすべて自分が思い通りにできないとストレスになります。


あらゆることに首を突っ込む

そういう経営者は、とにかくありとあらゆることに首を突っ込みます。だから、常に忙しいし、それこそありとあらゆることが本人待ちになってしまうので効率も悪い。。。結局、経営者自身がずっとボトルネックになっているにも関わらず、「あいつらに任せても何もできない」とか「俺がいなくなったらどうするつもりやねん」とか「お前らを食わせるためだけに会社やってるんちゃうぞ」とか言います(笑)それでストレスを抱えて、しかも利益は出ないっていう悪循環を続けていて、本来だったら能力があるはずなのに上手くいかずに疲弊してしまいます。


それ「強み」じゃないし「弱み」だから

こういう経営者の共通点というのはわかりやすくて、みんな一様に能力が高い。僕なんか逆にできることの方が圧倒的に少ないので他人に任せてしまえって考えるんですが、能力の高い人たちはできてしまうから何でも自分でやってしまう。

でも、このタイプの人たちの問題は、何でもできてしまうということを「強み」だと思い込んでいるところ。「俺がいないとダメや」みたいなことを言ってる経営者は、何でもできることが自分の才能だと思っている。もちろん才能には違いないですけど、それが強みを発揮する才能だと思うことが実は間違いで、実際にはそれは「弱み」として働いてます。

その証拠に業績はある程度で止まってしまっているでしょうし、組織は大きくならないし、利益も出ない。起業したばかりのころは、何でもできることが強みに感じたかもしれませんが、ある程度進めてきて頭打ちしてるってことは、それ強みじゃないよねってことに気付かないといけません。


弱みを見つめ直す

じゃあ、どうすれば何でも自分でやろうとする弱みを直せるかというと、、、それは自分を見つめ直すしかない。もっと言うと、何でもできるようになってしまった原因を突き止める必要がある。つまり、何でもできるようにならないと自分に存在価値がないと思い込むようになってしまった、無価値感を生み出している原因を癒やす必要があるってことです。たいていの場合、そういう無価値感というのは親との関係性から生まれてるものじゃないかなと感じてますが、例えば、そういう過去の自分と向き合って見直す必要があるでしょうね。

何にでも首を突っ込んで完璧を求めているようなら、その能力を強みだと思うのではなく弱みとして認識することが大事。。。そして、その弱みを克服したいのであれば、自分自身と向き合って自分の価値を再認識することが大切。それができるようになれば、もっと周りを上手に頼って円滑にビジネスが続けられるようになるはずです。

 

 

P.S.冒頭に出てきたお鮨屋さんはかなりうまいので中谷にご馳走がしたいと言う人は直接ご連絡ください(笑)



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