「セミナー講師の盲点」
リッチ・シェフレン
ナビゲーターの中谷です。
先日、企業研修をやらせていただいていたのですが、、、もちろん対象はその会社の従業員の方、どうすればわかりやすく伝えることができるのか?というのを考えていました。
僕が普段から接しているような経営者の方々と比べると、ビジネスに対する理解度が薄いなと感じていたのですが・・・。僕もわかりやすいように伝えているつもりなんですが、それでもなかなか難しいな、といった感じでした。
でも、あることを行うと満足度も上がって、理解度も上がるということがわかりました。
そのあることというのが・・・
他人にシェアするようにしてみた
彼らが、どうすればもっと理解できるようになるのか?ということを考えた結果至ったのが、お互いにシェアをする時間を増やすということでした。
スライドを使って説明をしたあとに、説明の中で理解したことや感じたこと、浮かんだアイデアなどを短い時間ですが、自分の口を通してシェアを行うといった訳です。そうすると、話すためには自分の中で、ある程度まとめてから出ないとシェアすることができないので、研修の話をしっかり聞こうという姿勢にも繋がります。だからインプットも増え、シェアすることでアウトプットも増え、彼らにもアイデアがたくさん出てくるようになりました。
結果として、彼らは満足してくれた上に、理解度も飛躍的に向上しました。
アイデアを貰ってうまくいった話
似たような話で、僕のグループコンサルティングに参加してくれた経営者の方達も、僕から直接アドバイスを貰ってうまくいったというより、シェアの時にアイデアを貰ってうまくいったという話がめちゃくちゃあるんです(笑)
僕が前で話をしている時は、どちからというと聞いている方は主観的に捉えてしまっていることが多いのではないかと。あくまで自分の感覚でこうしたら良いと思い込んでしまっている状態。。。休憩時間などに自分の疑問や感じていることを話すことで、シェアした相手から客観的な声をもらうことができると、「なるほど!」となってアイデアを得ることになります。それが結果的にビジネスを前進させることになって、うまくいくってこと。
どうして「なるほど!」となるのか?
どうして他人にシェアをすると「なるほど!」となることが多いのか?研修の時の従業員の方たちやグルコン参加者の経営者の方たちも、なんで自分の疑問や感じていることを他人に話すとアイデアが生まれるのか?
その理由は・・・
他人の意見を聞いて、その人がどう感じたかを聞くと、話が立体的になる。自分だけの感覚ではなくて、他人の感覚も共有するからこそ、話の色々な側面が見えるからだと。。。
これは、インド発祥の寓話「群盲象を評す」に見られる現象。、6人の盲人がゾウに触れることで、触れたものが何であるかを問われるといった話になっているのですが。足を触った盲人は「柱のようです」と答え、尾を触った盲人は「鋼のようです」、鼻を触った盲人は「木の枝のようです」、耳を触った盲人は「扇のようです」、腹を触った盲人は「壁のようです」、牙を触った盲人は「パイプのようです」と答えました。
彼らの答えは、どれもゾウのことを語っているのですべて正しい。でも、彼らが話しているのは、あくまでもゾウの一部のことでしかない。この寓話から得られることは、まったく同じ1つの事象でも、それぞれ表現が異なる場合が存在することを理解し、異なる信念を持つ人同士が互いを尊重することで、共存することができる、ということらしい。
寓話の主旨とは少しズレますが、この話と同じことが起きているのではないかと感じます。多くの人は、話の一側面しか見えてないままで主観で見ている。それをシェアすることによって、客観的な視野も手にすることができるという話。ゾウの一部しか見えていなかった状態から、ゾウの全体が見えるようになる。つまり、自分の盲点が見えるようになるので、「なるほど!」となることが多いということ。
懇親会でシェアしよう
なので僕のオススメはセミナーに参加したら懇親会に出席すること。
もちろん、懇親会に出席する意図として、講師の方とお近づきになるとか、セミナーで聞けなかった話を聞き出すということもあると思います。
でも、そんな講師の人にだって盲点はあるかもしれない。。。だから、講師とばかり話すのではなくて、他の受講者がどう捉えたのかを聞くのも大事。そうすることで、話がより立体的になって、あなたの理解が深まるのは間違いないですね。
結果として、ビジネスを前進させるアイデアというのは、他人とシェアすることによって生まれることが多いなと。懇親会は、知識を落とし込んだり、じっくり時間をかけて理解をするには最適な環境と言えますね。
なので、セミナーを最大限活用するには、懇親会に参加してそのセミナーの感想や思ったことをシェアすることがオススメです。
ぜひ、やってみてください。
P.S.新たなことにチャレンジすると今までやってきた仕事にもプラスになるような事に気付かされることが数多くありますね、、、