社長の仕事術 2018/02/07

「新入社員の誤算」


リッチ・シェフレン

ナビゲーターの中谷です。


「あの仕事ってどうなったん?」

入社1年目のスタッフが新しい営業先に行ったのはいいけど、なかなか進展が見られないので少し気になって聞いてみると、

「提案書を書いてくれって言われたので断りました。」と。いう驚きの答えが帰ってきました、、、

その新しい営業先の会社さんはうちのスタッフがなかなか良い提案を話せなかったのに、何度もチャンスをくれていた。それなのに断った?なんで??

もちろん先輩スタッフも同行はしていたのですが、全く知らないうちにお断りをしていたようです。


システム化はわがままの追求

僕が会社をシステム化しようと思った最大の要因というのは、一言で言うと僕のわがままです(笑)

ホームページ制作会社という仕事柄、経営者の方から色んな相談を受けるので、ご要望も多くいただきます。僕としてはそういった要望に対して、それをやったらうまくいくというのは分かっている、、、お客さんの要望にも応えたいんだけど、、、自分ではやりたくないなーという仕事が結構あった訳です。僕は自分の仕事に集中したいわけで、僕じゃなくてもいいやんと思うような仕事はやりたくない訳です。

なので、そんな僕のわがままを追求した結果、、、システム化してアウトソースしたくなったというわけです。。。


嫌いなことからやってもらう

僕は自分がやりたくないことを率先してシステム化していくことを決めたってこと。

例えば、僕は視点のスパンが長いので、細かい仕事が嫌い、、、大嫌いです!細かいことをすると脳が拒否反応を起こして、かなりの確率でイーーーってなります(笑)見積もりを出してくれとか、提案書を作ってくれとか、企業さんを相手にするならごくごく当たり前の要求なんですが、僕は「自分よりいい業者見つけるの大変やから、早よやりましょ」って思ってるようなアホな人なのです。そこで、「それなら細かいことをしてくれる人を置いた方が良いよね」と思うようになり、僕が嫌いな見積もりを作って提出してくれたり、提案書を書いて持っていってくれたりするような人を、パートナーとして周りに置こうと決めました。


新入社員の誤算

そんな話を踏まえて冒頭の新入社員の話に戻すと、「提案書を書いてくれって言われたので断りました。」というのはおかしな話。新入社員の彼としては、僕が「提案書を書くのが嫌いや」と言っていたからなのか、僕の会社は提案書を書かない主義であると認識していたようです(笑)嘘やろと思ったんですが、本当です。。。

だから、せっかくの機会をくれた先方に対して彼は、「うちの会社は社長のポリシーで提案書を書くような仕事はしてません。」と言って断ったんだとか。。。

「なんでやねん!?」

って盛大にツッコミました。当然ですが、そんなポリシーはありませんし社内で決めた記憶もありません(笑)

むしろ、僕が嫌いなことをやってもらうために彼を採用しているわけだから、彼には率先して提案書を書いてもらわないとダメなわけです。どうしてなんだか、変に誤解をしたようで。。。当然、その彼は僕からクドクドと言われる羽目に、、、まあ、そういうシステムを理解してもらってない僕が悪いのですが。


コピーを作ろうとしないこと

というわけで、自分の仕事を移行していくにあたって、理解しておいた方が良いと思うことがあります。それは、、、

自分のコピーを作ろうとしないこと。

社長さんが、「自分のコピーがおったらええのに」みたいなことを言われるのを聞く機会が多いのですが、よくよく考えてみて欲しい。もし自分のコピーがいたなら、たぶんですが自分と同じことが苦手なわけです。そうなると、、、当然ですが、あなたが嫌な仕事はそいつも嫌なわけですから、結局めちゃくちゃ生産性が悪くなるということになりかねない。

だから、必要になるのは「システム化してアウトソーシング」ってことですね。自分のコピーじゃなくても仕事ができるようにした上で、他の誰かにその仕事をお任せするのが良い。


自分の嫌いなことが得意な人がいる

さらに言うと、自分が嫌いなことを得意だと言ってくれる奇特な人が、この世界には大勢いることも忘れないで欲しい。さっきも言ったように、僕は細かいことが大嫌いですが、逆に細かいことに目を配るのが本当に得意な人達もいます。

だから、僕はそんな人たちと組むことによって、自分が嫌いなことから逃れられるわけです。

これは、自分のわがままの追求を徹底してやった結果、導き出された答えです(笑)とにかくやりたくないことをしたくない。そんなわがままから、僕のシステム化は始まりました。

あなたもシステム化したいと思っているなら、自分がどんなわがままを持っているのか、見つめてみると良いですね。

自分のダメさ加減に、自己嫌悪に陥るかもしれませんが、案外未来は明るいですよ(笑)


P.S.もちろんこの営業先さんには、後ほど先輩スタッフがご対応させていただいておりますのでご安心を(笑)

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