戦略 2018/08/15

なぜ確実性を追求してはいけないのか?




From:リッチ・シェフレン


今日の記事は少し長いですが、あなたに必ず役立つ内容なので、

ぜひ最後まで読んでください、、、


あなたが生涯ずっと追い求めていること。誰もが目指すゴール。究極の幸せ。

この世の誰もが少しでも多く手に入れたいと思っていることがあります。

しかしその一方で、起業家にとって信じられないほど素晴らしいパフォーマンスをする上で、最大の障害になることも存在します。

これはいったい何のことでしょうか?それは、安心とか、確実性と言われるものです。

自らパフォーマンスを制限してしまうような言動には、たいていその根底に、不確実性と折り合いをつけることができないこと、つまり安心を追求してしまうことがあります。

そのような言動はあまりにも多くてとても書ききれませんが、例えば、自信の無さ。優柔不断。情報不足という認識。先延ばし。完璧主義。このような、自分で自分を制限している言動の根底には、この問題が潜んでいる可能性があります。

では、それがそんなに足を引っ張るものなら、なぜ私たちは安心を手に入れるという夢にそれほど心を奪われ、不確実な見通しに怯えるのでしょうか?

なぜなら、それは生まれてこのかたずっと、私たちの頭の中にインプットされてきたからです。それはいろいろな方法で、頭に叩き込まれてきました。不確実性とは不十分なことだ。不確実性は危険なことだ。不確実性は悪いことだ。リスクをとれば絶対に良い結果につながらないと。


不確実性は絶対なくならない?


これらが本当かどうかは、それぞれ議論の余地があるでしょう。でも、1つだけ間違いのないことがあります。

それは、不確実性はどこにでも存在するということです。それが現実です。不確実性が消えてなくなることはありません。ですからあなたも、勇気を出して、不確実性に直面することを学んでください。なぜなら、そうしなければ、何も変わらないからです。

不確実性を人生において避けることのできない現実として受け入れることを拒否すれば、いきつくところは、自分が本当には手に入れたいとは思っていないことにしがみつくようになります。

うまくいかない解決策に、ますます多くのお金をつぎ込んで浪費するようになります。しかも経済的な問題は、あなたが抱える多くの問題の中で一番ましなものになるでしょう。

あなたはいつまでたっても、今現在苦労していることと同じことにイライラし続けることでしょう。自信の無さも、先延ばしも、情報過多も、完璧主義も、疑いも、ずっとあなたから離れ去ることはないでしょう。

そしてさらにひどいことは、あなたが有する真の可能性によって実現できるはずの人生には、遠く及ばない現状にしがみつき続けることです。

なぜなら、一見「確実」のように見えるものと引き換えに、あなたの真の可能性を手放すことは、自殺行為だからです。

その理由を今から説明します。この記事を読み終わる頃には、不確実性への対処法がわかって、ほっとして涙がでるかもしれません。

でもその前に、不確実性の本質について少し話しましょう。


不確実性に対する誤った認識


不確実性に対するあなたの認識は、すべて間違っています。例えば、現状よりも悪くなる可能性としてとらえることです。これは、あなたを立ち往生したまま身動きができなくしてしまいます。つまり「知らぬ神より馴染みの鬼」です。

これは間違いです! これは、あなたが今までずっと言われ続けてきた嘘に過ぎません。不確実性の本質は、それ自体に良いも悪いもないのです。ただ現実に存在するものです。次のことを考えてみてください。

あなたはポーカーをやっています。向かいにいるプレイヤーが「オールイン(持ってる掛け金を全て掛けること)」したとき、キングを3枚持っていたらあなたはかなりいい気分になりますよね。そこであなたは、相手のポットのお金をコールして、自分も「オールイン」します。

あなたはそのとき、不確実な状況に自ら飛び込んだわけです。これはいいことでしょうか、悪いことでしょうか?

そうですね、もし、最初に「オールイン」したプレイヤーがフルハウスだったらあなたの持っているキングのスリーカードは負けるので、それほどよい賭けではなかったということになります。でも、このプレイヤーがツーペアでブラフを賭けていたら、あなたはかなり大きなポットを勝つことになります。この場合、不確実な状態というのは全然悪いことでなかったことになります。

偉大なコーチで私の友人でもある、ジョセフ・リッジオ博士の言葉を借りれば、「あなたは、不確実性が嫌なのではなく、あなたにとって好ましくない特定の不確実性が嫌なだけ」なのです。つまり、あなたが望まない結果が嫌なのです。

問題は、人は最初から即、不確実性のネガティブな側面を積極的に受け入れてしまうことです。成功する可能性を考える間も無いままにです。そして、リスクと不確実性を同一視し、リスクをとることは損失とほぼ等しいことだと思っています。

だから、人々は何らかの安心を与えてくれると思うことを追求します。ですが、安心の追求は、やってみないことの言い訳をしているに過ぎません。自分が本当に手に入れたいとは思っていないことで妥協するのを正当化しているだけです。

あなたが理解していないと思うことがもう1つあります。リスクをとることには不確実性が伴いますが、そのままの状態に留まる場合にも不確実性は同じくらいあるということです。


「確実」という不確実性


私を少しでもフォローしている人なら知っていると思いますが、私が大学卒業後に就いた最初の「仕事」は、アーサー・アンダーセン社のビジネス・アナリストでした。当時、私はすでに自分の「ビジネス」を構築するアイデアをたくさん持っていました。アンダーセン社に採用されたことは、いざというときの完璧なバックアップになると思っていました。

私は自分がアンダーセン社でうまくやっていけることはわかっていました。数年後にはパートナーにだってなれたと思います。それは私にとって非常に大きな安心を担保してくれるものでした。私のカギとでもいうべき、「私にはいつも仕事と収入がある」という保証だったのです。

だって、かの有名なアーサー・アンダーセン社ですよ! 当時、世界で5本の指に入る会計事務所だったんですよ。

ところが入社して間もなく、その安心をなげうって、家族で経営していた服飾店の立て直しを図るという大きな「未知」の挑戦に自ら飛び込みました。

私はなんて運が良かったのでしょう!?

2002年、アーサー・アンダーセン社はエンロン社の粉飾決済に関与していたことが発覚し、主要監査書類をシュレッダーにかけたとして司法妨害の有罪判決を受け、その年の8月までに、会社は事実上倒産しました。

90年以上の歴史を誇る老舗の企業。かつては世界中に85,000人の専門職を雇っていた会社。それが突然消えたのです。事実上すべて無くなりました。

「アーサー・アンダーセン社に勤めていれば、一生安心」と思っていた人たちがすべて突然、失業の憂き目にあいました。手の中にあったはずの安心は消えてしまいました。

あなたの考えていることはわかっています。「なるほどね、リッチ。でも、こういう話は例外ですよ。あんなスキャンダルで潰れる会社がどれだけあるというのですか?」

ここで肝心なことは、アーサー・アンダーセン社は例外ではないということです。アーサー・アンダーセン社を取り巻いていた状況は、例外といえるかもしれません。普通より人目をひくとか、報道価値のあるものだったかもしれません。

しかし、ここであなたが学ぶべきレッスンは、アーサー・アンダーセン社の倒産は、ある「ルール」を表しているということです。

そのルールとは、何事も確実なことはない、というものです。安心など存在しないのです。劇的な変化が起きるのに、スキャンダルは必要ないのです。

物事はすべて変化します。景気も、会社の事業目標も。あなた自身、気づいたら事業を縮小せざるをえなかったり、失業している可能性もあります。左遷されて、転勤や異動を命じられないまでも窓際になる可能性もあります。ビジネスだけの話ではありません。


プライベートでも確実なことは何もない?


あなたはもしかして、「妻とうまくいっていなくても、独身に戻って新しい相手を見つけるために多くの人とデートするよりは、今の関係を続けた方がマシ」と思っているかもしれません。ですが、奥さんの方こそ、あなたに対する不満だらけで、別れたいと思っているかもしれません。

私の言っていることがわかりますか?現実には安心や確実性など存在しないのですよ。ビジネスにおいても、人間関係においても、何事においても!

もしあなたが今、人生において自分の望むものを手に入れていないのに、安心感が得られるという理由だけで現状にしがみついているなら、それは大きな間違いです。自力で未知の世界に出ていくという不確実性よりも安全だからという理由で、「つべこべ言わずに決まりを守る」だけでは、早晩行き詰まります。

私の言っていることをしっかり理解してください。不確実性とは、生きていく上で避けられない現実なのです。


お金で買えない確実性


あなたがパフォーマンスに関する問題を解決しようという場合に、本質的に探していることとは、あなたの安心を脅かす恐れや不安に外側から対処する方法です。

あなたが本を買ったり、コースを受講したり、CDを聴いたり、DVDを見たりするのは、自分の内側からの対処で、もっと自信をつけて確実になることを目指しているのではなく、一切の不確実性をなんとかして避けることを目指しているのです。

自分の振る舞いが引き起こした問題から抜け出す方法は、お金では買えません。そんなことは動機として成り立ちませんし、その結果はひどいものになります。

例えば、こんな風に。あなたは、手早く簡単に結果が出せると約束する商品を買いますが、宣伝通りにはいきません。すると、あなたはがっかりして、以前よりもさらに疑い深く、不確実だと感じるようになります。もしかしたら、さらに別の解決策を試してみるかもしれませんが、結果は同じです。

そして自分でも気づかないうちに、あなたは、終わりのないフラストレーションと、どんどん大きくなる恐れの負のスパイラルにはまって抜け出せなくなり、それまで以上に身動きがとれなくなってしまいます。

より大きな目標や自己実現を達成するために努力するのではなく、「自分がすでに知っていることにしがみつく」気持ちがさらに強まります。世界はますます不確実になり、さらに一層あなたのコントロールがきかなくなります。


不確実性に対するあなたの認識を正すには?


ではその解決策は何でしょうか。それはシンプルなことです。諦めることです。これは疑問の余地のない、はっきり断定できることです。

その通りなんです。諦めることです。降参することです。自分がコントロールできないことをコントロールしようとするのをやめることです。自分の外の世界の不確実性をコントロールしようとするのをやめることです。

あなたに必要なことは自分の内側の変化です。自分は成功するということへの自分自身のコミットメントが、あなたが直面する可能性のあるどんな障害にも負けないほど強大なものになるような、あなたの内なる変化です。

「あなたがあることにコミットするということは、すでにそれを達成したのも同然である」というくらい揺るぎない信念に基づいて、あなた自身に内なる確信をもたらすようなコミットメントです。

いいですか、心して聞いてください。不確実な世界に生きるのは、大変なことです。公平ではありません。いいことずくめではありません。地球は、あなたを幸せにし、成功させ、あなたが人生で望むその他すべてのことのために、回っているのではありません。これが現実です。

でも、今から言うことをよく理解して欲しいのです。世界は、あなたを押さえつけておくために存在するのでもありません。あなたをめちゃくちゃにし、あなたが善意から周到に計画し払った努力をすべて台無しにするために存在するのでもありません。

世界はただそこに存在するだけです。さまざまなことが起こります。私たちが望んでいることが起きる場合もあれば、望んでいないことが起きる場合もあります。ですが、起きたことが良いことか悪いことかを決めるのはあなた次第なのです。

御存知の通り、世界には、不確実性を何らかのチャンスだと思っているクレイジーな人々がいます。なかには、不確実性を幸福、自由、はたまた、巨大な富の可能性だと思っている人までいます。

彼らは「起業家」と呼ばれている人たちです。起業家がその他の一般大衆と異なる点は、起業家は、既知のことと交換してでも、ただ自分が「こっちの方がその100倍良い可能性があるぞ」と思うことを喜んで手に入れようとすることです。


起業家が既知の状態から一歩踏み出せる秘訣は何か?


彼らは、もし間違いを犯しても、立ち止まらずに、何か別のことを試してみることができることを知っているのです。彼らは、適切に計画を立てることができます。1つの努力に社運を賭けたりしません。自分の目的は何か、非常に明確に認識しています。どこに集中的に努力を傾けたらよいかわかっています。

あなたの周りの世界には不確実性があります。あなたにそれを変えることなどできません。ですから、今すぐ、その現実と折り合いをつけてください。そうすることができた、起業家だけがビジネスを成長させ、成功することができるのです。


-より高い利益のために


リッチ・シェフレン

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