あなたが達成することを明確にする2つの質問
From:リッチ・シェフレン
今日はあなたのプロジェクトについて明確にすることをテーマに話をしましょう。
本当に、大きなプロジェクトでなくてもいいのですよ。小さなプロジェクトでも注意を向けて明確にするべきことがいくつかあるなら何でもいいのです。
プロジェクトについて明確にするためにあなたが自問すべき質問は2つあります。
1.「達成した状態とは何がどうなのか、具体的に説明できますか?」これは、大きくて包括的な質問です。
2.「達成に向かうプロセスとは何をどうするのか、具体的に説明できますか?」
言い換えると、「達成したとき、何がどうなっているべきなのですか?」そして「達成するために必要なステップをすべてリストアップできますか?」ということです。
ではこの2つの質問を1つずつ考えていきましょう。
何をもって達成したというのか?
では、あなたは何をもって「達成した」というのでしょうか?この質問に対する答えを明らかにするためには、次のように質問を具体化していきます。
「このプロジェクトが信じられないくらい成功したら、どのような結果になるだろうか?」「『こうなって欲しい』と思うことすべてを事前に明確にしていなければ、それが達成されたかどうか、どうしてわかるだろうか?」「これが素晴らしい成功をおさめたなら、最終的にどうなるだろうか?」
つまり、あなたは「達成したとはどういう状態か?」についていろいろなことを明確にするために、このような自問をするのです。もちろん、2、3の質問で足りなければ、少なくとも数分かけてそれらの質問に対する答えを書き出してください。そうすればもっと明確にすることができるでしょう。
1つ目の質問に答えたら、次は、「達成に向かうプロセス」を具体的に考えていきます。そのためには、「達成する」までのすべてのステップをリストアップする必要があります。
確か前にも話したと思いますが、「達成に向かうプロセス」をつきつめていくために私が好んで行うことは、すべてのステップについてブレインストーミングすることです。
私は、最初のステップ、2番目のステップというように、一直線に進めるなんてことはしません。そんなことをしたら、私はあっという間に自由に考えられなくなってしまうからです。ですから私はまず、すべてのステップを一度にブレインストーミングします。
そして、すべてのステップを充分検討したら、それらを順番に並べます。並べているうちに、何か忘れているステップがあれば気がつきます。
すべて並べ終わったら、それをステップバイステップの計画にすることができます。このプランこそ、さきほど「これが素晴らしい成功をおさめたなら、最終的にどうなるだろうか?」と考えて決めた、その結果へと私を導いてくれるのです。
この難問にあなたは答えられますか?
ところであなたは、どんな質問を自問するべきかを、どうしたらわかるのでしょうか?
この質問は、さらなる難問を引き起こします。つまり、「あなたは、何かについて明確にするために自分が知る必要があることを、どうしたらわかるのでしょうか?」という質問です。
この質問に答えるために、少しの間だけ、ちょっと言語を超えた視点でで話をします。
その答えは実際とてもシンプルですが、それほど簡単ではありません。私はいま、あなたが起業家として、自分の直感をどれだけ信じることができるか、という話をしているのですが、これがなかなか難しいのです。
なぜ、あなたは自分の直感を信じないのか?
それは、あなたが子供の頃から、自分の直感を信じないように教え込まれてきたからです。どういうわけか、自分の直感は間違っているのだ、悪いことなのだ、と。
赤ん坊のあなたが自分のおもちゃを全部独り占めしたがると、あなたのお父さんやお母さんは誰かと一緒に使うようにさせました。学校に通うようになると、授業中に立ち上がって歩きまわりたいと思うことがあったかもしれませんが、そんなときは、椅子に座って先生の話をよく聞くよう強制されました。
あなたが「これは面白いぞ」と思っても、それがあなたのお父さんやお母さん、先生にとって必ずしも面白くないことであれば、あなたはそのことについて勉強したり、それを手に入れたりすることができなかった、ということもあったでしょう。
あなたは、最終的には自分で見つけるべき特定の答えを、自分以外の専門家が与えてくれると信じるように時間をかけて教え込まれてきたのです。
結局のところ、これは単なる私の個人的な意見なのですが、人は、自分の直感を信じないので、自分が何を手に入れたいのか、何を必要としているか、わからないのです。
そして、自分が知る必要があるのは何なのか知らないまま、答えを探しまわることになるのです。自分でもわかっていない質問への答えを手に入れようとしていることが問題なのです。
だから、プログラムに参加したり、本を買ったり、オーディオプログラムを聞いたりするのに、そういったことから何を得たいと思っているのか、自分でも明確にわかっていないなんてことになるのです。
つまり、自分が必要とすることや自分がそれをやる理由をはっきりわかっていてそれを始めるのではなく、その反対に、「これをやったら何かわかるかな」「自分が必要としていることが何かわかるかな」と期待しながら、プログラムやオーディオ、コース、本などといったものに頼っているのです。
あなた自身が明確にすべき答え
自分の直感を信じないと、結局は「明確にするためには、あなたはこういうことが必要です」と言う他人の意見に従うことがますます増えていきます。そんなことをしていては、最終的にあなたは、自分にとっての明確さではなく、他人が決める明確さを自分にあてはめているだけになります。
あなたが今この瞬間に手に入れたいと思っていることのほとんどは、あなたがそれを心の底から手に入れたいと思っていてもいなくても、あなたの中の深いところに根付いています。それは、他の誰かに「あなたが必要なのはこれですよ」と言われてきたことです。
それが何なのかは明らかです。もっと稼ぎたい、自分を愛してくれる誰かと良い関係を築きたい、自分は社会に貢献しているんだ、自分の望む安心と自由を手に入れているんだ、と感じられるような素晴らしいビジネスを経営したい、といったことですね。
ではここで、もう1つ重要な質問をさせてください。あなたは、自分が手に入れたいことを手に入れるためには、今持っていないことで何か必要なことはありますか?
もっとお金を稼ぐために、あなたを愛してくれる誰かと良い関係を築くために、自分は社会に貢献しているんだと感じられるような素晴らしいビジネスを経営するためには、今持っていないことで何か必要なことはありますか?
そして、もしあなたが「何かが必要だ」と感じているなら、それが正確に何であるか答えられますか? 自分が手に入れたいことを手に入れるために、自分に必要なことが何かわからないのなら、あなたは、一体どうやってそれを見つけることができるでしょうか?
「誰かが自分の必要とすることを知っていて、それを自分に与えてくれる」などと期待しているなら、あなたの足元は、とても危ういと言わざるをえないのです。
リッチ・シェフレン