豊かな生活:収集家になる
富の構築という目的に大きく一歩近づいたときに、自分自身にご褒美をあげることは、とても重要なことである。新しい収入源を確保したとき、新規の顧客を獲得したとき、フリーランスのコンサルティング依頼の報酬を得たとき、大きな昇給があったときなど、自分にプレゼントをあげるべきだ。
ある人にとっては高級ディナーや週末のクルージングがいいかもしれない。また、ある人は高級なおもちゃや腕時計、ブランドのスニーカー、オートバイなどがいいだろう。私は旅行やおもちゃやディナーに反対ではない。それらは人生(そしてつらい仕事)を華やかにしてくれるからだ。しかし、ここでは別のタイプのご褒美を提案したい。それは富を築くためにオーダーメイドされたものだ。
では、コレクションについて話そう。私が思うに、何かを収集するというのは、あなたの中にある物欲を満たすのに一番良い方法である。なぜいいのだろうか?いくつか紹介しよう。
1. あなたの一番好きなものなら何でも集めることができる。ほぼどんなものでもいい。
2. 収集することは知的な喜びを満たしてくれる。あなたのコレクションについて知るほどもっと好きになる。
3. あなたのコレクションを好きなだけ楽しむことができる。
4. 他の人にとってあなたがより興味深い人に映る。
5. あなたは他の人に対してもより興味を持つ。
6. コレクションはあなたのことを決して飽きさせない。生涯にわたって喜びを得ることができる。
7. あなたのコレクションの価値が上がる可能性がある。
私は20年前にコレクションを始めたが、それと同時に、お金持ちにならなければというマインドセットを持った。そこに何か関係性があったのかは分からない。あったとすれば、無意識に考えていたのだろう。
私の最初のコレクションはビール瓶だった。ビールが好きだったので、瓶を取っておこうと思ったのだ。実に単純な考えである。もし収集することに喜びを感じなくても、きっとビールを飲むこと自体は楽しんだことだろう。結果として、私は収集することも好きだったのだが。私はビール瓶が並んでいるところを見るのが好きだった。さまざまな色、形、そして面白いラベル。気が付くと、私はビール瓶がどのように作られ、なぜほとんどが茶色や緑のガラスでできており、どんな理由で違った形があるのかを考えるようになっていた。そして、旅先からその土地のビール瓶を持ち帰ったり、珍しいアンティークを扱うフリーマーケットを探すようになっていたのだ。
私は今、20年前よりもビールとビールの生産について詳しくなっている。その知識が自分の仕事の役に立っているとは言えないが、私に喜びを与えてくれていることは確かなのだ。
そのときから、私は他にもいくつかコレクションを始めた。ラテンアメリカの絵画や彫刻、20世紀初めの絵画、アンティークや現代のシガレットライター、「死者の日」にまつわる民芸品、サントス像、ナイーヴ・アート、初版本などを収集している。コレクションを始める上での問題には、1つでは終わらないということがある。
トーマス・ジェファーソン、テディ・ルーズベルト、ウィンストン・チャーチルたちは熱烈な収集家だった。ジャン・ポール・ゲティは美術品を、マルコム・フォーブスは兵士の模型とおもちゃのボートを集めていた。
自分のご褒美のために、質が落ちたり、価値が下がったりするかもしれないプレゼントに毎年いくら払いたいか考えてみることだ。そして、最低でもその半分の金額は、コレクションに使うと決めておこう。
収集するものは何でも良いのだ。アンティークの宝石、カメラ、セラミックのコーヒーマグ、灰皿など、どんなものでも構わない。そして、同じものを集めている人が他にもたくさんいることが分かるだろう(オンラインで簡単に仲間を見つけることができる)。
自分が好きなものを選ぼう。それは、(風景画のように)あなたを楽しませてくれるものかもしれないし、(初めて電車で全国を旅して電車が好きになったので、電車の模型を集めているなど)個人的に意味のあるものかもしれない。自分が買う余裕がないもの(例えば16世紀のイタリアの肖像画)や、美術商が勧めてくるものを集めるのは避けよう。
経験を積むほどあなたの好みは変わるし、洗練されていく。そこで、少額から始めて着実に増やしていくのがいいだろう。
ヒント:もし美術品を集めると決めたなら、複製品(石版画を含む)ではなく一点ものを買うことだ。複製品は分譲アパートと同じで、需要があるときはいいが、悪いときは価値が下落してしまう。
個人的な視点と投資の観点の両方から見ても、他の誰も持っていないユニークなオリジナル品を持つ方がいいに決まっている。
しかし、私の一番の目的はお金をありがたがることではない。収集することが、あなたにご褒美と喜びを与えるということを思い出してほしい。すべての収集家の最初のゴールは、自分の好きなものを買うことであるべきなのだ。
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ