富とお金 2018/06/15

簡単にマネできるお金儲けの方程式




サンフランシスコでミュージカルの「ビーチ・ブランケット・バビロン」を見てきた。看板には史上最長記録を持つ劇場コメディーであると書かれてあった。これはただのショーではなく文化でもある。

この独創的なパロディーは44年間にわたって観光客のアトラクションであるのみならず、数百人ものパフォーマーや劇場の従業員に仕事を提供し続けている。また、製作者であるスティーブ・シルバーが創設した利益配分プログラムも、長きにわたって地元のチャリティー事業に貢献しているのだ。

このショーは面白いしスマートで、視覚的にも壮大で素晴らしいものだった。クラシック音楽、風変わりな衣装、セレブリティのそっくりさん、政治風刺、セクシャルユーモア、観客の飛び入り参加など、劇場ならではのあらゆる要素を組み合わせている。

「ビーチ・ブランケット・バビロン」は、有名な音楽や大衆文化のアイコン(この場合、ロックンロール、モンスター、学生風の性的なからかいなど)を組み合わせた長年の劇場ヒット作「ロッキー・ホラー・ショー」と似ているところがある。

このショーをあなたも真似することができる。有名な曲を20曲選んでみよう。そして優秀なステージパフォーマーのグループ(無名の人たち)にそれらを歌ってもらうのだ。また優れたコメディーライターを雇い、国内や地元の政治、セレブリティたちなどに関するパロディーを書いてもらう。斬新な衣装や大道具も用意しよう。ほら、これで出来上がり、ビーチ・ブランケット・バビロンはあなたのものである。

あなたのためのちょっと違ったキャリア


そこそこの大きさを持つアメリカの都市が、それぞれの劇場プロダクションを支援できない理由などない。

もしあなたが舞台の世界に興味を持っているとしたら、これがあなたの青写真である。実行はいたって簡単だ。低賃金で雇える才能あるパフォーマーはたくさん存在する。このタイプのショーは裏通りでやればもっとも成功するので劇場もささやかな場所で良い。

あなたが素晴らしい曲目と大道具を用意できれば失敗することはないだろう(ヒント:たくさんの性的風刺、特に「ラ・カージュ・オ・フォール」に出てくるようなものを含めること)。

考えてみてほしい。これが成功すればあなたは地元の伝説となり、これから25〜30年間それなりの収入を手にすることができるのだ。このお金儲けのアイディアをあなたに授けた私がどんな見返りを期待しているかって?なにもしていない。ただ、ショーの初公演に招待してくれるだけで良い。

あなたが舞台製作に足を踏み入れる準備ができていないとしても、この「ビーチ・ブランケット・バビロン」の成功から価値あるものを学ぶことができる。

それはオリジナルの作品よりも、流行りの商品やサービスを真似して売る方が簡単だということだ。もしスティーブ・シルバーが自分で曲を書いたり、誰も知らない曲を選んでいたら、このショーは今のような人気を手にすることは決してなかっただろう。そして、もし彼がゲイのネタやセレブリティ叩きの代わりにもっと洗練されたユーモアを取り入れていたら、これほどまでに面白くはなかっただろう。

ビーチ・ブランケット・バビロンとあなたのビジネスにはどのような関係があるのだろうか?

あなたが地元で画廊を開くことを考えていたとしよう。あなたは印象派の絵が好きで、それを販売したいと考えている。しかし、周囲の画廊を見てみると皆抽象画ばかりを売っている。あなたは印象派を扱うのは自分だけであることから理想的な状況であると判断する。

でも、それは大きな間違いである。ほとんどの画廊が抽象画を扱っているのには、それなりの理由があるのだ。その地域に住む人々の多くが絵画と家具の色を合わせたいのかもしれないし、大きくてカラフルな絵が似合う白い壁の家が多いのかもしれない。

レストランを開きたい?周りを見回してみよう。もしあなたが考えている場所に6軒のイタリアンレストランと1軒の中華料理のテイクアウトの店があるならば、寿司屋をオープンさせてはいけない。大衆向けのイタリアンレストランであるトラットリアを開くのだ。

この原理はあなたの現在のビジネスにも当てはめることができる。あなたの売上はどうだろうか?改善の余地があったり、競合相手に追い越されていないか?

あなたが今売っている商品やサービスについても考えてみよう。需要があり、それらは飛ぶように売れているか?それとも商品自体は良くても高い評価を得ていなかったり、価値が顧客に理解されていないか?

あなたのビジネスは、去年はうまくやれていたか?市場の状況が変わりあなたは置いてきぼりにされてしまったのか?

あなたのビジネスや売るものは関係ない。すべての市場には流行というものがある。あなたが市場でトップにいたいのならば、必ずしも流行を追う必要はないが、それを無視することもできないのだ。去年(もしくは10年前)に成功したことが明日(または来週、来月、来年)もまたうまくいくなどという間違った考えをしてはいけない。あなたはつねに前に進み続けなければいけないのだ。

もしこの避けて通ることのできない変化(流行の廃りや新しい流行の誕生を含む)を受け入れるのならば、あなたは自分のビジネスや、あなた自身に対しても分別のある修正を加えることができるだろう。あなたが顧客と結んでいる契約は、なにが彼らを喜ばせたかではなく、なにがこれから彼らを喜ばせることができるのかということなのだ。

マーク・M・フォード

                                                Presented by インベストメントカレッジ

関連記事