昇進する方法
心理学者で作家でもあるソール・ゲラーマンが書いた「Motivation(モチベーション)」シリーズの中で、あなたが上司から昇進の推薦を受けるときは、彼らの評判もあなたにかかっているのだと述べている。
彼らにそのようなリスクを取ってもらうには、あなたは良い仕事以上のことをやらなければならない。そして、そのほかにも3つのことをやる必要がある。
1. ほかの優秀な人と自分を差別化する
2. 自分の仕事以外のことでも有名になる
3. 運の扱い方を学ぶ
自分を差別化するためには、自分がただ何かに得意なだけではないということを明確にしなければならない。広範囲にわたるタスク能力や知識を示す必要があるのだ。今していることが得意であればあるほど、今の仕事によってあなたという存在の固定観念が作られてしまう。
それから、自分の部署以外の人とできるだけ知り合いになろう。休み時間や会合、ミーティングなどを使って、自分の存在をアピールし、ほかの人たちのことを知るのだ。あなたがいい人であることを伝え、自分の持つ適性を行動で示さなければならない。
新しいネットワークはさらなる出会いのチャンスでもある。そして、一度誰かと信頼関係を築いたら、彼の同僚や上司にも紹介してもらおう。すべての企業レベルで、個人的で強固な内部ネットワークを作るのである。うまくハシゴを登っていくためには上司や同僚、そして部下のサポートが必要だということを忘れてはいけない。
運の扱い方は、良い内野手がどこに飛んでくるかわからないボールのために準備をするのと同じだ。内野手はボールが高く、あるいは低く、または左右に飛んで来ても、なにをすべきか前もってよく考えている。だから、実際にボールが飛んで来たときに考える必要がないのだ。
ゲラーマンの助言に、次のことを付け加えたいと思う。
「自分のやりたい仕事がわかったら、その仕事に必要なスキルを持っていることを周囲に示そう」
あなたは世の中に対して、自分が求めている仕事をこなす能力があるということを見せたいわけであるから、そうすることが一番なのだ。では、どうやってそれを、示すことができるのか?
まず、現在その仕事をしている人の手助けを申し出よう。やりがいのある仕事とはたいていの場合、複雑で様々なことを要求される。つまり、あなたのやりたい仕事をしている人は、おそらく忙殺されているはずだ。そんな中、雑用をあなたが引き受けるという嬉しい申し出があれば、決して断ったりしないだろう。
しかし、相手があなたを信用していない場合は断られるかもしれない。また、彼が自分の仕事が奪われるかもしれないと感じていれば抵抗にあうだろう。あなたが彼のポジションを狙っているとしたら、非常に慎重に行動しなければならないのだ。
とにかく、手伝えることがあるかどうか聞いてみよう。最初は汚れ仕事を引き受けてもいい。面白い仕事は後からやってくるはずだ。
前へ進むためにもっとも重要なことは、一緒に仕事をする上司や同僚、部下からの信頼を得ることである。あなたがそれに値する人物にならない限り、この3つのグループすべてから信頼を得ることはできない。つまりは、信頼に値する人物でなければならないということだ。
そして、基本的な序列の暗黙のルールにも敬意を表さなければならない。それは、
「あなたが私のことをサポートし、また優れた人間であることを証明できるのならば、私が階段を上がるときはあなたを後任者として推薦しよう…しかし、それは私をサポートし続けると信じられる場合である」ということである。
もう1つのアドバイスは、直接影響力を持つ上司が誰かを知ることだ。これはあなたの直属の上司かもしれないし、そうでないかもしれない。普通はそうであるべきなのだが、壊れた組織ではあなたの上司のさらに上の人物になるかもしれない。
自衛本能が働くと、人々は非常に敏感になるものである。彼らは危険を感じたら全神経を向けてあなたの言動を注視している。
だから、くれぐれも行動には気をつけなければならない。そして誠実になるという決断をするのだ。
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ