富とお金 2018/11/16

節約のすすめ




「起業家がどのような老後を送るかは、乗っている車を見れば判断できる」と、ファイナンシャルプランナーの「グル」(第一人者)と呼ばれるジョナサン・ポンドが話していた。彼は「浪費するのが人間だが、節約は崇高な行為だ」とも言っている。ポンドによると(彼はトヨタのカムリに乗り、最新の携帯電話にお金をかけたりもしない)、多くの人が身の丈に合わない生活を維持しようと、必要以上にお金を使っているという。彼は自分のクライアントに、私生活では節約し、子どもたちの大学費用や老後資金を貯めることにお金を使うようアドバイスしている。

しかし、彼の意見が正しいのは分かるが、実行するのは難しい。


なぜなら、私たちは真逆のことを心理的にやってしまうからだ。一生懸命働いて稼いだお金のほとんどが、何の喜びも得られない義務的な支払い(税金や公共料金、住宅ローンの返済)に消えていくのを見るのはつらい。だから、私たちは残った少しのお金でも楽しみたいと考え、娯楽に使ってしまうのだ。

それは悪いことではない。でも、あなたは支出に関する思考や感情を根本的に転換する必要がある。

では、あなたの脳をリプログラミングする方法を紹介しよう。


まず、定期的な投資や複利が持つ力を理解し、純資産の増加に喜びを感じられるよう、富の構築というマインドセットを身につけるといい。

そして、心を入れ替えるために以下のことを実行しよう。

*希望のライフスタイルを実現するために、必要なコストを算出する。

*それを10倍にする。

*その数字をあなたが保有する純資産の目標額にする(住宅費は含まない)。

*その達成に向けて毎月貯金する額を決め、すぐに取り掛かる。


また、以下のことを実行して感情を切り替えよう。

*純資産を毎月計算して再検討する。

*純資産が増えていたら自分を褒める。

*常に目標額を意識する。

*財政的に独立したときの気分を想像してみる。


要するに、あなたは浪費することから、富を構築することへと感情パターンを切り替えるのだ。

金を浪費する人は、ものを買うこと、特に権威の象徴になるものを得ることで裕福になったと実感する。ベンツに乗り、ゼニアの高級スーツやロレックスを身につけるといったことだ。だから収入が増えてもさらに高価なものを、もっとたくさん買うようになる。それが財政的に豊かになっていることを自分自身や他人に証明する唯一の方法だからだ。

富を構築している人は、この罠に陥らない。純資産を増やすことが財政的に豊かになることだと理解しているからだ。そして、年数が経てば価値が下がってしまう資産にお金を使うことを嫌う。そのような買い物は自分を貧しくし、買った時点でも、長い目で見ても、損になると分かっているのだ。富を構築する人は金持ちになることに喜びを見いだし、手元にあるお金のほとんどを価値の上がる資産に投入している。

ここまで説明したが、自分(や家族や恋人)のための「娯楽」に一切お金を使うなとは言わない。しかし、節約を習慣にするべきだと思っている。財政的な成果を出したときだけ価値があり、あまり高すぎないものを買って自分へのご褒美にしよう。

例えば、コンサルティング料金としてあなたに100万円が入ったとする。税金など必要経費を差し引いて、残ったお金で新しいダイニングセットを買いたいという誘惑は我慢しよう。代わりに、その80%は投資に回し、残りは自分のために使う。そして、そのご褒美には、長く楽しめるものを選ぼう。競馬に使い果たしたり、大して欲しくないものに使ってはいけない。

個人的には、何かのコレクターになり、新しいコレクションを買うことを勧める。富を構築する人にはコレクターが多い。さまざまな段階で(知的、感情的な)達成感が得られ、一生かけて楽しめ、コレクションは時が経つほど価値が上がるものが多いからだ。

だからあなたも「物欲」を捨てる必要はない。しかし、物にかけるお金は少なくし、純資産を増やすことにお金をかける必要がある。

まだそうしていないなら、今日少し時間を取って正直に客観的に純資産を計算しよう。そして、毎月再計算して純資産が増えているか確認するのだ。そして、財政状況が改善したときには、何かささやかなご褒美を買うといい。

マーク・M・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

関連記事