憂鬱な気分よサヨナラ ~個人の生産性を上げるテク~
しばらくのあいだ、私はプレッシャーや不安を感じていたが、先週はそれが悪化した。オフィスに入った瞬間から、次から次へと起こる問題に八方塞がりになってしまったのだ。
午後4時になる前には叫んでしまいそうになった。
特にイライラするマーケティング会議では、頭がおかしくなりそうだった。そうでなければ会議を中座し、家に帰ったりはしなかっただろう。
その夜賑やかな家族との夕食を済ませ、本来はロマンチックな目的で裏庭に設置したホットタブに浸かった。葉巻に火をつけて空を眺め、いつものように自問した(どうして私なんだ?プレッシャーに負けることは決してないのに。私はやればできる男ではなかったか?)。
私はうとうとしていて、気がつくと吸いかけの葉巻が湯に浮かんでいた。それを手に取りなんとなくラベルを読むと、ブランド名の下にはスペイン語で「buenas cosas premiero」(楽しいことから始める)と書いてあった。
それで気がついたのだ。私が感じていたこの高まるプレッシャーは、朝の習慣を変えたときから起きていたのだ。それまでは朝一番にエッセーの執筆をしていたのに、今はその時間をEメールの返信作業に充てるようになっていた…
毎朝椅子に座り、パソコンを開いてEメールを見ると、その度にトラブルに巻き込まれてしまう。同じ問題でも、直接会って解決するよりもEメールを通すほうが非常に難しい。
悪い思考…
私は執筆に喜びを感じているので、その作業をする前に面倒な問題を片付けてしまいたかった。一見、どちらの仕事から始めてもいいような気がするだろう。しかし、それは大きな間違いだった。
私は一日で一番生産性が高いであろう朝の時間を、問題解決のために使っていたのだ。これは大失敗だった。気分が悪くなり、エネルギーを奪われてしまう諸問題に、朝から取り組むのは非効率だ。
なぜなら、多くの問題というのは少し時間をおけば、何もしなくても解決してしまうからだ(試してほしい。あなたも驚くはずだ)。個人的な問題や社内の人間関係などに関しては、特に当てはまる。あなたもこのような複雑な問題には最初から関わらないほうがいい。後に回せるものは後に回そう。
また、「このような場合、あなたならどうやって解決しますか」的な質問は、質問者のほうがうまく解決してしまう(少なくとも部分的には)ときが多い。記事の最後に書かれている「リバース・デレゲーション(部下が自分の仕事を上司にやってもらおうとすること)と問題解決症候群」を読んでほしい。
一度に4つの間違いをおかす
最初にすべてのEメールを片付けようとして、私がしてしまった4つの間違いは何であっただろう。それは、
1.必要以上に仕事をしてしまった。
2.関わるべきではない問題に関わってしまった。
3.やる気の出ない状況に身を置いてしまった。イライラしがちで、不安を感じ、疲れていた。
4.もっとも最悪なことは、優先順位が低いのにストレス度は高い問題に、エネルギーが一番ある時間を費やしてしまった。
そして、今は以前の習慣に戻した。まずは朝一番に一日の予定を立て、それからエッセーを書く。この大切な2つの作業を終えるまでは、パソコンの電源は入れないことにしたのだ。これだけで、世界のすべてのものが違って見える。
エッセーを書き終えるころには、良いことを2つしたことになる。生産性の高い日にする準備を整えることと、大切な執筆をすることだ。この重要な2つのタスクをこなすことで気分も良くなる。良い気分でいるから、パソコンを立ち上げてEメールを確認する元気も出てくるのだ。
新しい決意
私はこの習慣をずっと続けるつもりだ。朝はセブンイレブンかダンキンドーナツ(ここ以上に美味しいコーヒーはない)で買ったおいしいブレンドコーヒーから一日をスタートするのだ。
朝に執筆するエッセーをとおして、読者と会話をすると元気になる。読者に焦点を当て、彼らがもっと成功するように手助けできるのが嬉しいのだ。書き終えた後も私はエネルギーに満ちている。この日課をこなすことで、エネルギーが増すと言っても過言ではない。ものごとに対する考え方も良くなり、より希望を持てる。そしていまいましいEメールを見る準備が整うのだ。
あなたがすべきこと
あなたも気分が良くなることから一日を始めよう。そして、一日のスケジュールを決めたら、重要だが特に急ぎではない課題をひとつ足すのだ。その課題とは、あなたの人生の目標にプラスになるものがいい。楽しいことでも、これまで避けてきたことでもいい。重要なのは、その課題をこなしたときにポジティブな気分になれることだ。
その課題を決めたら、あなたのToDoリストに入れよう。一日のスケジュールを決め、始業前に済ませておくためにも、邪魔が入らないように注意することだ。携帯電話を切ってオフィスのドアを閉めよう。
リバース・デレゲーションと問題解決症候群
あなたがオフィスで早い時間から仕事をしていると、周りからすぐに頼りにされたり、質問されたり、ものごとを説明し問題を解決してくれる人と思われたりする。これは良い面もあるが、悪い面もある。良い面は、あなたに力を与えてくれること。悪い面は、気をつけないとあなたの負担になりうることだ。
「リバース・デレゲーション」と私が呼ぶのは、良くあることのひとつだ。部下があなたのところへ来て、問題があるので助けて欲しいと頼む。その部下は巧みにもあなたがその作業をするように誘導してしまうのだ。これは良くないことだ。こんな手に引っかかるのなら、自分が騙されやすいということを知るべきだ。
よく知られるもうひとつの罠は、「問題解決症候群」である。あなたが、自分の周りで起こる、ありとあらゆる問題を誇らしげに解決することを習慣にしてまっていることだ。あなたはとても良い人で、賢く、自分ですべてできると信じている。しかし、これは部下に問題を押し付けられるよりも、もっと悪い。なぜなら、他人の問題をあなたが解決してしまったら、その人が自分で解決しようという気持ちがなくなってしまう。
解決策はあるか?簡単なことだ。今度、部下があなたに何かをお願いしてきたら、合理的な解決策を3つ考えてから戻ってくるように伝えれば良い。
そうすることによって、あなたは、
1. 仕事を中断される時間を短くし、すぐに仕事に戻れる。
2. このプロセスはあなたや部下が1人で解決しようとするよりも、
良い解決策をもたらす。
3. 部下が自分で考えるよう仕向けることができる。
これはすばらしい長期的投資になる。
マーク・フォード
Presented by インベストメントカレッジ