富とお金 2019/03/08

富を構築するレッスン:ローリスク・ハイリターンの投資を選ぶ




毎朝早起きして時間を有効に利用すれば、平均以上の収入を得られるだろう。
副収入のほとんどを資産運用に回し、自分の純資産を計算してしっかり把握していれば、あなたの資産はすぐに増えていくはずだ。

どれくらいの時間を要するかは、以下の3つの条件次第である。
1.投資額
2.投資期間
3.リターン(投資収益率)

「より多く稼ぎたいのなら、より大きなリスクを取ってリターンを得る」というのが、投資の定説である。そこで、今日はかなりの低リスクで平均以上のリターンを得る方法について話していこうと思う

月々10万円を貯金に回す「20年間の蓄財プラン」を始めるとしよう。あなたが年間に120万円貯めることは難しくないはずだが、どう実行するかが重要だ。

別の仮説を立ててみよう。熱心に働くことで、次の年は150万円、さらに次の年は180万円と、貯蓄額を前年より30万円ずつ増やしたとする。富の構築に力を注いでいる人ならば、それは可能な範囲の金額であるはずだ。

例えば、あなたは現在45歳。この先、定年まで20年間あるとしよう。上記で示したように、前年度より30万円多い額を20年間貯め続ければ、貯蓄の合計は約8000万円になる。悪くない数字だ。堅実に貯蓄することが、いかに重要かが分かるだろう。

ここで、貯蓄に回す金額を増やした場合を紹介しよう。初年度120万円の貯金から始め、前年分に足していく額を30万円ではなく、60万円ずつとする。ひと月当たり5万円増である。そうなると、あなたの20年後の累積貯蓄額は約1億4000万円になるのだ。

もっとうまくやりくりできるという人もいる。経済的に価値のあるスキルを駆使して、年間の貯蓄額を120万円ずつ増やすことが可能だとしよう(1年目は120万円、2年目は240万円、3年目は......)。これによって得られる合計貯金額は2億5200万円にもなる。

2億5000万円といえば大金であり、満場一致であなたは資産家の仲間入りだ。嫌味な金持ちではなく、経済的に自立している裕福な資産家になるのである。

このように正しい資産運用法に従えば、確実な結果を出すことができるのだ。そして、これまで引用した数字に、複利効果は含まれていない。すべての副収入をタンス貯金した場合に得られる金額のみである。

もしこれをすべて銀行に預け、時間をかけながら平均3%の利息を得ていれば、貯金額は上記の倍額になるだろう。これよりもっといい5%のリターンを出せる人なら貯金額は4倍になり、7%であれば5倍、さらに10%であれば6倍、つまり5~15億円が得られることになる。

「投資収益率(ROI)を2ケタ台にして、それを維持することができれば、ただの金持ちではなく大金持ちになれる」ことがお分かりになるだろう。長期にわたって10%の利益率を確保することは容易ではない。しかし、あなた自身がよく知っているビジネスに投資すれば実現可能だと私は確信している。

そこでまず、あなたの資産を4つのカテゴリーに分けてみよう。

1.マイホーム
2.担保付貸付
3.パッシブ運用(ベンチマークと同程度の運用成果を目指す運用)
4.アクティブ運用(ベンチマークを上回る投資成果を目指す運用)

「マイホーム」の意味はお分かりだろう。

「担保付貸付」とは、Tボンド(アメリカ財務省が発行する償還期間が10年超の長期債権)、地方債(地方自治体が発行する公債)や、無担保および担保付きの個人間融資などである。

「パッシブ運用」とは、多くの人が考える投資方法だ。例えば、個別銘柄、投資信託、オプション(為替や株式などの商品を、一定期日に特定の価格で買う、または売る権利のこと)やマネージドフューチャーズ(先物市場対象の投資信託)などがある。

最後のカテゴリーの「アクティブ運用」は、あなたが積極的に関わり管理するビジネスに投資することである。

私は、分散投資(投資のバランスを保ち、1つに偏らないようにする)のメリットを強く信じている。上記のカテゴリーにかなりの金額を投資しているが、各カテゴリーへの投資額は資金の10〜40%以内に抑えるべきだ。プランニングをする際の参考までに言っておくと、それぞれが同一の価値になるようにするといい。

これらのカテゴリーに投資する際はリスクを減らし、予想される利益を増やす必要がある。そのためには、あなた自身がよく知っているものに投資をすること。そして、投資しているものについて学び続けることだ。これはすべてに共通している。

それでは、このルールがどのように「マイホーム」に当てはまるのかを見てみよう。

希望エリアの不動産市場をよく理解するまで、家を購入してはいけない。その住宅の資産価値が上がるという確証を得るためだ。そのためには時間をかけて情報を探し回り、住民と話をし、状況を見守るのだ。治安の良い地域や将来値上がりしそうな土地、過大評価されている不動産価格などを把握する。そして、不動産のプロが勧めることを実行して、将来有望で安全な場所に手頃価格の家を購入するのだ

次の「担保付貸付」も重要なカテゴリーなのだが、富構築のポートフォリオを組む際には見落とされがちだ。担保付貸付が素晴らしい理由は、実質的なリスクなしで普通預金口座よりも高いリターンをもたらしてくれることだ。そこで、私のお勧めは地方債である。リスクは低く利子は原則として非課税になる。

続いて、株式市場でもうけたい場合は、ダウ平均に連動するバランス型投資信託の選択をお勧めする。優良株を選定したり、投資のタイミングをうかがう(経済状況や他の要因に応じて売り買いする)のは時間の無駄なのでしないこと。まずは投資してみることだ。

あなたが購入する自宅の価値は、少なくとも上昇していくと推定できる。きちんと下調べをして不動産市場を理解できていれば、その不動産価値を2倍にすることも可能だ。そして、非課税の地方債や投資信託からの収益など、あなたが所有する資産の4分の3は価値が上がっていく可能性があるのだ。

先で例に挙げた毎年の貯蓄パターンに、7.5%のリターンを含めて計算してみよう。するとあなたの合計貯蓄額は20年間で次のようになる。

・初年度120万円の貯金額を、毎年30万円ずつ増やす。さらに、貯蓄の75%を投資に回し、そこで7.5%の収益率を出している場合:約1億5000万円

・初年度120万円の貯金額を、毎年60万円ずつ増やす。さらに、上と同じように7.5%の収益率を出している場合:約2億5000万円

・上と同じように7.5%の収益率を出しつつ、初年度120万円で始めた貯金額を毎年120万円ずつ増やす場合:8億~10億円

20年間お金を手元に置いておくよりも、その75%を運用すればあなたの純資産は増えていく。なおかつリスクも低い(タンス貯金は盗まれるリスクがあることをお忘れなく)。

マーク・M・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

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