収入、資産、純資産:裕福になるためには何が必要か?
「ストラテジック・オポチュニティーズ」のニュースレターのなかで、ジェームス・ディール・デビッドソンは金持ちになる方法を次のように述べていた。
「『The Millionaire Next Door』(邦題『となりの億万長者−成功を生む7つの法則』)やほかのベストセラー本にあるアドバイスとは逆で、裕福になるには節約ではなく、所有することがカギだ」
ジェームスは重要な指摘をしているが、しかしベストセラー本の解釈は間違っている。トマス・J・スタンリーの『The Millionaire Next Door』は億万長者の研究をした本であって、何十億円を稼ぐ方法ではないからだ。
ケチが金持ちになる方法
中流階級の人たちが億単位の純資産を築くためには、一生懸命働き、質素に暮らし、貯金することが3大要素になるだろう。そして、あなたの目標が快適な老後生活を送ることなら、この方法が最適で確実である。
しかし、あなたは節約生活を続け、貯金のために遊びを我慢する人生をずっと続けたいだろうか?もちろん、節約は大切だが、楽しい人生を送り、老後も安心して暮らすためにもっとできることがあるはずだ。
では、どうすればいいのか?
まず、収入を増やす必要がある。収入の水準を上げ、あなたと家族がより良い生活を送れるようにする。そして、アメリカには4段階の生活水準があることを知っておいてほしい。
4段階の生活水準
世帯年収が500万円以下なら貧困層に入る。生活は行き詰まるだろう。年収が500〜1,500万円あれば生活費の支払いも滞らず、ささやかな贅沢もできるが、油断はできない。お気に入りのレストランはマクドナルドで、貯金を始めようといつも思っていても、銀行口座は「ゼロ」のままだ。
世帯収入が1,500万円以上なら中流階級になる。様々な支払いを気にすることもなく、子供の学費や老後のために貯金もできる。レストランや映画、旅行にも好きなときに行けるだろう。
面白いことに収入が2,000万円を越えると、それが3,000万円、4,000万円になっても生活が大きく変わることはない。収入が1億円を超えない限り、あまり大差ないのだ。もちろん多少の違いはある。年収が7,500万円なら年収1,500万円の人よりいい家に住めるが、両方ともいい家に変わりはない。車や家具でも同じことが言えるだろう。
そして多く稼ぐほど、無駄遣いをしてしまうことも覚えておこう。年収が1,500万円なら1,000万円以上使ってしまうかもしれない。年収が7,500万円なら、3,500万円は支出するだろう。しかし、年に1億円以上稼げるようになれば、大きな変化が生まれる。税引後の収入すべてというわけではないが、支出をちゃんとコントロールしていれば大部分を貯金に回すことができる。たとえば、2億円稼いでいるなら5,000万円は貯金できるのだ。これなら、かなり早くお金が貯まるだろう。
年収が億を超えてくると、貯金するだけで金持ちになれる。しかし、あなたが1億円以上稼いでいないのなら、別の方法を検討しなければならない。
ほかの方法で大金を稼ぐ
税引後の収入が2,500万円として、仕事を辞めても暮らしていける4億円以上の流動資産を貯めるにはどうしたらいいのか?それには何かを所有するしかない。『フォーブス』誌ではこう表現している。大金持ちは「一般的に、経済を牽引する産業ビジネスに大口出資をしている。巨大な富は収入ではなく、所有することから得られるのだ」
この教えを知人のPHが忠実にまもったところ、彼の年収は250万円から2,000万円以上になっていた。彼は喜び、さらに稼ぎたいと思っていたので、私は4段階の生活水準の話をして起業を勧めた。彼は言われた通りにビジネスを始め、それは1億円以上の価値になっている。
同僚のLDとアルゼンチンに出張した昨年のある晩、夕食後に葉巻を吸いながら富の話をした。「お金がどこに消えていくのか分からないよ」と彼は笑いながら話した。「年に1億円を稼いでも消えてしまうんだ。友人たちは私が金持ちだと思っているけどそれは違う。ただたくさんのお金を稼いでいるだけだ」
彼のビジネスは好調だった。10年前にごくわずかな資本でビジネスを始め、朝から晩まで働き、拡大してきた。「ビジネスを売却すれば金持ちになれるかもしれないよ」と私は彼に伝えた。
「いつかできたらね」と彼は笑って答えた。
ちょうど先月、LDから電話があった。彼はとても興奮しながら、会社の権利を10億円で売却したと話したのだ。「ついに金持ちになったよ」と彼は言った。
では、これから富を構築する5つのステップを紹介しよう。
1. 年収を最低でも1,500万円に引き上げ、楽しく生活しながら、老後に向けて少しずつ貯金して1億円貯める
2. 豊かな生活を送る
3. リタイアまでに少なくとも3億円の価値になるビジネスに出資する
4. 徐々に不動産のポートフォリオを組み、1億円の価値にする
5. それ以外の資産は安全な投資にまわす
あなたにも間違いなく実現できるだろう。
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ