今すぐ株の利益を増やす8つの方法
以前、友人と株でいくら損をしたことがあるかという話題になった。彼はリタイア資金をブローカーが勧めるさまざまな投資ファンドに投資していたので損失が大きく、株価が下がる前に持っていた資産の約半分を失ったそうだ。私は臆病者の投資アプローチ(株への投資は投資資産全体の5%以下にする)のおかげで損失は少なかったが、新車のベンツが買えるくらいは失った。
ワインと葉巻を片手に議論し、自分の方法が賢明で正しかったのだと思いながら家路についた。そして、家に帰ってから口座の残高をチェックしてみたのだが、そこであることを発見して困惑した。残高が思ったより少なかったのだ。その翌日、AKを呼んで私が前から気になっていた疑念を問いただしてみた。すると案の定、経費率が思っていたより1.5%高かったことが分かった。
今回の記事では、スティーブ・シュガラッド博士が投資サービスに支払う手数料に気を付けるべき理由を説明してくれる。
あなたが毎年20〜30%の利益を出しているなら、経費が10%かかっても妥当だろう。しかし、株の投資利益率は本来7%くらいだし、今後その利益率が下落する可能性もある。だから経費にもっとシビアになるべきだ。
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世界で最も影響力のある2人の投資家、ウォーレン・バフェットとビル・グロスはかつて、株式投資の平均的なリターンは6〜7%になると予想した。このリターンなら10年で資産を2倍にできるが、手数料や経費に2%以上かかると、20年もかかってしまう!
見方を変えると、銀行の利子は年2%未満で、株の配当も年2%未満だ。つまり2%以上の手数料を払えばあなたは損をしていることになる。そしてこの2%こそが問題なのだ。今回はその2%を取り戻すための8つの方法を教えよう。
1.手数料を最小限にする
Ameritrade.com(アメリトレード)の取引手数料は1回800円以下だ。個人で取引する場合、大手の証券会社を通すと1回5000円の手数料がかかることもある。月10回、年120回オーダーすると想定すると、年間手数料は大手なら60万円、Ameritradeなら10万円以下となる。はたして50万円も余分に経費を払う必要があるだろうか?頻繁に取引するトレーダーなら料金と品質のバランスが取れたA社が向いているだろう。私の場合、各種割引サービスが受けられる大手証券会社を使っている。フルサービスを受けたいならMerrill(メリルリンチ)やMorgan Stanley(モルガン・スタンレー)がお勧めだ。
2.スプレッドが適切か意識する
あなたが5年落ちで、125万円の価値の車を持っているとしよう。その車をディーラーに持って行き、いくらで買い取ってくれるか査定してもらう。ディーラーは100万円だと言う。あなたは「それは不公平だ。あなたは同じ車を150万円で販売しているのに!」と言うだろう。しかしその売値と買値の差がスプレッドなのだ。あなたがその車を売るなら100万円より125万円で売りたいし、車を買う側なら150万円より125万円で買いたい。要するに、スプレッドを最小限にしたいと考えるだろう。
マイクロソフトやインテルなど誰もが知る企業の大型株ならスプレッドは気にしなくていい。売買が盛んなので成行注文を出しておけば現時点での最安値ですぐに株を取得でき、スプレッドは最小で済む。
しかし、小型株やオプション取引はスプレッドが大きいので注意が必要になる。そして、小型株やオプションで成行注文はさらに危険だ。私自身、投資を始めたばかりの頃に身をもって経験したのだが、オプション取引で株価が400円の銘柄を700円で買う権利を買った。その株価は50%値上がりし600円にはなったが、結局損をしてしまった。これは教訓だ。特に新規売買で、商いが薄い銘柄を成行注文で購入してはならない。
3.投資ファンドの「隠されたコスト」を知る
ビル・グロスが世界一のファンドマネージャーと言われたのには理由がある。彼は30年間、2桁のリターンを稼いで投資家に還元し、彼の主要投資ファンドであるPimco Total Return Fund(ピムコ・トータル・リターン・ファンド)の総資産は5兆円を超えていた。債券の利回りが4.5%で、この投資ファンドのアップフロントフィーが4.5%でも、多くの人が投資するほど大人気だったのだ!アップフロントフィーが高いので1年目の利益はトントンになったかもしれない。さらに悪いことに、この投資ファンドの年間手数料は毎年約1%値上がりしていた。
ビルは一方でFremont Bond Fund(フリーモント・ボンド・ファンド)というあまり知られていない投資フォンドも運用していた。Pimco Fundと内容は同じで、違いはアップフロントフィーがなく、年間手数料が0.5%であることくらいだった。驚くべきことに、この投資ファンドの総資産は1000億円に満たなかった。
大きな差が生まれたのはなぜか?申し訳ないが、それは投資家が無知なせいだ。ブローカーやファイナンシャルプランナーはアップフロントフィーがほぼ丸々手に入るPimco Fundの方を売りたがる。Fremont Fundを売っても彼らに手数料が入らないのだ。
4.取引回数を減らす
プロであるにもかかわらず、9割のファンドマネージャーの運用実績はマーケットのリターンより低い。マーケットの平均リターンが12%だとすると、ファンドマネージャーの運用実績は10%になる。なぜかというと、ファンドマネージャーの手数料や経費(委託費用やスプレッド、オフォスの賃料など)が差し引かれるからだ。この経費があなたの資産形成に影響を及ぼすことは分かるだろう。そして取引が多いほどその影響は大きくなる。取引の回数をできる限り減らすことで、長期的な資産形成に大きな差が出る。
5.譲渡所得課税に注意する
知っていると思うが、株を1年以上保有してから売却すると1年未満のものより税率がかなり低くなる。1年近く保有している株がある場合、その株を今すぐ売る明確な理由がないなら、現金が必要でも売るのは控えよう。そうすることで何十万円もの節約ができる。
6.年金プログラムの税控除を最大限活用する(とても大事な項目だ!)
近年最も効果的な節約方法は、確定拠出型のような課税上の特典が与えられている個人年金制度を最大限活用することだ。例えば、年収1000万円のうち確定拠出年金の限度額である110万円まで積立すれば、課税対象額は890万円になる。そうすれば実質的にかなり節税できる。
7.マージン取引は控えめに利用するか、まったく利用しない
あなたはおそらくマージン取引を使っていないと思うので問題ないが、理論を説明しておこう。マージンは株を買うために借りる金のことだ。株のリターンが6〜7%だとすると、金を借りるのにも6%かそれ以上はかかる。株で6%のリターンを得るために6%の手数料で金を借りたら意味がない。ただそれだけのことだ。
8.「意外と高い」借り入れの金利を抑える
多くの人がクレジットカードで何百万円も借金をしたり、自動車ローンを払いながら、なぜ株に投資するのか私には理解できない。話はとても単純で、金を借りる金利の方が株で得られるリターンよりも高いからだ。では、どうすればいいのか?それは、株を売って(たった6〜7%のリターンしか見込めない)、その金をクレジットの借金や中古車のローンの返済に当てることだ。
[シュガラッド博士はニュースレター「トゥルー・ウェルス」誌の編集者]
マーク・M・フォード
Presented by インベストメントカレッジ