富とお金 2019/04/03

不動産投資レッスン:未完成物件の購入と転売




これは不動産ビジネスでも簡単に稼げるいい方法である。いつでも使えるわけではないが、もし使えるチャンスが訪れたときは金脈となる。アイディアとしては、将来有望な開発地域で建設完了前の家やコンドミニアムを購入する。

例を挙げてみよう。過去に私の友人DLは、マイアミビーチで施工を開始したばかりの高層コンドミニアムを2戸購入した。1戸は自己所有用に3750万円で、もう1戸は投資用に少し小さめのものを2850万円で購入した。建設が完了した約14ヶ月後の時点で、大きい方のコンドミニアムの評価額は20%以上も上がっていた。同じタイプのものが4500万円で売り出されていたのである。そして、小さい方の評価額はもっと上がっていた。その1年後価格はさらに上昇し、彼は投資用のコンドミニアムを3750万円で売却した。

また、別の友人BM(彼は高級車や高級時計の転売で稼ぐ方法も熟知している)は、私の地元で建設中のコンドミニアムを2戸、それぞれ2650万円で購入した。その物件は竣工前にもかかわらず、全戸完売していた。最後の6戸は、1戸当たり3000万円以上に値上がっていたので、BMは18ヶ月足らずで1000万円も稼いだことになる。

では、私が実際にこのビジネスをどのように始めたかをご紹介しよう。


私はAKと契約を交わした。基本的に、彼女は書類作成やファイリング、お使いなどの日常業務をおこなった。私は資金を出し、不動産に関するネットワークを駆使して最善の買収決定を下し、金銭的な責任を負うという役割を担った。そして、私たちは毎年ある程度の額に達するまで、不動産をいくつか購入することにした。ただし、購入するのは、良い取引のときに限られた。ここでは説明を分かりやすくするために、1年間の購入資金を8000万円としよう。この投資のために、私が用意する必要があった諸経費は1000万円〜2000万円だ。

購入から約1年後の「売り時」がくれば、8000万円だった物件を1億円前後で売却することも可能だった。

売却のタイミングをはかるときは、購入時に支払った頭金、契約手数料、ローン手数料、マーケティング費用(仲介業者を使う場合は手数料も含む)なども考慮しなければならない。私たちが目標とするのは、全経費を差し引いても1000万円の純利益を得ることだった。それに成功すれば、利益を次年度の投資に回すことができる。そして、そのままうまくいけば、3年目には初期投資分を回収し、もう自己資金割れの心配をすることもなく、「思う存分不動産投資を楽しむ」ことができるのだ。

そのようにビジネスを成功させるには、次の2つが必須条件となる。


1. 投資する地域の不動産マーケットが順調であること

2. 良好な不動産が新しく開発され続けること

自分の地元で開発中の不動産に的を絞ってビジネスをしていると、不動産価値が上がるのか下がるのかということが大まかに分かるようになる。個々の開発が成功するかどうかを事前に知ることはできないが、私の中でいくつかの判断基準はできていた。

・デベロッパーは確立された実績と成功事例を持っている。

・不動産の立地条件が良く、価格が上昇している地域である。

・開発に関して重大な欠陥(十分な駐車スペースがなかったり、線路に近いなど)があってはならない。

・開発規模はその地域の需要に対して適切でなければならない(戸数が多すぎても少なすぎてもいけない)。

ある年は2戸の物件を購入して年間の購入目標額に達した。1つは、とても立地条件の良い2950万円のタウンハウスだった(ここでも価格は参考値)。私はこの物件を建設が半ば終わったところで購入したので、すでに価格は上がっていたのだが、これからまだ300万円か400万円は上がると思ったのだ。2つめは、建設中の住宅8戸のうちの1つで6戸は各1億円、2戸は(他の物件より小さく水辺に面していない)各5000万円で売りに出されていた。そこで私は、感じのいい地区にある安い方の物件を購入することにした。マーケットの状況に関係なく、高い方の物件が完成すれば、おのずとその地区の価値は上がると考えた。

タウンハウスの方は評価額が100万円上がった。そして、5000万円の物件は5500万円で買いたいというデベロッパーからの申し出を一度断わり、より高値で売却することができた。私たちはこれを副業として、年間1000万円の目標利益を達成できたのである。購入した物件の半分がこのくらいうまくいけば、結果としては上々だろう。

私の話からも、どのように未完成の物件を購入し転売するかのイメージがつかめたのではないだろうか。そして、うまくやればもっといいビジネスになるのだ。

しかし、不動産価値が下がってしまうと、このビジネスは成功しない。また、あなたが選んだデベロッパーが、ふたを開けてみたらポンコツだったということでもうまくいかない。だからこそ、あくまでも地元のマーケットに的を絞ることが大切だ。そうすれば、そのデベロッパーがしっかり仕事をしているかきちんと把握できる。

あなたの地元で高く評価されている不動産を判断できるようになりたければ、周辺の物件をよく見て回り、財政的に購入可能な物件を探そう。

私がこのビジネスを始めて間もない頃は、投資額を厳密に制限していた。あなたもそうするべきだ。とはいえ、追加のキャッシュフローで200万円〜500万円、または1000万円も稼げる転売ビジネスが副業だったら素晴らしいことだろう。

不動産ビジネスで特筆すべき点は、価値が下がるよりも上がる方が多いことだ。それに、良質な地域の、良好な不動産物件は、他の物件と比べて価値の上がり方も顕著だ。

いつも言っていることではあるが、初心者にとって最も重要なルールは、自分がよく知っている分野に投資することだ。

私は今日、このビジネスで得られる利益について簡単に分かりやすく説明した。もしあなたがその利益を最大化し、自己資金の支出を最小限に抑えたいのであれば、不動産購入価格の90%を融資で賄うべきだろう。例えば1000万円の不動産を150万円程度の少額な頭金(契約にかかるコストも含む)で購入するということだ。もっと少ない頭金でビジネスをしている知人もいる。

マーケットをより正確に判断することができれば、それだけリスクも軽減されるし、あなたが購入に必要とする資金のほとんどを借りることで、より高いレバレッジ効果が得られるのだ。

繰り返しになるが、ここでは、この種のビジネスをどう進めるかを説明したわけではなく、どういう仕組みになっているのか、また考慮すべき事柄と経済的な利点について一般的な概略を説明した。

私がこの形態の不動産投資で気に入っている点は、日常業務が最低限で済むことだ。いったん物件を選んでしまえば、仕事の大変な部分は終わったも同然だ。その後は、計画どおりに進んでいるかどうか、時々建設状況を確認すればいいだけである。マーケットに関するあなたの読みが正しければ、あなたは購入した物件をすぐに転売し、大きな利益を得るだろう。なぜなら、いい物件なら建設完了とともにすぐに買い手がつくからだ。

マーク・M・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

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