富とお金 2019/04/10

「起業する」ことが金持ちになる唯一の方法か?




一般的に信じられている神話とは異なり、ほとんどの個人事業主は金持ちになっておらず、彼らの平均収入は会社員と実質的に変わらない。ナショナル・フェデレーション・オブ・インデペンデント・ビジネスのスモールビジネス・ポリシーガイドによると、個人事業主も会社員も平均収入は約600万円だ。

個人事業主、会社員共に一般的な年収額は同じだが、大金を稼いでいる人たち、例えば年収1000万円以上を稼いでいるのは個人事業主が多い、というのも重要なポイントだ。

個人事業主の収入は給料制の会社員より上下しやすい。景気が良ければ収入がすぐに増加するが、不況になれば大きな財政的打撃を受ける

リスクはビジネスのスタート地点によってさまざまだ。以前の賃金が底辺だったのなら、起業することで昔の同僚たちを上回る収入を得られるようになるだろう。しかし、高給取りだったのなら、個人事業主としての収入は9時から5時まで働いていた会社員の頃より減ってしまう可能性が高まる。

(注意:この統計は起業家の方が会社員より高収入だという私の見解とは矛盾しない)

簡潔に説明すると、仕事を辞めて起業しても金持ちになれる保証はない。特に収入に関して言えば、起業家が会社員より上だということはないのだ。

今までの仕事を続けるか、独立して起業するかは、財政的な理由ではなく自分の意思に従って決めよう。どちらでも金持ちになれるし、少なくとも財政的に自立することは可能なのだ。

大切なのは価値のある財政スキルを身につけることだ。平均収入より多く稼ぎ、余分に稼いだ分はしっかり貯蓄し賢く投資しよう。

「賢く投資する」方法はいろいろあるが、今日のところは「会社員と起業家、どちらが向いているか?」という基本的な問いを自分に投げかけてもらいたい。一人で働きたいか、他人と一緒に働きたいか、組織を好むか、自由が好きか、上司がいた方がいいか、一人がいいか、といったことだ。

両方のワークスタイルには利点と欠点があるので注意深く考えてほしい。これはとても重要な問いかけになる。

ビジネスを始める際の最適な資金調達方法は?


ビジネスを始めるときに資金を調達する場合、基本的に4つの方法がある。

1. 個人資産(マイホームも含む)
2. クレジットカードの与信限度額
3. 銀行
4. 政府の融資機関

自分の貯金があるなら簡単だ。記入すべき書類も満たすべき条件もない。しかし簡単だから問題でもある。何のメリットもなく、すべてが台無しになるようなプロジェクトに現金を費やしてしまうこともあるからだ。

クレジットカードもシンプルで魅力的だ。すでに決められた限度額があり、借りたら返済するだけでいい。問題はコストだ。キャッシュフローが想定どおりに回らないと、高い利子の支払いに追われ、あっという間に破産してしまう。

銀行からの融資は容易に得られない。しかし、ビジネスプランが精査され、ビジネスが行き詰まっても返済ができるように銀行が協力してくれる。あなたのビジネスが倒産して困るのは銀行だからだ。

政府からの融資が最善の調達方法になることもある。ビジネスプランを厳しく評価してもらえるし、利子率は低い。そして、返済が滞ってもそれ以上の責務は発生しない場合もある。

具体的な資金調達方法については割愛するが、ひとまずこの4つの調達方法の違いを知っておいてもらいたい。

マーク・M・フォード

                Presented by インベストメントカレッジ

関連記事