経済
2018/03/28
米中対決時代が来る
本来、米中対決時代は2001(平成13)年4月、米軍偵察機に中国軍戦闘機が衝突した海南島事件で幕開けとなるはずでした。これは明らかに中国の挑発によるものでした。しかし、当時のブッシュ・ジュニア政権は中国に強硬な対応策をとらないまま、同年9月の「9・11テロ」を契機として対テロ戦争に向かってしまったのです。
私はISやアルカイーダの背後には明らかに中国の支援があると見ています。2011(平成23)年5月2日、パキスタンの軍都アボダバードにいたビンラディンを米軍特殊部隊が殺害しました。これは中国の同盟国であるパキスタンがビンラディンを匿っていた証拠です。中国にとっては、アメリカが中東問題に介入して泥沼化しているかぎり、安泰でいられるわけです。この点については、拙著『米中新冷戦、どうする日本』(PHP研究所、2013年)で詳しく述べてあります。
2017年9月1日発行藤井厳喜・宮崎正弘著『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』第4章 世界の大変貌 中国、EU、ロシア、そして極東ーP138