習慣 2016/07/05

自分のケアをしていますか?


こんにちは。GrowthUに、ようこそいらっしゃいました。
私は今日、特別なストーリーをお話ししたいと思います。
タイトルは『トレンチコートを着た謎の男』
この題名の謎は数分後に分かるでしょう。

このストーリーは私たちが
コヴィー・リーダーシップ・センターを作ったばかりの頃の話です。
ちなみに当時の名前は
Stephen R. Covey and Associates でした。

ある日、スタッフたちが
「パーティーをしましょう」
と言ったんです。
お互いがお互いのことをよく知ることができるように。
1人がホームパーティーを企画して
私たちは2週間かけてその準備をしました。
もちろんスティーブンにも招待状を送りました。
みんな彼に会えることをすごく喜んでいました。
当時私たちは本当に頑張って働いていましたからね。
とにかくその日を楽しもうと考えていました。

ついにパーティーの日がやってきました。
私はスティーブンに会うのをとても楽しみにしていました。
というのも、それまで1対1でスティーブンと会う機会が少なかったからです。
私と妻は早めに到着して、食べ物をつまみながらテーブルで待っていました。
最初はホストと私たち夫婦以外は誰もいませんでした。
私はダイニングルームに行ったり、キッチンに行ったり・・・
何となく時間をつぶしていたんですね。

その後少しずつ人がやってきました。
みんなあいさつしたり、会話をしたり、ソファに座ったりしていました。
でも、みんなスティーブンの到着を待っていたので
なんとなく表面的な感じがしたんです。
私はさりげなくキッチンから外を眺めては
スティーブンの来訪を心待ちにしていました。
彼はとても面白い人で、ストーリーを生み出すことを
すごく楽しんでいました。
世界中に彼のことを分かってもらえるようなストーリーです。

さて、スティーブンがいつまでたっても来ないので
みんな待ちくたびれていました。
もう来ないんじゃないかとすら思っていました。
すると、トレンチコートを着て帽子を被り
マスクを着けた人が家に入ってきました。
そして全員に握手をしたんです。
お元気ですか、どうしていますかと。
この謎の男はいったい誰なんでしょうか。
これはおかしなことだと思ったんです。
ピエロか何かが来たんじゃないか。
おかしなことが起こっているのではないかと。

その人は最後に私のところに来て
私の髪をつかんで、ぐちゃぐちゃぐちゃっとしました。
私はジェルをたくさん使っていたので
髪がめちゃめちゃな状態になってしまいました。
このトレンチコートを着た男は大笑いして
その後もみんなに同じようなことをして
なんとドアから飛び出して行ってしまいました。

おそらく、10分から15分ぐらいのことです。
私はとても驚いたんです。
何だったんだ、今のって。
変なパーティーだな、あれ誰だったんだろう。
すごく変な人だったねと。
男だったのは間違いないな。
だって声が男だったし靴も男物だった。

それがまさかスティーブンだと私は夢にも思わなかったのです。

すると私の隣に座っていた人が
「あれが彼の本当の性格だよ」
と言ったんです。
「今のがスティーブン・コヴィーだったんだよ」
私はショックを受けました。
信じられなかったのです。
彼がそんなふうにパーティーにやってきて
いたずらをして、すぐに帰ってしまうなんて。
すごく変だなって思ったんです。
そのことについて私は何回も何回も考えました。

そして結論に至ったのです。
スティーブンがあんなことをした理由。
彼はその時の私を避けたかったのだと思います。


私は彼に話したいことがたくさんありました。
スティーブンと会ったらこれを話そう、
これを学びたい、肩を並べたい
そして一緒に写真を撮りたいと思っていたんです。
彼はそのようなことをパーティーにおいては好まないのですね。
ただみんなと一緒にいたいんです。
水を飲んだり、オレンジジュースを飲んだり
ただ普通の会話をみんなと楽しみたい
そういうことだったんです。

彼は数年の間に、あっという間に祭り上げられるような状況
つまり英雄のように見られるようになっていきました。
しかし彼はそのようなことは好まなかったんです。
そのようなことを示すストーリーはたくさんあります。
みんなが本にサインをしてもらおうと列を作った時とかね。

私は気づきました。
彼がその日パーティーに来て面白い社交の仕方をしたというのは、
彼は自分のニーズを分かっていたんじゃないかと。
人生においてきちんとバランスを取ること
そして自分に対して良い感情を持つこと
これを大切にしたのだと思うんです。
彼はすで多くの人と関わっていました。
だから社交的なニーズはすでに満たされていたのです。
同様に、彼の社会的なニーズというのは
彼の家族の中において満たされていたんじゃないかなとも思うんです。

また彼には身体的なニーズもありました。
きちんと時間を取って、エクササイズに行ったり、水泳をしたり
食事管理をしたりしていました。

ある日コロラドでスティーブンと落ち合いました。
そして彼をホテルに送り届ける時
「調子はどうですか」と尋ねたら、彼は
「すごくおなかがすいているんだ」と言ったんです。
彼は家でブランチしか食べていなかったこと
その時まで食べるものがなかったこと
今夜は美味しいものを食べたいことを話してくれました。

その夜、彼はそんなにたくさん食べたわけではありませんが
普段よりは多くの量を食べました。
ステーキを食べたんです。

彼は常に自分の健康には気を使っていました。
そして自分の肉体についてすごく気にしていました。
それが全てだと知っていたからです。
強い肉体がなければ人生で必要なものが手に入りづらくなってしまいます。

さて、スティーブン・コヴィーの知性におけるニーズはどうでしょうか。

彼は大量の本を読みました。
彼は研究し、いろいろな人と話し、
人や自身の力を高める努力をしてきました。
彼が私と会って最初に尋ねることは

「今週、自分の刃を研ぐための行動をしたか」

という質問です。

私はそう聞かれるのが分かっていたので、すぐに答えると

「わあ、素晴らしいね、じゃあそれをきちんと続けることだ」

と言ってくれるのです。
そうやって彼が私を助けてくれたので
私は自分の刃を研ぐことができたと思っています。

私はこのように自分の肉体、知性について強い関心がある人と
一緒に仕事ができてとても嬉しいです。

それにしても、あの社交性はなんだったんでしょう。
パーティーでの彼の行動にはすごく混乱したんですね。
自分のチームなのになぜすぐ帰ってしまったんだろうと。
そのことを彼に聞いたことはありません。
でもきっと、

「君のことを分かっているよ」
「ちょっと君と楽しみたいんだ」
「でも私は自分にとって重要なことをしなければいけないんだ」

そのようなことを言いたかったんじゃないでしょうか。
家族との時間を大切にしたかったんじゃないでしょうか。
今なら分かります。

あまり会社では話すことはありませんが
私たちの人生においてはスピリチュアルな面、
つまり精神的な面のニーズというのがあるんです。
この精神的なニーズというのは自分の価値を明確にし
それに沿って生きることだと思うんです。
つまり自分の未来の指針となるものなんです。

その領域で私たちは種をまき、そして進む『方向』を向き、

「あそこに行くんだ」
「自分はこうなるんだ」

と自分に言い聞かせるのです。
そして人生において大きな決断を重ねながら
より早く成長できるように行動する必要があるのです。


コヴィー博士は、自身の人生を最高のものにするよう
全力を尽くしました。
彼はその価値観を重要視していました。
そのことは本にも書いてあると思います。

彼は周囲の人々に対しても思いやりを持っていました。
彼が学んだ原則により、人々の人生により多くの幸せをもたらし
彼自身も幸せになることができると考えていたからなんです。
あなたも人生における4つの領域について考えてみてください。

肉体、知性、社会面、精神。

この4つの領域であなたは今どのような状態でしょうか。

私には毎日の決まったルーティンがあります。
それは自分の肉体のケアすることです。
ちなみにこの2~3年は少しだけ変更を加えました。
以前は精神的な側面を先にケアしていたのですが
今では肉体的なことを最初に考えることにしたのです。
だからヨガをしたり運動をしたりするんです。
そして昼間はトライクに乗ってきちんと心拍数を上げるんです。
それは私にとって非常に重要です。

それから読書をするのも好きです。
勉強もします。

社交の面においては家族と会話をし、さまざまな人にメッセージを送ります。
日中、私は弟と仕事をすることも楽しんでいます。
このように私は社交的な面のニーズを満たしているんです。

そして瞑想をすることによって精神的な面を満たしています。
週に1度教会に行き、精神を感じています。
そうすることで人生が次のレベルに高まり、成長できるのです。

さて、このトレンチコートの謎の男の話、楽しんでいただけたでしょうか。
これはとても面白い経験でした。
帽子を被り、マスクを着け、トレンチコートを着て
みんなのことをからかっていたのですから。
しかしほとんどの人はそれがスティーブンだということを
分かっていたのではないでしょうか。
私だけが気づいてなかったようです。

では、次のストーリーでお会いしましょう。

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