リーダーシップとは何か?
From:ロイス・クルーガー
今日はスティーブン・R・コヴィー博士について、もう少しお話をしたいと思います。私は何年にもわたって彼と一緒に仕事をするという機会をいただきました。
コヴィー博士はいろいろな意味で独特でした。彼が持った情熱が非常に独特だったんです。彼は情熱的な人でした。何か目標を設定すると必ずそれを遂行したんです。
コヴィー博士はリーダーシップを学んでおり、素晴らしいリーダーシップを共有する、と決めたんです。彼は知っていたんです。素晴らしいリーダーは、素晴らしい人、素晴らしい国をつくると。リーダーシップや原則について話すときは、彼はいつもそれを念頭に置いていました。
私は博士の何百ものプレゼンテーションを見る機会がありました。毎回、彼は情熱を持って、素晴らしい意図を持って、聴衆を向上させる意図をもってプレゼンテーションをしていました。
ただの自己発展、自己啓発、自己向上ではないんです。例えば体重を減らすとか、新しいスキルを学ぶということにとどまらなかったんです。
彼は人を助けたいと考え、自分自身とほかの人をリードすることで幸せを得ることを助けていました。彼は人々が平和と幸せの中で生きることを、本当に追求していたんです。そうしたい、と旗を掲げていたわけではなかったんですが、それこそが彼のしたいことでした。私がコヴィー博士のことについて気付いたことをもう少しお話ししたいと思います。
それは、リーダーシップの追求について。
彼とは、リーダーシップの追求について対話をしました。コヴィー博士がどのように教えていたか。また、どのように学んでいたか。コヴィー博士は、リーダーシップのスタイルをある方法で教えるのが好きだったんです。それは「原則中心のリーダーシップ」という考え方です。人をリードすることの中心にあるのは「原則」なんです。人によって異なる「価値観」ではないのです。
彼は原則を探そうとしていました。時空や文化を超えるものです。原則は使えるツールになると知っていました。彼はそこがほかの人と違ったんです。彼は真の原則を見出そうとしていたんです。どのような環境であっても使えるもの、そして人々がリスペクトするものを見出そうとしていました。
さて、コヴィー博士には情熱や知識やスキルがあり、またリーダーシップを教えていたので、それによって彼は素晴らしい組織をつくることができました。それは、博士が世界中のリーダーと会うことを可能にしたんです。コヴィー博士が本当にしたかったことは、影響力のある人に影響を与えることでした。
つまり彼は、リーダーの中のリーダーになりたかった。彼は、国家のリーダーや企業のリーダー、そのような人たちと話をして、その人たちがスキルや才能を伸ばす助けになりたかった。そういう機会を求めていたのです。
また、どのように人をリードするか。思いやりを持って、リスペクトを持って、誠実さを持って、正直さと信頼を持ってリードする方法を教えたかったんです。そういうこと全てが集まって、人生で幸せを達成する助けになると信じていました。
コヴィー博士は、偉大なリーダーは世界を変えることができる、と本当に信じていたんです。そして、そのような素晴らしいリーダーに影響を与えることができれば、そして正しい方法でリードすることを教えることができれば、彼も満足感を感じるし、世界もより良くなると信じていました。
彼の包括的な教えは、国家のリーダーに対して及んだだけに留まりませんでした。例えば家族におけるリーダーだったり、学校区のリーダーだったり、州のリーダーだったり、地域のリーダーだったり、会社のリーダー、チームのリーダーにも及びました。
彼はリーダーシップを広く教えていたんです。そして
「私たち1人1人が自分の人生のリーダーである。自分自身の人生をリードしなければいけない」
と言っていました。
彼は、自分自身をリードする原則、ほかの人をリードする原則、組織をリードする原則、そして巨大な企業や国をもリードする原則を探していたんです。彼は、リーダーシップは変化の鍵だと信じていました。人々が過去を後ろに置いて、未来に向かって進んでいく。そのための鍵がリーダーシップだと信じていたんです。
コヴィー博士自身も個人のリーダーシップを発揮していました。私は彼を何回も何回も見ていましたが、自分自身を肉体的にも強くしていました。常に読書をすることで知的にも強化し、たくさんの友人をつくって社会的にも強化し、もちろん精神的な面においても自分を向上させていました。
彼は本当に素晴らしいリーダーでした。これら全て、つまり肉体的、物理的、社会的、感情的、知的、精神的なものが集まってリーダーシップを強くするんです。
私自身の過去を振り返ってみて、私が尊敬するリーダーは誰だろうと考えてみると、例えば、マハトマ・ガンジーのことが頭に浮かびます。私は、自分の良きところを通して、ほかの人に良い影響を与えてる人を尊敬します。
コヴィー博士は物静かで敬虔という意味で、ガンジーと共通点を持っていると思います。コヴィー博士が周りにいると、彼のエネルギーを感じるんです。彼のエネルギーが体から出てくるんです。
そして、こう言うんです。
「ロイス、君は今日、刃を研いでいるか?」
私の髪に手を当てて、ぐちゃぐちゃにして、笑って、こう言うんです。私は彼の坊主頭を触って、「僕はちゃんとやってるよ、きみはどうだい」って聞き返します。そして、どのように刃を研いでいるか一緒にディスカッションするんです。
彼は本当に私に興味を持ってくれました。私も彼に真摯に興味を持ちました。彼の「ほかの人を助けたい」「周りの人に尽くしたい」という気持ちは私を本当に謙虚な気持ちにさせました。コヴィー博士は傲慢ではなかったんです。
さて、リーダーシップのポイントをおさらいしたいと思います。コヴィー博士が教えてくれたもので、あなたの役にも立つでしょう。
鍵は、毎日自分自身をリードすること。
朝起きたら、今日はどこに自分は進んでいくのか。今日、達成したいことはなんなのか。それを考えてください。あなたが自分自身のために設定した大きな目標、人生での目標、それに関連した形で、上の質問を自問してみてほしいんです。例えば、この1年の中でどこまで進めるだろうか。など。あなたの存在する目的を知ってください。
あなたは何を達成しようとしているんですか。それはなぜですか。その「なぜ」に答えることができれば、また情熱を持つことができれば、そして自分自身に刺激を与えることができれば、あなたは1日を、達成したいことにフォーカスして、周りにある邪魔を無視することができるでしょう。
これをしていれば、あなたは成長します。ほかの人たちはあなたが色々なことを成し遂げている生き方を尊敬して、
あなたはリーダーになるでしょう。周りの人はあなたに従うでしょう。そして、質問してくるでしょう。
「あなたはどうやって1日をそんなにうまく計画するんですか」
「どうやって達成するんですか」
「私はなかなかできないんですけど、教えてください」
と聞いてくるでしょう。
そうするとあなたは周りの人に教え、影響を与えるチャンスを得られるんです。
ほかの人があなたをサポートしてくれるという強い基盤が出来上がり始めます。そうするとあなたは、周りの人が目標を設定する時に彼らの助けになることができるんです。その人たちとコミュニケーションし、その人が、その人たちにとって、そしてあなたのチームにとって重要なことにフォーカスする助けになるんです。
チームをうまく助けることができれば、あなたは少し自分の時間ができるようになります。チームの人が仕事をやってくれて、あなたはリソースを使えるからなんです。
そしてあなたは、その人たちが問題を解決する助けになります。次にあなたは、ほかのチームリーダー達のリーダーになると思います。リーダーとはなんたるかということをほかの人に教えることができます。
そしてあなたが望むならば、組織のトップになったり、自分の会社をつくることもできるでしょう。きっとあなたは、リーダーシップの原則を知っていることによる強さを感じることができるでしょう。
一番重要なことを、まずする。きちんと計画し、人間関係を築き、力強い健康な肉体を保ち、常に自分を成長させる。
ぜひ読書をしたり勉強したりしてください。コヴィー博士は自分のリーダーシップにフォーカスして、これらのことを真剣に考えていました。ぜひあなたもリーダーとして、コヴィー博士がしたことに倣ってください。私たちが提供している講座も見てみてください。
きっとあなたのためになるはずです。あなたの人生に貢献するでしょう。ありがとうございました。