戦略 2018/11/18

説得戦略に足りないものは今すぐ埋める


FROM:ダン・ケネディ

以前開催されたGKICインフォ・サミットで、「セールスライティングの奥義をマスターした男」と呼ばれるジョン・カールトンと私には、セールスライティングに対する見解を発表する機会がありました。白髪混じりの彼は現在に至るまで、セールスライティングの前線に立ち続けるべテランのセールスライターです。

ジョンは、「プリンス・オブ・プリント」として知られた故ゲイリー・ハルバートと何年間も密接に仕事をしてきました。その結果、名誉ある地位とたくさんの裏話を持っています。ただ、公衆の前で話すには適さないものが多いですがね。

ジョンは教養があり、人生経験も豊富で大変優れた人物です。私もハルバートとは繋がりがあり、彼と仕事をした日々はよく覚えています(彼を恐ろしく思った日々でさえもです)。それに、彼から学んだことは重宝しています。最近のダイレクト・マーケティングやセールスライティングに携わる新人たちは十分な知識を持っていないので、私もジョンも苦労していますよ。

とにかく、私たちは長い付き合いで、それはマーケティングの専門的知識を求めて奮闘し、高額の授業料を支払っていた時代からなのです。

マーケターとしてあなたにも考えてほしいことですが、自分にはできないと思うからやらない、というのは間違っていますよ。多くの人は自分には書けないと思っているか、逆に自分は十分上手く書けていると判断しているかもしれません。このような思考に陥ると、さらに学ぼうとか、より多くの知識を手に入れる努力をしなくなってしまいます。

一方、富裕層ピラミッドの頂点に位置し、羨望に値する成功者リストに載っているような起業家なら、最高のセールスライターに大枚をはたいて雇う金銭的余裕があります。そして、成果が得られる広告や、そうでないものについて学ぶこともできます。

「書けるし実行する」「書けるけれど実行しない」「書けないから実行しない」、このうちあなたがどのタイプであろうと、レスポンス率を高めるセールスライティングのテクニックを追求することは非常に価値があります。努力をすればレスポンス率を向上し、桁外れのROI(投資利益率)の数値を獲得することも可能になるでしょう。

反対に努力をしない人の信条は、ダイレクト・レスポンス型のコピーは上手くいかない、長いコピーは失敗する、「自分のビジネスは普通と違う」などという主張でしょうか。そのせいで「商品やサービスの割引をすること」があなたの主要なマーケティング戦略となり、富裕層ピラミッドの最下層でさまよい続けることになるのです。

ここで危険なタイプは、自分は書けると思っているので熟練セールスライターから学ぶことは一切ないと、さらなる良いコピーを探求していない場合です。競争相手や大手ブランドが使っているという理由だけで、効果も上がらない悪いコピーをスワイプする人もいますね。たとえ、そのコピーが良いものであっても、あなたのターゲット・オーディエンスには全く伝わらないでしょう。

自分で上手いコピーを書けると思っている人がセールスライターを雇うときも、注意しないといけませんよ。世の中には大勢のセールスライターがいます。優秀なライターは少数、まぁまぁ良いライターなら結構いるかもしれません。しかし、良くも悪くもない並みのライターが多数なんですよ。それなのに、雇ったライターが書くコピーを、あまり重要視していないビジネス経営者がとても多いのです。ですから、あなたが経営者で、良いコピーの「科学」についてしっかり学べば、ライターを雇う際に優位に立つことができます。

ここで留意すべきことは、セールスコピーが美学ではなく「科学」だということです。以前「USAトゥデイ」紙が、「100万ドル(1億円)の価値がある広告スペースに無料で掲載できる」コンテストを主催しました。そして、多くの応募者は、「フリーの広告スペースで賞金100万ドル」のコンテストだと信じてしまったのです。コピーは科学なんですよ。

なぜある方法を実行し、別の方法はしないのか。ある状況で使う特定の言葉、テクニックや戦略を、なぜほかの場面では使わないのか。科学にはすべて明確な理由があります。

さて、セールスライターを雇う際に大事なことは、出来上がったコピーが確実に良いものであるか、あなたが認識できるかですね。すべてのコピーがあなたの期待通りのものとは限りません。しかし、そうでないからといって雇うか雇わないかを決断してはいけません。比較的良いコピーを見て、なぜそれが優れているのかを理解できれば、あなたはより適切な判断を下したり、より優秀なセールスライターを雇ったり、より大きな成果を手に入れることができるでしょう。

私のレポート、The 7 Key Questions Every Copywriter You Hire MUST Be Able to Answer To Write Killer Direct Response Copy and Create Marketing Campaigns That Will Outsell The Pants Off Your Competition!(コピーライターに対する7つの重要な質問)には、ビジネス経営者がセールスライターを雇う前に尋ねるべきことが書かれています。

コピーに関してはもうひとつ、あなたが細心の注意を払うべきことがあります。それは購入決定の要因が「価格ではない顧客やクライアント」をどうやって惹き付けるかということです。私が2008年に『富裕層マーケティング 仁義なき戦略』(ダイレクト出版)を執筆したときは、団塊世代とシニア層が持つ富と購買力の高さに焦点を当てました。そして近年、このような傾向は顕著に見られています。

団塊世代やシニア層が所有している資産は全体の約50パーセントにもあたります。私が『団塊シニアマーケティング 容赦なき戦略』(ダイレクト出版)で書いたように、彼らへのマーケティングを成功させるには活字媒体とダイレクトメールが不可欠になります。彼らが価値のあるものとして信用したり、一番注目して重んじたりする媒体は手に取れるものだからです。その書き方をちゃんと知ることも重要です。これらを無視していると、消費ピラミッドの上位を占める人口の半分を失うことになるでしょう。

マイケル・ウルフが「USAトゥデイ」紙に、「文章を書く能力のない人が広告業に従事している」と書きましたね。また、彼は記事の中で人々の注目を集めることが重要であり、優秀なセールスライターを取り戻すには「Facebookはなるべく使わない」、「デジタル媒体をまともなビジネスに立て直す」、そして「より商品を動かす」ことだと書いていました。

全く同感ですね。あなたが群集から抜きん出て富裕層ピラミッドのトップに上り詰めたいのなら、良いセールスライターを探し出し、切望し、奮闘して手に入れることです。遅れは収益の損失につながります。顧客やクライアントへの説得戦略に足りないものを埋めるのは今なのです。


-ダン・ケネディ


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