必要不可欠なツール
From:ダン・ケネディ
前回は、マーケティング手法についてお話ししました。今回は、皆さんにとって必要不可欠なものをお伝えしましょう。
自分で答えを考えよう
数週間前、広告の依頼主からFAXをもらいました。
彼は、ヘッドラインの「desperate(死に物狂いの)」という単語に代わるアイデアを欲しがっていました。
彼のリクエストそれ自体に不満を感じていたわけではありません。それは本当です。
実際、彼は私に仕事の依頼をしたのであり、ヘッドラインを書く仕事は私の仕事ですし、その報酬として彼は私にお金を払っていますから、なんら不満があるわけではありません。
しかし、ある種の残念な思いにかられました。 この件が、本来ならクライアント自身が答えを考えるべき質問や要求が無数に私に寄せられていることを、私に再認識させたからです。
そして、こういう時に是非利用すべきであるツールがあると感じました。しかもこれは誰もが持っているものです。
辞典や辞書です。
もしあなたが類語辞典で
「desperate(死に物狂いの)」を調べれば、代わりの単語はページいっぱいに出てくるでしょう。辞典を開けさえすればいくつかの単語を見つけることができ、その中から適切なものを選べばいいだけです。
辞書もよいものです。私は4冊持っています。私が持っている類語辞典はすでに表紙がなく、赤と黄色の裏表紙もなく、ゴムバンドでぐるっと束ねてある状態です。
版権ページもどこかへいってしまったほど、高校時代からずっと使っている古いものです。1970~1971年頃からずっと使っていますが、役立っており、とても大切なものです。
ヘッドラインに使いたい単語を知りたいとき、まずは自分で考えてみるべきでしょう。
そのときに役立つツールに辞書や辞典があります。
いえ、むしろ、
必要不可欠なツールだと言えるでしょう。
手を動かそう
話は変わりますが、時々、私は、チラシ投函をしたのにうまくいかなかった人と話をする機会があります。
インタビューして、何が悪かったのかを解明するために、手紙を送った人の何人に電話をしたか尋ねました。すると、彼はふくろうのように頭を上げ、不思議そうに私を見ます。
私は不思議に思うのですが、なぜ誰もそれをしないのでしょう。
何年か前、それと同じような状況に出くわしました。そこで、わかったのは、機会がないのではなく、やる気がないだけだったのです。
新聞を手に取ってください。『犬、買います』と『犬、お売りします』の広告が出ているなら、犬を売りたい広告主が、買いたい広告主に電話を掛ければいいのです。
広告主は、面倒くさがらずに広告枠以外の記事も見て、電話をかけ、手を動かせばよいのです。
あなたは手を動かしているでしょうか?
次回をお楽しみに。
ダン・ケネディ