あなたのビジネスで最も価値のある資産とは?


FROM:ダン・ケネディ

あなたは自分のビジネスで最も価値のある資産が何であるかが分かっていますか?

・在庫ですか?
・売掛金ですか?
・ユニークな商品ですか?
・スタッフですか?
・ビルや設備ですか?

ビル、設備、在庫、スタッフ、売掛金、ユニークな商品等々、あなたのビジネスに関わるすべての資産を、金額に換算して高いものから順に並べてみてください。

いったんこのメールを読むのをやめて、ペンとノートを取り出し、そのリストを作成してみてください。

さて、リストができましたか?

あなたが大抵のビジネスパーソンと同じように考えていたとしたら、最も価値のある資産がリストから抜け落ちていることでしょう。

そう、「顧客」です。

顧客の大切さを知って、ビジネスに活かす

顧客に価値を置いている数少ない業界の1つがメールオーダー業界(通販業界)です。
定評のあるメールオーダー企業は、おそらく他業種のほとんどの企業よりもずっと顧客に気を遣っています。
なぜならメールオーダー企業は、一人の新規顧客獲得にかかる総コストを厳密に把握しており、実際に財務諸表上でも顧客を資産として扱っているからです。
したがって顧客を失うことは、バランスシートも損益計算書も消滅することを意味します。

私の会社から設備が盗まれても、スタッフが引き抜かれても構いませんが、顧客は残しておいてもらわないと困ります。
顧客がいれば、取られたものすべてを半年で奪い返すことができます。

顧客の獲得には多額の費用がかかっています。
顧客の獲得にかかる総コストと、最初の取引で得られた利益とを比べれば、初回取引ではほとんどの企業が損しています。

こう考えてみてください。
あなたの会社は一人ひとりの顧客に投資しているのだと。

その投資から最大のリターンを得られるだけ長く顧客を維持するには、
「意識のトップの法則(The Top of the Consciousness Principle)」
と呼ばれるマーケティングコンセプトが鍵となります。

これをあなたの会社の強みにできるかどうかは、ダイレクトマーケティングにかかっています。

知っておきたい「マーケティング・ノイズ」とは?

これまで、どのようなビジネスにとっても一番重要なもの、「顧客」について述べてきました。
このことを正しく捉えてもらうために、まず「マーケティング・ノイズ」について説明しなければなりません。
この言葉は、私たちを取り巻くあらゆるマーケティングや広告を表しています。

・看板、車やトラックに描かれているロゴ、
・バス停留所のベンチに貼られている広告、
・店舗内のディスプレイや看板、
・買い物袋に入れられるチラシ、
・車のワイパーに差し込まれるチラシ、
・ダイレクトメール、
・商品に同梱されているパンフレット、
・クレジットカードや公共料金の請求書に同封されているパンフレット、
・ラジオコマーシャル、
・TVコマーシャル、
・テレマーケティング、
・個別販売、
・ショッピングチャンネル、
・雑誌や新聞の広告、

・・・これらすべてが「マーケティング・ノイズ」なのです。

また、Eメールの受信箱に毎日配信されてくるEメールの山でさえこれに当たります。
今日、平均的な成人消費者がさらされているマーケティング・ノイズはたった4時間で10年前の30日間分以上だと言われます。
毎日大量のマーケティング・ノイズが、消費者の懐を狙って押し寄せてくるということです。

法人向けマーケティングでも状況は変わりません。
いきなりセールスの電話をかけてくる営業は昔にくらべて少なくなってはいますが、法人向けマーケティングはこれまで以上に活発に行われています。
さらに、重役や経営者向けの広告を載せたビジネス雑誌、新聞、業界誌の数は、ここ5年で3倍以上に増えています。

トレード・ショー(展示会)はどこも満員です。
今ではセールス電話の代わりにDVDやCDなどの電子メディアが販促資料として使われています。
重役、マネジャー、経営者のもとには大量のマーケティング・ノイズが押し寄せているのです。

そしてこれらすべてのマーケティング・ノイズの中では、分野ごとの熾烈な競争があります。
果敢に速く成長しようとする競争相手は、新規顧客を獲得するだけでなく、あなたの既存顧客をも狙っているのです。
あなたはそれにどう対処するのでしょうか?

競合に打ち勝つための成功法則

この競争相手との戦いに打ち勝つベストな戦略は、先ほども触れた「意識のトップの法則」です。
つまり、常に顧客の意識の一番上にくるようなことをすれば勝てるということです。

それを成功させている1つの例がマクドナルドです。
言葉の連想ゲームを使ってちょっとしたアンケートをとってみたことがあります。
私が言う言葉を聞いて、あなたが最初に思い浮かべる言葉を答えるのです。
「木」と言えば「陰」を連想する、といったようにね。

私が挙げた言葉は「ハンバーガー」でした。
約40%の人々が何と答えたと思いますか?

そう、「マクドナルド」です。
バンズ、ケチャップ、パーティなどの言葉を答えた人もいましたが、他のファーストフード店を答えた人はほとんどいなかったのです。
マクドナルドはファーストフードにおいて消費者の意識を完全に占領しているのです。

バーガーキングやウェンディーズなどのファーストフード店がいくら頑張ってもなかなか追いつけないほどに繁盛し続けている理由はここにあるのです。
ではマクドナルドは、消費者の意識のトップにくるために、どんな戦略をとっているのでしょうか。

マクドナルドの意識戦略とは?

マクドナルドはこの意識の一番上の位置を維持するために、TVやラジオ、雑誌、景品くじ、コンテストなどを巧みに組み合わせたマルチメディア戦略に大金を注ぎ込んでいます。

・ドナルド・マクドナルドなどのキャラクター、
・キャッチフレーズ、
・人目を引く店舗、
・慈善団体のスポンサーシップ、
・年齢層を絞ったキャンペーン

・・・まったく、マクドナルドが使いこなせていないのはダイレクトマーケティングだけといってもいいくらいです。

マクドナルドが今のマーケティングミックスにダイレクトマーケティングを取り入れれば、競争相手の何社かは永遠に葬り去られることになるでしょう。
あなたの顧客や見込み客の意識にも、これと同じようにあなたの会社を位置づける方法を探さなくてはならないのです。
マクドナルドがやっているマルチメディア戦略を真似してもいいでしょう。

残念ながら、マクドナルドのように高額なメディアを利用できるだけのマーケティング予算を組める企業はわずかです。
しかし、幸運なことに、この目的にぴったりのダイレクトマーケティング方法があるのです。

ダイレクトマーケティングでも意識戦略が可能です

私が見てきたなかで一番効果があると思われたのは、顧客や厳選された見込み客と年間10回~12回以上、直接コンタクトをとる(接触機会を持つ)プログラムです。
顧客からの訪問や接触は回数に含めません。

手段としては、

・バースデーカード、
・季節ごとの挨拶カード、
・絵はがき、
・ニュースレター、
・カタログ、
・優待状、
・テレマーケティング、
・Eメール、
・心のこもったセールスコール、
・特典広告

などがあります。

これなら、大企業じゃなくてもできそうだと思いませんか?

ダン・ケネディ



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