あぁなんて不幸な我々...そんなことはないですよ
FROM:ダン・ケネディ
数週間前の日曜日に見た「Meet The Press」という番組で、30年前の白黒の映像が流れていました。そこでは石油会社の重役が利益のことしか考えていないと責められており、尻馬に乗った政治家やメディア業界の重鎮たちは、信じがたい原油価格の高騰がアメリカ経済にとどめを刺すだろうと批判していましたよ。
その日は他にも30年前と代わり映えのしない問題が取り上げられていたのですが、キャスターはその皮肉には気が付いていませんでした。相も変わらず感情的で悲惨な先行きを予測していましたよ。30年後には多分ヒラリー・クリントン前大統領がこの映像を流し、またぞろ未来を悲観して嘆いてみせることでしょうね。
確かに、問題は存在しています。
しかし、幸いなことに市場にはほとんどの問題を整理・解消し、他の問題を未然に防ぐ機能が備わっているのです。
私は現実の問題を過小評価しているわけではありませんよ。けれども、メディアの主力コンテンツはそうやって先行きの不安を煽る感情的なものばかりですし、コーヒーショップや飲み屋の「アンハッピー」・アワーではそんな話で持ち切りです。こうした状況は私たちの人生よりずっと長い間続いているということを、ここではっきりと言っておきたいと思います。
2度あることは3度あります。また厳しい状況を通じ、時を経て成長する人も確かにいるでしょうね。いずれにしても、重要なことはパニックを起こさないことではありませんよ。
有能なビジネスマンは、人知れず最悪のケースを常に細かく想定して、最悪の場合に備えてできる限りの保険をかけるのです。ですが起業家は最大の利益を上げ、好機を捉らえ、進歩を成し遂げることに注力しなければいけません。
グラスの中の水は半分空であると同時に、半分は間違いなく入っているのです。頭の悪い楽天主義者や皮肉の好きな悲観論者が言うように、どちらが正しいとか、どちらかを選ばなければいけないというものではありませんよ。それは単に1つの状況であり「現にそうなっている」という事実があるだけです。それ以上でもそれ以下でもないのですよ。
一般に、ビジネスリーダーは他の人たちの意識を前へ向ける必要があります。権限と責任を与えられて、「我々はなんて不幸なんだ」と嘆く声を進歩と希望と期待と成功を説く自分の声で払拭しなければいけないのです。
最終的に、自分の状況を決めるのは世間の状況ではありませんよ。
これを理解しない限り、他人の気まぐれに経営を振り回され続けるでしょうね。
-ダン・ケネディ
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