え…それにお金払うの!?
From:藤岡将貴
先日、日経ビジネスの5月14日号を読んでいたら、その中に、「意味わからん…」「それにお金払っちゃうの?」というような記事がありました。どういう記事かというと、、、今、「消費はしたいけど面倒なことは嫌だ」という人たちが増えてきている、と。それで、そういう人たちをターゲットにしたビジネスが、今後、成長が期待できる数少ない分野になる可能性が高い、と言うんです。
で、記事の中で取り上げられていたのが、例えば、家事をやって欲しい人とそれを仕事にしたい人をマッチングするサービス。1時間30分3600円で、料理や掃除などの8つの作業を代行してもらえるようなんです。特に独身男性の中には、掃除は面倒だし、そもそも料理はできない、なんて人も多いでしょうから、その問題をお金を払って解決する、というのは理解できます。
でも、理解できないものもあるんです…
例えば、ジグソーパズルの制作代行依頼。代行料は1ピース当たり1~1.5円。1000ピースのパズルだと1000~1500円だそうです。これ、、、意味わからないですよね?ジクソーパズルを他人に作ってもらうなら、、、初めから絵を買えよ!(笑)て感じですよね?
他にも、プラモデルの組み立て(ヤフオク!で1ヶ月で約5000万円もの取引があるそうです!)や、ドラクエなどのロールプレイングゲームのレベル上げ、なんてものもあるそうです。
ジクソーパズルやプラモデルは、もちろん最終的には完成させないと意味がないですし、完成したものが欲しいですが、、、それを作る過程も込みで楽しむもの、という認識を僕はもっていたんですが、そうじゃない人もいるようなんです。
まぁ、お酒を飲みながら、ジクソーパズルを1つずつハメていくのが楽しい。完成できるかどうかは二の次。なんて人も、もしかしたらいる一方で(僕は完全にこっち系です)、とにかく完成したディズニーとかクリスチャン・ラッセンのジクソーパズルを額に入れて部屋に飾りたい。なんて人もいるでしょう。
ちなみに、僕はドラクエをやっている時には、新しい町や城に到達した時には、その周辺のモンスターを余裕で倒せるようになるまでは遠出はしない。毎日決まった時間をかけて経験値アップをする。というのを日課のようにやっていました。「ガンガンいこうぜ」タイプではなく「いのちだいじに」タイプなので。で、これをまったく面倒とか苦痛に感じることはありませんでしたが(笑)
まぁ、楽しみ方は人それぞれ、てことですかね。
でも、1つ見逃せないのは…
「面倒なことに対して、お金を払ってでも誰かにやって欲しい」というニーズがある、ということです。料理はできないから、お金を払ってできる人にやってもらう。これは理解できます。でも、ジクソーパズルやプラモデル、ロールプレイングゲームのレベル上げは、自分でやろうと思えば、タダでできますよね?でも、そういえば、ダイレクト出版の中にも、スタイリストに洋服を選んでもらう、というサービスをお金を払って買っている人もいました!これも、自分でできることをお金を払って誰かにやってもらっていることの1つです。つまり、自分でできることを、誰かにやってもらうことにお金を払う人がいる、ってことですね!
あの、ダン・ケネディもこれを1つのサービスとしてやっていた!
そして、あのコンサルタントとしても世界トップクラスのダン・ケネディも、まさにこの「代わりにやってあげる」をコンサルティングのサービスの1つとして提供しています。
コンサルタントというとクライアントよりも知識がないとできない、と思われがちですが、こんなパターンもあるんです。むしろ、彼は、コンサルタントが提供する価値の中で最も小さいものが、知識差だと言っているくらいです。
ほとんどのコンサルタントは、コンサルタントがやることをクライアントができない方がいいと思っています。自分にできることをできない人を探してクライアントにしようとします。でも、ケネディは違います。
ケネディにとっての最高のクライアントとは?
ケネディにとっての最高のクライアントとは、コンサルタントがクライアントに提供していることを、本当はクライアントもできるのに、代わりにやって欲しい人、なんです。彼らはスピード、より高いスキル、付加価値、を買っているんです。彼らはプロセスをすでに理解していて、コンサルタントがすることを把握してくれているから、仕事がすごくやりやすくなります。クレームも言ってきませんし、もちろん、価値を理解しているので、高い報酬を支払ってくれるんです。
先ほどのジクソーパズルやプラモデル、ロールプレイングゲームのレベル上げなんて、まさにそれですよね?時間さえかければ自分でもできるけど、面倒だから、時間がもったいないから、誰かにやって欲しい。で、重要なのは、相手はその結果の価値を理解していて、その結果を欲しい!と思っているから、それに対して喜んでお金を払ってくれる、てことなんですね。
で、ケネディのアメリカでもそうですが、ここ日本でも「代わりにやってあげる需要」が高まってきている、てことなんです。記事の中では、この「代わりにやってあげるビジネス」が今後伸びていくであろう理由として、面倒くさがりな単身世帯が増えていること。インターネットとスマホの発展で、サービスを欲しい人と提供したい人がマッチングしやすくなったこと。の2つが挙がっていました。これは今後の長期的なトレンドとして捉えられるので、確かにこのビジネスは今後成長が期待できるかもしれません…
さて、あなたの業界でも、「誰かに代わりにやって欲しい」というニーズを満たしてお金をもらうことができるものが何かあるでしょうか?ぜひ一度、考えてみてはどうでしょうか?
-藤岡将貴