コレはアカン…惚れてまうやろ…
From:藤岡将貴
夕食後。スマホでスポーツニュースをチェックするのが習慣になっている僕が、いつものようにYahoo!を開くと、こんな広告が。
最近、こんな広告がよく出てくるんです。写真の女性は何パターンかあるんですが、おそらく同じサイトでしょう。完全にリマーケされているんでしょうか…(*リマーケとは、ウェブサイトにアクセスしたことのあるユーザーをターゲットとして、そのユーザーに合わせた広告を表示できる機能のこと)
たしかに、一度は見ました。でも、それは、「深夜向けちょい悪オヤジのアプリ比較」というコピーが興味を引いたからです。言葉でセールスする者としては当然の行動ですよね?しかし、それも一度きりです。この手の写真で注意を引こうとする広告にそうそう何度も引っかかりはしません。
が、しかし…
こっちの広告は何度も見てしまう…これはアカン…惚れてまうやろ…
という広告があったんです。もしかしたらあなたも見たことがあるかもしれません。それがこちらです。
女性が髪を縛っているシーンで始まり「今日も暑いねー」と一言。これは恋人のいない男性と女性をマッチングさせるサービスの広告のようですが、最近よくフェイスブックに出てくるんです。どうですか?これ、よくないですか?お笑い芸人のWエンジンのネタのように「惚れてまうやろー!」と心の中で叫んでしまったのは、きっと僕だけではないはずです(笑)
このサービスの広告はこれ以外にも他にも何パターンかあって、ベットで彼女がゴロゴロしていて、こっちに向かっておねだりしてくるものもあるんです。僕はもう何回かこの広告を見ていますが、フェイスブックをサーと見ていても、この広告は手を止めて、つい、繰り返し見てしまいます…
このような、男女をマッチングさせるサービスの広告は、これまでにもたくさんありました。僕が見た記憶ですと、「マッチング成功率95%!」のように成功率をアピールする広告ですとか、「男性35歳・医者・年収1000万」のように、質の高い人がリストにいることをアピールする広告が多かった印象です。
でも、この広告では、そんな成功率やリストの質といった、論理的なメリットをアピールするのではなく、純粋に、彼女ができるとどんないいことがあるか?をアピールしています。それも、言葉で表現するのではなく、同棲している彼女が見せてくれそうな1つの具体的なシーンを切り出して表現しています。この動画も、夏の日曜日の午前中あたりにありそうなシーンじゃないですか?言葉で言われるよりも、こんなイメージできるシチュエーションを見せられた方が、100倍「こんなん、いいな〜」「こんな彼女いたらいいな〜」と思いますよね?
セールスライティングでも、昔から使われているテクニック…
実はこれ、「フューチャー・ペーシング」というもので、セールスライティングでも1つのテクニックとして昔から使われているものです。
「フューチャー・ペーシング」とは、実際に商品を使って体験する姿・未来をイメージさせること。この商品・サービスを買ったら、使ったらこうなるんだ、というイメージを、具体的なシーンで見込み客の頭の中に映し出すことができた時に、セールスにつながりやすくなるんです。
というのも、広告を見ている人は、自分がその商品を買った結果、どんな未来が訪れるのか…わからないものです。それどころか、自分がいったい何が欲しいのか…それすらよくわかっていません。なので、それを見せてあげることで、商品への欲求が明確になって、購入につながりやすくなるんです。この広告の場合、彼女ができた未来の自分の姿を想像させることで、このサービスを使ってもらおうとしている、ということですね。
この「フューチャー・ペーシング」を使った有名な広告にこんなものがあります。
「窓から外に目をやると、レモンやサクランボ、イチジクの木の剪定作業を行う庭師が忙しそうに働いています。その周囲に咲き誇っているのは、クチナシやハイビスカス、タチアオイの花々です。
外は透き通るようなブルー。海は深く青い水をたたえ、太陽の光を受けて輝いています。
海からはさわやかな風が優しく流れ込み、心が浮き立ちます。そこへ、メイドが食事を運んできました。ベットでの朝食です。・・・」
これは、世界各地の別荘を紹介する雑誌を販売する広告のオープニング部分です。どうですか?あなたも、きっと窓の外に広がる太陽の光、真っ青な海、色とりどりの花々が頭の中にイメージされたはずです。あなたは別荘を買うなんて、これまでに一度も考えたことはないかもしれませんが、今一瞬だけ「退職後にこんな南の島の別荘でのんびり暮らせたらいいかも…」と思ったかもしれませんね。
こんなふうに、見込み客の理想の未来の姿を、見込み客の頭の中にイメージさせて、思い浮かべさせることができれば、セールスにつながりやすくなります。
では、どうやったら、フューチャー・ペーシングを使った広告を作ることができるのか?僕が思うポイントを3つお話します。
1つ目は、商品を使った後の理想の状態を思い浮かべる、です。あなたが売っている商品やサービスを使うことで、見込み客のその後の生活はどんなふうに変わるのか?どんな未来が訪れるのか?を、思い浮かべることです。もちろんそれは、見込み客が望んでいる理想の未来の姿である必要があります。
例えば、ニキビの薬だったら、ただ単にニキビが消えた、というのではなく、ニキビが消えたことで、毎朝起きて鏡を見た時にどう思うのか?学校に行ってクラスメートと会う時にどんな表情になるのか?といった人生の変化を想像することです。想像するだけでなく、実際にあなたの商品を使って毎日が変わった人の話を聞くのは、とてもオススメです。
2つ目が、とにかく具体的に描写する、です。さきほどご紹介した別荘のセールスレターでも、「窓から外に目をやると…庭師が忙しそうに働いています…海からはさわやかな風が優しく流れ込み…メイドが食事を運んできました」と、一見無駄とも思えるほどの細かい部分を描写していますよね?最初にご紹介した「今日も暑いねー」動画も、髪を縛る時に、ゴムを口に加えるところなんか、ぽいですよね?(笑)そんな細かいディテールまで描写することで、ほんと、映画のワンシーンのように、頭の中でそのシーンが流れていくような感じがしますよね?
3つ目は、動画にできるとなおいい、です。「1枚の絵は1000語に匹敵する」「百聞は一見にしかず」とも言われるように、動画にすると、イメージがそれこそ1000倍にもなります。「今日も暑いねー」動画も、「8月の暑い日。目が覚めてリビングに行くと、すでに彼女は起きていた。彼女は口にくわえていた黒いゴムを手に取り、髪を後ろで1つに縛って、僕の方を振り返った。『今日も暑いね』」と文字にするよりも、動画の方がシチュエーションがはるかに鮮明に浮かびませんか?また、この動画は、彼氏目線にすることで、より自分ごととしてイメージさせています。これが知らない男と二人でこのやりとりをしているシーンを第三者の目線から見せられても、「いいな〜」とは思うどころか、それどころか、「チッ」と舌打ちするかもですよね(笑)。
さて、あなたの見込み客の頭のスクリーンには、どんな未来を映し出せば、見込み客はあなたの商品やサービスを欲しいな〜、と思うでしょうか?ぜひ、考えてやってみてくださいね。
-藤岡将貴
<編集部のオススメ>
Q.正直、メルマガやブログを書いていますがかなり書くのがしんどいんです…
ネタがなかったり、いざ書こう!って思ってもなかなか書き始められなかったり…
どうすればいいでしょうか?
A.その気持ちはわかります。
でもちょっとしたコツを抑えればその苦手意識は克服できます。
そして克服すれば、かなり大きなメリットも期待できます。
このコンサルタントの方は1000万の売上のベースアップに成功してしまいました。
http://www.theresponse.jp/case/64785/